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ベトナムの8つの地域と言語の特徴

日本で関東、東海、近畿など広域な地域の区分ができるように、ベトナムでも全国を大きく8つの地域に分けることができます。

ベトナムを8つの地域に分けて眺めることで、それぞれの地域の言語、歴史、気候等を広く把握することができます。まずは前提知識として各地域のベトナム語の呼び方と言語的な特徴を大まかに理解しておきましょう。

北部弁エリア

Tây Bắc Bộ=北西部

tây bắc bộは漢越語で【西北部】と書きます。北は中国の雲南省、西はラオスと国境を接する地域です。

少数民族が多い地域ですが、ベトナム語は特に大きな訛りはなく、[r-], [d-], [gi-]を「ザ」行で発音するなどの標準的な※北部弁を知っていれば北西部の人達と普通にコミュニケーションがとれます。

※市販の参考書やテキストで紹介されている発音はほとんどが北部弁です。北部弁=標準語ではありませんが、日本人にとって発音しやすく覚えやすい音が多いので標準的と書いています。

Đông Bắc Bộ=北東部

đông bắc bộは漢越語で【東北部】と書きます。中国の広西チワン族自治区と国境を接し、中国との関係も深い地域です。

中国語を話す少数民族もこの地域に多く住んでいますが、ベトナム語の訛りは少なく、北東部でも標準的な北部弁を知っていれば問題なく意思疎通ができます。

Đồng Bằng Sông Hồng=紅河デルタ

北部の平野部を紅河デルタ(đồng bằng sông hồng)といいます。đồng bằngは「三角州、平野」、sông hồngは「ホン川、紅河(こうが)」という意味です。

紅河デルタ地域は豊かな穀倉地帯を形成し、人口も多く、北部の2つの地域よりも経済的に発展しています。

この地域の人達も基本的に標準的な北部弁で話します。しかし子音[l-]と[n-]を混同して話す人も多く、この発音の特徴に慣れていないと聞き取りが難しくなります。ハノイでは紅河デルタ地方出身者が多いので特に注意が必要です。

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