(パート2)ベトナムらしい進化系スタイルへ Bánh mì(バイン・ミー )
今では多くの日本人にも知れわたった、ベトナムのサンドイッチ「バインミー」
については前回お伝えしましたが、20年以上前のベトナムの路上で食べたサンドイッチの味は忘れることができないまま、どうしてもこの美味しさを伝えたい!知ってもらいたい!
と、当時は私の想いをイベントとして開催してくれた友人や、ケータリングを頼んでくれた友人が沢山いました。(感謝感激)
徐々に”お店”という願望がふつふつと湧き上がる中、あるカフェで働きながら、メニューとして提案&提供していたバインミーを気に入ってくださった方が、お店を出さないか?と声をかけてくれて...
そこからは、一気にバインミー専門店OPENへと駆け上がりました。
その間に、何度もベトナムへ訪れ、バインミーを食べ尽くしてました。
朝昼晩バインミーだったこともあります。
基本のバインミーは?
と言われると、ハムや肉、そこにきゅうりやなます(がちょっと)香草(パクチーとは限らず、蓼などが加わることも)
ですが、路上のおばちゃんのスタイルによっても様々ですし、お店によっても異なります。
パンも、パリットフワッとしているものもあれば、お麩のように軽〜いものまで。
具材を食べているのか、パンを食べているのかは、もうわからない。
いや、具材を楽しませるための、パンにしたのが、ベトナムスタイルだと思っています。
なぜなら、具材だけ食べても完成度が高い。
具材だけでもおかずになって、ごはん(米)が食べられます。
ベトナム統治時代のフランス人の置き土産は数あれど、バインミーに関しては、ベトナム人らしい独自の進化系だとおもいます。
そして、今ではそれが世界に広まり..
そう、日本でもこんなに広まるとは。
ここまでバインミーが人気になった理由は、具材が選べ、野菜が豊富なヘルシーさのほか、欧州とアジアが融合したどこかおしゃれで個性的な雰囲気も魅力と考えらられますが、大きな要因の一つは、”なます”ではないかと。
日本で言えば、お正月に食べているようなものをイメージする人も多いかもしれませんが、そこまで酸味が強くない、けれど、甘酸っぱくて、どこか懐かしさがポイントなのかもしれない。
日本人はお酢の文化も身体に根付いているので、しっかりとした肉の味つけに、甘酸っぱさが加わると、美味しいと感じるセンサーが強くなるのだと思います。
引き立て役のなますですが、個人的にはなます好きなので、側に居て欲しい存在…
また、欧米の人に比べ日本人はあごが小さい人が多く、フランスパンのような硬いパンよりも、ベトナムパンのような噛み切れやすいパンが食べやすく、さらには、サンドイッチという一つの中に全ての要素が含まれ、味に敏感で繊細な日本人の心を掴んだのだと思います。
そして、私もその一人。
だからこそ、こんなに美味しいバインミーを伝えていきたい、と2005年くらいから少しづつイベントやバインミー普及活動を始め、2011年最初のお店を下北沢にOPEN。色々あって訳あって閉店するが、2013年andiをOPEN。今に至る。
そう。
ベトナムのサンドイッチがフランスの植民地から独自のバインミーへ進化していくように、私自身も進化していきました。
まだまだベトナムサンドイッチバインミーに関しては、お伝えすることも沢山ありますが、また少しづつ発信できたらと思っています。
ベトナムへ行ったら、まずは、指差しで頼めるバインミーをお試しください!