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【ベトナム生活】初めてベトナムの地を踏んだ日のこと #1
さて、初めてベトナムの地を踏んだのは1996年10月1日。ハイフォンに建設中であった某日系工業団地 付属の日本語センターに日本語教師として派遣されるというのがその理由でした。
なぜ日本語教師?、なぜベトナム?については、その前のフランス留学にも関わるので、また追々お話させていただくこととして、ともかく、その日、五人の日本語教師がノイバイ空港に降り立った訳です。
香港で乗り換えたベトナム航空の機材が空港に到着し、タラップを降りると、そこには京都の市バスが待っていて、乗客をイミグレーションまで載せていきます。イミグレーションは小さく、並びながら、到着ロビーの様子が伺えるくらいの大きさ。
なんであんなに人がいるのだろうかと思いつつ、イミグレを通り、荷物を受け取り、ロビーに出ると、そこにいた男たちがワッと群がり、我先にと荷物を掴み、持っていこうとする。いったい何?!
なんだか"taxi,taxi !"と聞こえるところから、その男達が皆、白タクの運転手と分かり、こちらはハイフォンから迎えが来ると聞いていたので、彼らを振り払い、ようよう外に出ると、迎えの車はセダンカーが一台。
こちらは教師五人に教材が詰まったダンボール箱 数箱、そしてテレビデオ(懐かしい)1台。セダンカー一台に収まらない事は一目瞭然。
さて、どうする?とざわつく中、自分は、まぁ、ひとまずベトナムには着いたし、なんとかなるだろうと、のんきに、夕暮れ時、駐車場でサッカーをする子供達を眺めておりました。
その間、ハイフォンに電話をしに行っていたリーダーが戻って来て曰く、"荷物用に一台 白タクを雇って、それでハイフォンに行きます!"と。
それは良いけど、誰がその白タクに乗る?という話になり、じゃあ、自分が と手を上げた次第。
さて、ハイフォンまで約100キロ。当時 まだハノイ~ハイフォンを結ぶ国道5号線は未完成。高速道路なんて遠い先の未来の話。
空港を出ると、街灯もまばらな暗い道が延々と。これはどこかに連れて行かれ 見ぐるみ剥がされても誰も分からないよな、なんてちょっと不安も覚えつつ、言葉も通じぬ白タクの運ちゃんを信じて一路ハイフォンを目指したのでありました。
《つづく》
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