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それでも生きていく

世の中には楽して暮らす人もいる。

生まれながらに裕福な家庭なら、余程バカな事をしない限り、金に困る事もないだろう。


一方で、貧しい家庭に生まれ、貧しさを宿命付けられている人もいる。

コツコツと働き、その日その日を凌いでいくしか生きる手立てはない。


裕福な家庭に生まれた人間は心の中で思うだろう。

よくあんなつまらない仕事をコツコツと続けられるなと。

そして、優越感に浸りながら虚飾を纏った同種の人々と豪華なディナーを謳歌する。


でも、よく考えてみて下さい。

今宵のディナーの隣人達は、あなたの友人なのか、あなたに纏わりつく高価なジュエリーの友人なのか...。


貧しい人に纏わりつくのは安い衣服と最低限の装飾品。

そんな人にでも、いつも明るく楽しく話せる隣人がいる。

その隣人達は、安い衣服や最低限の装飾品が目当てなのか。 答えは当然、否。


懸命に家族のためにコツコツと働く素晴らしい友人の温かい心が目当てなのだ。

その温かい心を持ち続ける事ができれば、高価なジュエリーを纏う事はできないかもしれないが、

温かい心を持った素晴らしい友人達と、本当に楽しい時間を過ごし続ける事ができるだろう。

#エッセイ #短編小説

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