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ベトナムのTTとMT

はじめに

小売業に関して、「トラディショナルトレード(TT)」と「モダントレード(MT)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。非常に簡単に言ってしまえば、「昔の販売方法」と「今風の販売方法」です。日本はTTが約2割、MTが約8割とされています。一方で、今回紹介するベトナムでは、この割合はちょうど逆になっており、約8割がTTとなっています。

今回は、ベトナムのTTとMTの現状について紹介していきます。

ベトナムのトラディショナルトレード(TT)

ベトナムでは、公設市場とパパママショップ(個人商店)が非常に多く見られます。
市場の方は、観光地にもなっているベンタイン市場等が有名ですね。ベトナムでは「坊」という行政区分ごとに市場を設けることが決まっていますので、ベンタイン市場は観光地ですが、行政上はベンタイン坊に設置された通常の公設市場でしかありません。

パパママショップの方は、ベトナムの街中のありとあらゆる所で見られる小さな小売店です。食品や日用品を中心に、定番商品を取り揃えています。街のどこにでもある点や、バイクから降りずに買い物できる点で、未だに主流の小売形態です。ただ、モダントレードの浸透で、トラディショナルトレードの割合は低下していると言われています。

ベトナムのモダントレード(MT)

ベトナムではコンビニやスーパー、ショッピングモールなど、現代的な小売店が増えてきています。小売市場でのシェアはまだ2割程度ですが、今後かなり高い確率で割合が増加していくと考えられています。
ベトナム人の衛生意識は年々向上していると言われています。近年では、新型コロナ流行の影響も大きいです。そのため、清潔かつ冷房が効いた店内できちんと包装された食品を買うということに、価値を見出すベトナム人が増えつつあります。

また、ベトナムではEC(電子商取引)の需要も伸びつつあります。

まとめ

ベトナムではトラディショナルトレードが未だ主流ですが、今後は徐々にモダントレードが伸びていく見通しです。ECも伸びているので、今後のベトナムの小売業界の様相はより複雑になっていくでしょう。

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