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ローカルCMの世界「番外編・超伝合体ゴッドヒコザ」

この記事では、愛知県ローカル映画「超伝合体ゴッドヒコザ」について語ります。

※素人の調査です。これを読んでご自身で調べられるのは自由ですが、当記事を根拠とした不確かな情報拡散はご遠慮ください。



今年2022年、話題になった特撮作品といえば?
『シン・ウルトラマン』?『TAROMAN』?

愛知県は幸田町のヒーロー、『超伝合体ゴッドヒコザ』を忘れてはいけません。
今回は、ローカルCM…というよりローカル映画を紹介します。

大久保忠雄(八神蓮)は愛知県幸田町の超宇宙科学研究所に勤務する研究員で、愛知県のヒーローである大久保彦左衛門の子孫。ある日、新人研究員の馬場貴穂といた忠雄は、寺の境内で発光するこけし人形を見つける。そのころ、町ではチョウザメ怪人が現れ、人々を襲撃していた。こけしをかざした忠雄と貴穂は合体し、こけし型ロボット「ゴッドヒコザ」に変身する。

超伝合体ゴッドヒコザ (2022) - シネマトゥデイ


今年の9月3日、愛知県では名古屋シネマスコーレイオンシネマ岡崎の二箇所で舞台挨拶付上映が行われました。どちらも満員御礼だったそうです。
自分はイオンシネマの舞台挨拶に行ってきました。

イオンシネマ岡崎の舞台挨拶(2022年9月3日)

作品を観賞したうえで、地元である愛知県民の視点から面白さを語っていこうと思います。


作品の感想

きっかけは地元が舞台である事に興味を持ったから、という軽い気持ちで行ってきました。
また、河崎実監督作品はDVDで『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』、『実相寺昭雄の不思議館 電エースに死す』くらいしか観ていませんでした。だから映画館で観てみたかったというのも理由のひとつです。

幸田町の町おこしとしての面もあるので、ストーリーは思ったより分かりやすく(地元民としての贔屓目はありますが)見応えある印象を受けました。
今年は『ウルトラマンA』50周年という事で、男女の心が一つになって変身、超獣バキシムの空を割って登場するシーンなどがオマージュされています。また、吉村隊員を演じた佐野光洋も出演しています。

失礼ながら全く前情報無しで観に行ったので、観ている途中まで芳樹(南翔太)、優里亜(磯原杏華)が主演だと勘違いしていました。
忠雄(八神蓮)貴穂(沙羅)が変身した時は「そっちかよ!」と心の中で思っていました。見た感じ『ウルトラマン』のイデ隊員みたいなムードメーカー、『宇宙猿人ゴリ』の理恵隊員みたいな女性の先輩ポジションなのかな、と見てました。


ポイント①唐突なローカルCM

ここはローカルCMを紹介するアカウントなので、その観点からポイントをひとつ。

今年話題になった特撮ヒーロー・TAROMAN。1970年代に放送されたヒーロー番組がNHKでまさかの復活(という設定)。自分が特に笑ったのは、本来の目的?である岡本太郎展の宣伝を合間に挟んだ、昔の静止画ローカルCMのパロディです。
TAROMANの場合は、テレビ番組という体なのでまだ自然なのですが、なんとゴッドヒコザはストーリーに地元企業のローカルCMを組み込むという斬新な演出。5~30秒ほどのCMが流れていました。

もしDVDが出たら、どんなCMだったのかしっかりと見直したいと思います。


ポイント②三河のヒーローが尾張の悪役を倒す

次に、地元民としての作品のポイントを紹介します。

他県民にわからない感覚のひとつが、尾張と三河の違い。愛知県の西(尾張)と東(三河)と大きく捉えてもらえばいいです。
尾張は言うまでもありませんが、簡単に言うと知多半島や名古屋周辺を擁する地域です。
三河には西に岡崎市、東に豊橋市という大きな都市があり、『ゴッドヒコザ』の舞台・幸田町は岡崎市の隣です。

他県民から見たイメージって愛知県≒名古屋じゃないですか?
例えば他県民に「出身どこ?」って聞かれたら、『愛知県です』「ああ、名古屋ね」って。名古屋出身と名乗らなければ伝わらないのです。

だからこそ、敵役が名古屋城のシンボルである金鯱というのがニクイです。三河のヒーローが尾張の悪役を倒すという演出になっているんですね。
名古屋だけが愛知じゃねえぞ、と普段から苦汁を味わっている三河にとって一種のカタルシス効果を生むのでしょう。

午前中は名古屋で舞台挨拶があったが、名古屋のシンボルが悪役で殴られたり蹴られたりしたのはどう思ったのだろうか。


舞台挨拶の感想

驚いたのは、やはり満員だった事です。見に来るのはB級映画ファンばかりだろうと思っていましたが、アイドル時代からの追っかけ、特撮関係の出演者のファン、また映画に参加した地元企業のエキストラや出演者の身内などが来ていました。
名古屋・岡崎と両方で満員だったのは、様々なファン層がそれぞれの”推し”に会いに来ており、午前に名古屋、そのまま午後から岡崎に移動とお客さんがはしごしていた事が要因かと考えています。
作品自体のファンはもちろんいるのでしょうが、出演者それぞれのファンの方が多い印象を受けました。

自分は、個人的にこういう内輪のファン・コミュニティに苦手意識があるので、正直言うと地元なのにアウェーに感じました。しかしながら、舞台挨拶後のファンに対する対応、ファンサービスは素晴らしかったと思います。


余談

最後に、ロールシャッハ・テストみたいな質問。愛知県って何の形に見えますか?
多分、カンガルーと答える人が大半ですよね。自分は飛んでいるクワガタに見えるんです。同意する人に会ったことがないですが。

さ、いかがでした?
いや~、映画って本っ当に面白いもんですねぇ。それではまた、ご一緒に楽しみましょ~。


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