台湾有事とロックンロール
近年の台湾有事の懸念の高まりは、世界を不安に陥れている。しかしながら、こうした時こそロックミュージックの力が発揮されるのではないだろうか。
ロックの歴史を見れば、戦争や抑圧、社会の矛盾に際し、音楽が人々に勇気と希望を与えてきた証左がある。ベトナム反戦運動の際、ジョン・レノンの「イマジン」は平和への強い訴えとなった。ニール・ヤングの「Ohio」は、無実の学生を殺害した国家権力への怒りを投げつけた。
仮に台湾有事となれば、またもロックがフロントランナーとなり、その思想は世界中に拡散されるにちがいない。音楽を通じて民衆は自由を求める声を上げ、権力者への批判の矛先を向けるだろう。
ストリートから湧き上がるアンダーグラウンドなロックバンドの出現が予想される。彼らは、軍事的緊張を批判するアングラな歌詞を放ち、平和へのメッセージを発信するはずだ。サイケデリックなギターサウンドは、人々の心を陽気に解き放つかもしれない。
また、すでに活動する著名アーティストたちも、自身の影響力を行使することになるだろう。彼らは音楽を超え、積極的に政治的メッセージを発信し、戦争を止めるべく世界を動かすかもしれない。ウッドストック時代に匹敵する大規模なロック・フェスの開催も視野に入ってくるかもしれない。
有事となれば悲しみと憎しみが渦巻くが、ロックはあくなき希望と解放を運んでくれる。音楽が世界を平和へと導く原動力になることを、私は信じている。