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ノラガミ設定考察 終レポート 完全版⑤

ひより
・ヒヨドリ。椿の蜜を好む鳥である。糖分を好み、花の蜜や果実を食べる。昆虫は食べない。特に椿の花の季節に、椿を縄張りとし、メジロなどの他の蜜吸鳥を追い払う攻撃的な面がある。鳴き声はあまり綺麗ではない。一般にはヒヨーッと表現されるが、ギョキョオァーーに近い。毘沙門天に見つかりそうになったひよりが誤魔化す為に歌ったとき、かなりの音痴、ボエーーであった。その由来の可能性が高い。ひよりも自分を「わたしは鳥」と言っている。椿は昆虫も少ない早春の寒い時期に、他の植物より早く花を咲かせることで、鳥に蜜を提供して花粉を運んでもらう。その重要な鳥の一種がヒヨドリであり、椿はヒヨドリやメジロに助けられていると言える。
 雪音と夜トの間を取り持つのがひよりの大きな役割であった理由が、椿がヒヨドリを利用する鳥媒花であったことから伺える。伝書鳩はその暗示である。ひよりに鳥の要素があるからこそ、最終話で藤崎が鳥アレルギーにされていた可能性がある。
 一方でヒヨドリは菜の花などの作物や桜などの街路樹の花を、蜜を吸うのではなくそのまま食べてしまうことがある。花の時期に被害をもたらす。
・紙縒/こより 紙でできた糸であり、水引や元結に用いられる。原始の紙は蚕のくず繭を水に溶かし、すのこで漉いて作られた。のちに高価な繭の代わって、楮などの植物繊維で作られるようになった。楮は桑科の植物である。対: 絓糸(熨斗糸)
 ひより、非、撚り、縒るに非ず。夜に非ず、に通じる。よってひよりは夜トの神器に留まることはなかった。一度放たれた器はもう2度と同じ主が名付けることはできない。
 楮で作られた布を木綿(ゆう)といい、木綿(ゆう)から作られた造花を木綿花(ゆうはな)という。また繭玉細工や紙でも造花を作る。白器の柄の花びらは造花である可能性が高い。本物の花では無いために、白器も不完全で、縁切りと共に仮名が消えて生き返ることができた。
 雪音が姉に手紙を書くという要素は蚕紙から来ている。その手紙をひよりが姉に届けたのは、ひよりも紙縒りという紙の性質を持つから。
楮の花言葉は「過去の思い出」楮は部首の違いだけで、緒に似ている。
 楮の害虫はカイコ科の芋虫やカメムシ類のアブラムシである。
 そしてクワ科の楮、紙の原料、すなわちひよりの人生を食い荒らしたヨトウムシの夜トは、たちまち体が半分溶けて死にかけた。ヨトウムシが唯一食べたら死んでしまうのがクワである。が、雪音/桑を食べれる蚕が協力したことで、夜は助かった。とはいえ、蚕も楮を食べはするが、栄養利用できないため桑ほど好まず、成長できない。
・水引 水引は紙縒/こよりで作られた、縁結びの験担ぎをするものである。最後の雑誌カラーで緋・ヤト・ひより・雪音の並びだったのは、水引の紅白になぞらえて男女(男は白組、女は赤組)を交互に並べ、めでたさを表現した可能性がある。雪音が絓糸/熨斗糸なら、水引に熨斗までついて完璧な包装である。
・白紙 紙の性質を持つひよりに白と名付けたので、白器は国生みによって生じた人々の異変を白紙に戻せた可能性が高い。雪音という蚕が、夜トという川の水によって、ひよりという白い紙を作った。雪音が育てた夜トが白器で大禍を切った、に繋がる。
・アロンの杖 白器が桜だったのは、ひよりが雪音に、二人を忘れないと約束した場所も桜の下だったからであり、忘れないという約束が名付けにより消え去ることなく、ひよりの蘇生とともに約束は復活するという結果の現れであった。
 一方で、夜トが白器で父様に与えた一撃は致命傷となっており、これが元で父様は黄泉に沈んで死んだ。結果的にひよりで斬り殺したこととなる。これは出エジプト記とヨシュア記に由来がある。
 弟モーセと兄アロンは杖から桜の花が生えたことで神に選ばれたが、それはイスラエルの民を連れてエルサレムに帰るためであった。これは本物の桜の木からなる雪音によって、ひよりが雪音や家族の元へ帰ってくることを意味する。雪音は夜トに人を殺させないと誓っており、その導きによってひよりも犠牲にならずに済んだ。モーセはエジプトの圧政からイスラエルの民を救っており、これは雪音が夜トを父様から救ったことも示す。
 そしてこの杖のもう一つの意味は、殲滅者である。指導者モーセの杖(アロンの杖)はヨシュアへと引き継がれている。これは雪音の桜の木の証が、ひよりとの約束によって、鈴巴の桜と共にひよりに分け与えられたことに相当する。モーセの次に杖を引き継いだヨシュアは、イスラエル人の留守の間にエルサレムの地に住み着いていたエリコの市民を殲滅するのである。これは現在のイスラエル紛争に繋がる事件であった。白器が父様を斬ったのはこのヨシュアによるエリコ人の殲滅を表す。
 最初に桜と出会った夜トが、神からアーモンドの杖を授かった兄アロンで、その杖を共有し継いだ弟の指導者モーセが、夜トにより桜を与えられた雪音である。そしてモーセから継いだ杖で殲滅者ヨシュアとなったのがひよりである。
 実はヨシュアがエリコの街を殲滅した時、一人だけ助けた女がいる。ヨシュアにエリコの内情を伝えて、兵士の手引きをした内通者の娼婦ラハブである。これが野良に相当する。野良は、ラハブがヨシュアに内情を知らせたように、ひよりに夜トと雪音のことを伝えた。そしてラハブが兵士を手引きしたように、ひよりを冷蔵庫の場所へ連れて行き、父様に先回りしており、結果的に国産みの海にひよりを踏み込ませた。結果父様はひよりで切り殺された。しかも、ひよりが野良を労わったように、ヨシュアはラハブの心意気を称えて後世に言い伝えているのである。ひよりはヨシュアで、野良はラハブだったのである。
 ちなみに当初、アロンの杖に触れることができたのは、アロンとモーセの二人だけだった。二人以外の者が触れると、触れたものは灰になったという。しかし二人の晩年、ヨシュアという青年が現れて杖に触れても死ななかったため、彼が杖を引き継いだ。まさしく、父様は杖に触れて灰になったのである。
・壱岐 壱岐の島は日本神話で神代と通じる柱が立っている場所だった。また壱岐氏は神職を司る一族。壱岐は生きに通じるため生き残った。また息に通じる。聖書では神がアダムの鼻に息を吹き込んで命を与えている。吹き込まれたのは残念ながら鼻ではなかった…。
・寄生蜂 蜂の最も古い祖先はナギナタハバチ科である。夜トの夢(妄想?)で、ひよりと立場が逆転していたとき、雪器が薙刀で描かれていた。雪音や夜トの香りに惹かれるひよりは寄生蜂である可能性が高い。
 現生するナギナタハバチは細長いハエのような黒い蜂で、雌はナギナタのような長い産卵管を持つのが名の由来。毒針ではないため、人に刺すことはできない。ひよりの尻尾がこれに相当する可能性がある。この蜂の幼虫は、蝶や蛾に似た緑の芋虫様である。ただし芋虫の足の数が蛾よりも圧倒的に多く、頭からお尻まで足がたくさんついているのですぐに見分けがつく。幼虫は土中にかなり脆い繭を作る。ハバチは蜂の幼虫ながら幅広い種類の野菜や花を食害するため、農業被害をもたらす。これら草食のハバチ類を祖先とし、次に寄生蜂、その次に毒針を持つ肉食性の狩り蜂、花の蜜を好む花蜂に進化し、さらに寄生蜂へと回帰進化を遂げている。最も進化を遂げているのが花蜂系から進化した寄生蜂である。
 ひよりも蚕蛆の妖同様、イイニオイを感じていたことから、芋虫が葉を齧る時に発するヘキセナールに引き寄せられる寄生蜂の要素を持つと考えられる。ひよりはメインキャラで唯一生きてる人間で、作中で中学生から高校生、研修生へと成長しているため、蜂の進化に準えられている可能性が高い。
 夜トがひよりに仮名をつけた際、夜トはひよりの記憶が流れ込んだことでより強い気持ちで、ひよりを救おうと、自ら雪器で縁を絶った。そして夜トをはっきり覚えている人がいなくなり、下半身が溶けてしまった。ひよりの記憶が寄生蜂の卵で、ひよりが助かったのは蜂が羽化した様子、ひよりのために死ぬところだった夜トは寄生虫が出ていって溶けた芋虫なのだろう。
 何よりそもそも、神器と神が縁で繋がっているというのは、これまでに無い描写である。雪音と夜トもその他の神器たちも、神と名前で繋がっているのである。縁で繋がっているのは、ストーカー女と夜トや、いじめられっ子といじめっ子。よって、夜トとひよりの間の縁があるということは、仮名による繋がりが成立していないことを示す。天照の言った通り、白の名は不完全で神器になりきれておらず、縁が切れたら此岸に戻ったなら、此岸で仮名は成立しないため、切れた縁と共に消えさえるしかないのである。此岸で仮名が成立するなら、天照の定めた、生きた人間は神器にできないという理が破られるということであり、天照が見逃すはずはない。天照がほほえんだのなら、ひよりは真に生きた人間に戻った、白紙になったのである。つまり、死に切れていないひよりに夜トが不完全な名をつけれたのは、父様が生きた人間もヤスミに犯されるという不条理な国づくりをした条件下であった。父様の国が崩壊したと同時に、白の名も不成立になっていた可能性が高い。
 また、あのとき雪音が諦めずにひよりを運び夜トに救命するよう懇願したのは、雪音が蚕/回顧の性質を持ち、神器になって失われたひよりの現世の記憶を蘇らせる一助となったことを表している可能性が高い。
 よってひよりは寄生蜂であるので、夜トなどヨトウムシの様な、ろくでもない芋虫野郎とご縁が結ばれやすいのかもしれない(神議回参照)。きっとひよりと結ばれたモノは卵を産みつけられ以下スプラッタ。そんなことは無いと思うが、男の方から勝手に貢いですぐに破滅しそうである。ひよりの飛び蹴りの鋭さは確かに蜂らしさがある。背筋を鍛えたいと筋トレノートに書かれていたが、蜂は羽のつけ根の筋肉が非常に発達している。羽ばたく力が低い蚕とは対照的である。雪音の分まで、ひよりは現世で大いに羽ばたくことであろう。
 ある種の寄生蜂は熟練の医師が半身麻酔を行う時の様に、芋虫の体節にある神経節に的確に針を突き刺し麻酔する。動けなくなった芋虫に蜂は思う存分卵を産みつける。寄生された芋虫は生きて餌を食べて寄生蜂に栄養を供給するが、寄生蜂が成長しきると用済みとなって死ぬ。やはり、ひよりが医者になったのはそういうことかもしれない。再びひよりに発見された夜トがいずれ脊髄麻酔の練習台になるところが容易に想像できる。桜の木についた害虫ヨトウムシが、寄生蜂に発見された鬼気迫るシーンが最終回だったのである。
 また、父様を切ったはずのオオカミ雪音の下半身が溶けてしまったのも、蚕蛆で鼠な父様に食い破られた蚕を連想させる。夜トも下半身が溶けてしまったのは寄生蜂のひよりのせい、かもしれない。
 雪音が直接父様をダウンさせず、藤崎との縁切りに留まったのは、寄生蛆に蚕は直接抵抗はできないが、匂いを辿れない様にすることはできる、ということかもしれない。そしてひよりが父様を切れたのは、蠅に対しても蜂は寄生性や肉食性を発揮するから、と言える。
 一応、蜂は蜂の子を食べたり、成虫を蜂酒にしたりする。プロポリスは有名である。通りでひよりがべっぴんさん…いやいや…。
 寄生蜂は、蜂にとっては芋虫が繁殖のために必要不可欠でありながら、芋虫にとっては何のメリットも無いとされる。これを片利共生という。持続的なのは人間と乳酸菌、アリノタカラとミツバアリのような相利共生である。しかし、遠回りに見れば、狼がシカの増えすぎを防いで、森を守り、結果的にシカが自らの食料を食い潰さないで済んでいることと、全く同じことが起きていると考えられる。これは、夜トが自分が神なのに怪しげな風水グッズにお金を注ぎ込んで自滅するのを、ひよりが諭して止めたエピソードに似通っている。つまり、雪音が夜トの浪費癖でバイト代(江戸時代までは武士の給料は米だった)を食いつぶされて困らないよう、穀潰しを止めてくれる存在としてひよりが必要だったのである。
・コマユバチ ヨトウムシ類に寄生する寄生蜂はコマユバチ類が多いことが近年わかった。トウモロコシを好むアワヨトウに特定的に寄生するのはカリヤコマユバチである。アワヨトウが葉を齧る匂いを感知して襲う。一度に40〜100個ほどに卵をアワヨトウに産みつける。アワヨトウの免疫システムを掻い潜るため、コマユバチは体内にアワヨトウそっくりのタンパク質を作り出す。さらにコマユバチ自身に共生するウイルスの力を借りて、アワヨトウの成長を止めるよう、成長に関わるホルモンを不活化し、脱皮も蛹化も止めてしまう。アワヨトウは幼虫のまま餌を食べ続け、体内のコマユバチの幼虫に栄養を与え続ける。そしてコマユバチの幼虫は成長すると宿主の行動をコントロールする。アワヨトウの幼虫は夜行性のはずが昼間の樹上へ移動する。そこでアワヨトウの動きを止めさせて、細長いカプセルに包まれたコマユバチの幼虫が一斉にアワヨトウの外皮を突き破って生えてくる。するとアワヨトウは、幼虫が出ていったにも関わらず、なんと自らの死体でコマユバチの幼虫たちを汚さないように、最後の力を振り絞って遠ざかるように移動する。遠隔コントロールされるのである。このメカニズムは未だに不明である。力尽きたアワヨトウの後方で、コマユバチたちは薄い茶色の繭を群れで作って蛹化する。しばらくしたのち、羽化したコマユバチたちは再び次のアワヨトウを求めて旅立っていく。
 アワヨトウの匂いの感知、アワヨトウを特定的に好んで寄生すること、栄養を与えさせること(カピパーランドに連れていったり、喜ばれもしないプレゼントを与えたくなったり)、成長させないようにすること(夜トはひよりに対して幼い思考回路を取る)、幼虫脱出後に離れるよう操られ、最後溶けながら死ぬところまで、夜トがひよりから受けた影響は、アワヨトウが寄生蜂カリヤコマユバチにやられることそのままである。ひよりのためなら夜も雪音も、毘沙門天と戦うことさえ厭わない。また成長した雪音の傍で、夜トだけがひよりのお願いで大逆者毘沙門天のために無謀で無意味な戦いに向かってしまう。そして夜トはひよりのことを考えると目つきも思考回路もおかしくなるのは、まさに芋虫が寄生蜂に操られている描写であると考えられる。
 ちなみに、現在、ヨトウムシの発生した畑にコマユバチを生物農薬として散布する活動が行われており、無農薬化に一役買っている。
 (…もう一度見つかったの、マジでヤバイのでは?というか作者、夜ト嫌いだよね。雪音はあんなに綺麗に凛々しく成長してるのに、夜トもやっと雪音を通して命の尊さ学んだと思ったのに、またあのダメンズ作りの天才に見つかったというか)
 実はそこでアワヨトウにとって役に立つのが、ムカデである。なんとムカデは蜂の天敵であり、スズメバチすらムカデの毒にやられて一方的に捕食される。ムカデ、ゲジである兆麻は実は、対ひよりの用心棒として夜トに雇われている、のかもしれない。蛾である夜トと雪音が、寄生蜂ひよりの無意識の好意によって再び影響されそうになっても、ムカデの兆麻は冷静に蛾の2人に現実を指摘をして、ほどほどにひよりを遠ざけてくれる、ということになりそうだ。筆マメな雪音とひよりが文通しあって、時々会うのが、手書きの文字も記憶の維持に一役買って、いいのかもしれない。
・猫はエノコログサを好み、じゃれたり、稲科の特徴である細長く尖った葉を猫草として食する。しかし、犬や猫の肉球などの皮膚に芒(稲科の穂にある棘)が刺さり、内臓や脳まで傷つけることがあり、米国のペット協会等から警告が出されている。青い穂は問題ないが、枯れて硬くなった穂は危険である。羊などの偶蹄類は問題なく食することができるが、毛に絡まった穂は非常に取れにくいため、ウールを収穫する際は丁寧に手で取り除く必要がある。
 猫の毛はツルツルしておりゴミもつきにくいが、絡みにくいため、糸紡ぎには適さない。対して、絹糸は艶やかでツルツルしているようでいて、実は断面が三角形になっており、絡みやすく紡ぎに適している。この三角形の面が光沢も放つ。猫はおしっこだけで、ネズミの繁殖力さえも低下させる。藤崎が父様を思い出しそうになるたび、ネズミが増えるのを防ぐ猫のように、ひよりが上手く邪魔してくれる役割を果たすのである。記憶を取り戻したひよりならさらに、藤崎が父様を思い出さないように話を遮って邪魔するだろう。
・お社 教会は神が降臨するところであり、神を信仰するものの体も、聖霊が宿る教会とされる。それで夜トはひよりからお社をもらったのち、ひよりに取り憑ける様になった可能性もある。聖地エルサレムが神の花嫁である様に、教会という建物も神の花嫁に例えられることがある。一方で、抜け殻になったひよりは、肝心の聖霊、魂が不在の状態であり、神社がもぬけのからとなる神無月に近い。そんな留守の教会にこっそり取り憑いて悪さをする夜トは、むしろサタンである。後述するが雪音は神がキリストと交わした新しい約束、新約である。人間はキリストという新しい約束を通して聖霊を授ける。よってむしろひよりという教会に聖霊をもたらすのは雪音なのである。教会の留守を狙う夜トは、まさしく害虫はヨトウムシ。葉っぱを透け透けになるまで食べて、残った薄皮の下からひょっこり顔を出す芋虫のように、抜け殻のひよりから頭を出して「神がかり」などと言っていた。その後の惨状はやはり悪魔憑きである。雪音が夜トをボコボコに殴るのは魔払いである。夜トがもらった小さなお社に納まっておくべきなのだ。
 ひよりがくれたお社には、夜トと雪音が前後に描かれており、2人で一つの小さな社に住む様は、蚕が2頭で一つの蔟に入る様である。そこにひよりが大きな五円玉をお供えする。蚕の神たちはますます、人々の世の魔を雪ぎ清めていくのだろう。
・岐の神/くなどの神 くなどは来てはならないという意味。災害、災厄避けを司る。塞の神と同神とみなすこともある。壱岐、で蠹/壱の虫/キクイムシを避けるという意味になる。よって芋虫を退けるものであり、農業害虫の天敵を示す。すなわち、寄生蜂である。災害を退けることから、豊作や生殖、縁結びを司ることもある。水引が縁結びであることにも通じる。
見える家系でもあるし、壱岐家で祀っているのではなかろうか。


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