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ノラガミ設定考察 終レポート 完全版⑦

⭐︎写真はウールコーム

野良
・緋 糸に非ず、に通じる。よって野良は夜トの神器に留まることはなかった。一度放たれた器はもう2度と同じ主が名付けることはできない。また聖書には「緋のように赤い罪も、雪のように白くなる」とある。緋と雪が相対する概念であったことが窺える。
・魑魅魍魎 魍魎は水の妖怪
・螭 ディスタフにある形状
・紙魚/しみ 蠧魚 螙 紙を食べる虫 文字食い虫とも呼ばれる。紙の表面を浅くうねる様にかじりとるため、字がわからなくなってしまう。羽を持つ前の、鱗を持つ非常に古いタイプの昆虫で、魚の様にうねるように動いて移動する。卵から生まれた時に、すでに成虫の姿をしており、変態しない。水子のはずなのに、名付けられたら12歳前後の姿であった部分に通じる。実際には水子の霊ながら妖に障られていたため、水子の姿をとどめていなかったのだろう。
 紙の性質を持つひよりの手帳を野良が持っていったのは紙魚であるためかもしれない。野良がひよりに懐柔されたのは、紙魚が紙を好むから、とも言える。
 また、螭器の攻撃を受けた神器の、名前の文字が傷ついてしまう様子も紙魚の性質が伺える。
しみは蠧とも書き、蠧毒/とどく、という言葉は、少しずつ毒を盛って殺すことを表す。
・糸片虫、芋虫の寄生虫。緋はイトヘンの漢字。イナゴやバッタにもよく寄生する。宿主を操る性質がある。
・カゲロウ 昆虫ではなく節足動物の一種。生まれてすぐに死んでしまう虫で、成虫は非常に弱々しく、長い尾を持つ。幼虫は水棲で、環境に合わせて様々な体型になる。強い肉食性を持つ種もあれば、藻類を食べるものもいる。トンボに間違えられ、同じ蜻蛉の字を書く。アカカゲロウという場合は赤トンボのことである。緋の由来はここから。赤トンボの歌には桑の実が登場する。
 また同じ節足動物であるため、兆麻と張り合ったと考えられる。ダニだった弱い頃の兆麻は肉食のカゲロウには敵わなかった。しかし夜トの元で綿打ち弓の姿を得たため、同じく面打ち/綿打ちの性質を持つ父様に一矢(弓なので)報いれた。しかし天蚕糸ではなく麻紐だったため父様を打ち取り(面討ち、綿打ちし)切れなかった。また媒染に使う塩、塩屋だった時の記憶を取り戻しつつあったため、綿花を染めるに適しているため、野良/綿花を制して兆麻が一矢報いれた。
 野良が蜻蛉日記にも通じるため、手紙を書くものである雪音/蚕紙に共感したり、手帳日記をつけるひより/紙縒によって、最終的に心が救われたのかも知れない。
・綿花 父様が綿打ち、綿花をほぐして綿にする道具が由来の名を持つため。
・蛙 野良の真名が不明である。両親が流れた子に付けた名なら、蛙(帰る)の子で、オタマジャクシ、お玉ちゃんとか?綿打ちから、真綿ちゃん、綿花ちゃんとか?アカカゲロウのアキアカネの茜ちゃんとか?蛙は昔の日本では虫の一種で、蛾や蝶の天敵でもある。記憶を帰させ、姿を変えてしまう(堕ちて化け物になってしまう)のは蛙の性質としてアリ。また、蛙/帰るの性質を持つ野良がいたことで、夜トは黄泉から戻れた。またひよりが息を吹き返したのも野良が味方し、その帰る性質が影響した。父様は野良に見放されたので最後は黄泉から戻れず沈んでいった。また雪音も蚕/回顧であり、思い出す性質を持つため、ひよりが肉体に戻り現世の記憶を取り戻すようにその性質が働いた、かもしれない。
 また最終回で、雪音がまたひよりと一緒にいたらどうかと夜トに提案したのちに、再会が果たされたのも、雪音の蚕/回顧の性質が働いたとも取れる。
・錫杖 仏教において錫杖はその音で煩悩を打ち払う道具である。

兆麻
・兆→蝶 一般的な分類では、例外はあるが、蝶は昼に活動し、蛾は夜に活動する。夜行性の蚕や蛾に対して、蝶は麻/朝型である。蛾はチョウ目に含まれる。「ご近所さん」の由来。
・麻 麻は古来より茎から植物繊維を取り、糸や紙の原料にされてきた。神への捧げ物を大麻という。麻は収穫したらまず水に浸けて腐らせる。その後木槌で叩いたり、釘を複数打ちつけたハックルで梳いて(コーミングして)繊維にする。紡ぐ時は濡らしながら紡ぐと毛羽だたない。麻は手で持って紡ぐと絡みやすいため、上手に紡ぐにはディスタフが不可欠である。羊毛やシルクはローラッグにしてそのまま紡げるが、麻はディスタフに巻きつけておかないと、すぐに絡まって糸が引き出せなくなる。コントロール不能になる。雪器/ディスタフの弟分に兆麻が収まった理由かもしれない。
 なぜなら、兆麻と毘沙門天が安定した関係を保てる理由になり得る。兆麻が毘沙門天にムラムラすると、毘沙門天だけでなく夜トにも伝わる。夜トが「あいつ毘沙門天にムラムラして刺しやがった」というと、雪音にも話が伝わってしまう。雪音から「そんなことで夜トを刺さないで、サイテー。お返しに禊いであげよっか?」などと言われた兆麻は、もう死んでるのに死ぬほど恥をかく…というシステムである。毘沙門天の魔を払う武神の側面に憧れていた夜トである。兆麻がいつか自制を失って魔と化して毘沙門天に飛びつかないように、陰でしっかり“釘”ならぬ“クヌギ”を刺しているのである。兆麻なら真名を知っても落ちなくても、毘沙門天へのムラムラで堕ちそうである。
 ちなみに、雪音は黄泉の言の葉の影響で夜トを刺さないので、何があっても大丈夫になってしまっているのである。だが、こちらは至ってシリアスに、毎晩悪夢を見る雪音を慰めるために夜トも忙しい。一緒に寝落ちして目覚めて、夜トがいることに雪音が安心する。今日も世界は綺麗だと。それが2人の玉繭なのである。夜トは前より雪音の顔をよく見るようになるであろう。人類最古の牧羊犬種サルーキは、現在、犬に触れるなというと戒律のあるイスラム教で、慈しんで触れて共にベッドで眠るようにと定められた唯一の犬となっている。牧羊犬とは羊飼いと寄り添って眠るものなのである。
・麻薬 麻から抽出されるモルヒネ塩酸塩は、痛みを止める効果はあるが、当然根本的な治療にならない。一方で、かつては依存性などの深刻な副作用があったが、近年は精製の純度が上がって、痛みに対して適切な分量を使用すればまず依存性は出ない。今では大麻より、タバコの方が体に害があると言われている。しかし、闇市で売られる大麻はさまざまな混ぜ物が施されており、処方されるオピオイドとは全く異なり、大変危険である。毘沙門天が痛みを誤魔化すようになってしまった原因は、兆麻の本質を伴わない笑顔の指導のせいだった。
・虫ピン 虫ピンは昆虫をコレクションする際、虫の体を刺し貫いて台に固定して使う。兆兆麻が釘であったのは、毘沙門天/ムカデを自分のモノにしたいという想いからである。しかし、逆に夜によって喉元に釘/歴木/クヌギを刺されたゲジとなった兆麻は、夜トに察知されてしまうため、毘沙門天に手は出せなくなった。
・ハックル 麻を細かく引き裂く道具(ハックル)は木に複数の長い釘を打ちつけた櫛の様な道具である。また羊毛やシルクを混ぜ合わせたり梳毛にするときにも用いる。よって兆器は釘になり、また麻の一族が引き裂かれて仲違いする兆しとなった。毛を梳かす道具、櫛であるため、髪の毛の長いイザナミに「これいいわねぇ」と言われた。
麻の花言葉は「運命」「宿命」「結果」。
・歴木/くぬぎ 暦器の由来。国木とも。かずと読ませる為に歴/へるを暦/こよみにしたと考えられるが、意味音当てで、兆同様にかずとは読まない。綿打/めんうちに使用される道具が弓状である。綿打ちは綿花のカーディング作業である。弓の弦で綿花を弾くことで種や殻の欠片を取り除いてふわふわにする。また弦を弾く木鎚にクヌギが使われる。剣の状態は木槌を表している可能性がある。面を討つという意味でこの道具になった。またクヌギはドングリの木であり、絹/雪音を黒く染めるためにドングリを焙煎した染料を用いる。木自体も炭や木工に用いられる。色名のウォルナットはこの木の色。歴木の花言葉は「おだやかさ」
・綿打ち/カーディング 雪音がdistaffやspindleという糸紡ぎ(spinning)の道具であるのに対し、兆麻はハックルや綿打弓など、カーディング、コーミングの道具である。カーディングは、布に針を無数に付けた針布というものを付けたカーダーという道具を使用する。真綿を引く時にはあまり繊維を整える必要は無いが、麻、綿花、羊毛、山羊毛、アルパカ毛、犬毛などを紡ぐ時の下準備に使用する。
 また絹と羊毛を混ぜ合わせ、伝統のシルクウールを作る際にもハックル(梳毛用)やカーダー(主に紡毛、または梳毛も作れる)、ウールコームを使用する。紡ぐための繊維の下準備に使用するこれらの道具は、良い糸を紡ぐ為に欠かせない。よって初期、兆麻は雪音(シルク)と夜ト(ジャコブ羊)の仲を取り持ち、雪音を夜トの祝として指導した。ともとれる。
 繊維を整える釘や針がついた道具は、いずれもペットコームやペットブラシ、ペットレーキに類似した道具、というかほぼ全く同じものを用いる。よって兆麻はライオンくらはのブラッシング担当であった可能性がある。
 弓の弦を鳴らす鳴弦という退魔の儀にも麻の弦は重要である。弓の弦は麻紐で作られる。
一方、綿打ち弓の弦はテグス/天蚕糸である。面打ち/綿打ちである父様が雪音はいずれ自分のものになると言った理由に繋がる。
・フリックカーダー また暦器の刀バージョンが折れたように見せかけて短剣になった。これはまた、小さく短いフリックカーダーに相当する。フリックカーダーは一本だけで使用し、主にウールを解毛し、細かなゴミやネップ(短く紡げない毛の綿ゴミ)を取り除くために使用する。ネップ、短い繊維を取り除く効果がある道具なので、綿花の野良にも一矢報いれた。
・ハンドカーダー また暦器が鞘付きの刀であったのは、ハンドカーダーが同じ大きさのものを二本1組で使用する道具であるからと考えられる。一方のカーダーに羊毛を載せ、もう一方のカーダーで羊毛や綿花を挟むようにブラッシングする。この動作を鞘から抜刀する様子になぞらえたとも考えられる。ウールコームやハックルは綿花の細かい繊維を梳かすことができないため、ハンドカーダーの、特に針の数が多いものを使用する。
・フェルト 私はアシュフォードのドラムカーダー(円筒につけた針布で効率的にカーディングする装置)も購入して、バッツやロール、カーデットウールというシート状の羊毛も自宅で作ることができるようになった。バッツは糸紡ぎのほか、フェルト作りにも使用できる。フェルトは織らない布であり、2種ある。バッツを濡らして擦って繊維を絡ませて作るウェットフェルトと、棘のある針で刺して繊維を絡ませるウェットフェルトである。この針の性質のため、暦器は神衣も兼ねたと考えることができる。また織らないがために、夜トがつけた音の呼び方は全く定着しなかったのかもしれない。
 職業的なカーディングやコーミングは、大変な重労働であり、伝統的に男性の職業である国が多い。女性が自らの手で紡ぐ直前にカーディングするのは日常の家事の一部であるが、男性のカーディングは物量が半端ない。女性なら40gで手が痛くなるところを、男性のカード職人は何キロもカードするのである。雪音がdistaff &spinningのツールであるのに対し、兆麻がcarding& combing のツールであるのは、夜トにとって唯一無二の連れ合いが雪音であり、気の置けない男友達が兆麻という側面があるように思われる。浮気旦那の言にある通りである。
・大幣/おおぬさ 大麻とも書き、神への捧げ物を意味する。百人一首にも登場する。「この度は、幣もとりあへず手向山 紅葉の錦 神まにまに」現在でも、神職が神事の折に身につけるものは麻布と定められている。しかし、幣は本来、絹を表し、絹が高価すぎたため、代わりに麻でもよいことになっていった。夜トが雪音/シルクの身代わりに、兆麻を犠牲にしようとした由来である。
・火おこし器 火おこし器は弓とスピンドルで構成される。弓の弦をスピンドルに絡めておくと、弓を上下させるたびにスピンドルが回転する。400g以上の重いホイールを使用すると効率的に摩擦熱で発火させることができる。この際、火種には麻やススキ、茅などを用いると発火しやすい。現代でもキャンプの火付けに麻紐が使用される。また弓の弦は麻紐である。
・塩 塩は繊維を染色する際の媒染剤として用いられる。酸化をうながし、繊維に色を定着させる。木綿や麻など植物を染める際には塩を用いるが、絹や羊毛などの動物性繊維は塩で傷んでしまうため、媒染剤には酢を利用する。また、芋虫に塩を振ると容易に死ぬが、塩は植物も枯らす。ヨトウムシ対策なら塩よりも米糠である。大好きな米糠を夜置いておくと、ヨトウムシは一斉に集まってたらふく食べて、朝には米糠に潜り込んで幸せいっぱいになる。そして米糠の入った容器ごと捨てるのである。塩は言わずと知れた魔除けの効果がある。
 雪音と兆麻、夜トの元に留まるものには、椿や雪ぐ、塩や桃など魔除けの意味がある点が共通する。
・メジロ 目の周りが白い鳥で、椿の蜜を好むが、体が小さいためヒヨドリに追い払われてしまいやすい。メガネの由来はこれくらいしかない。初期の兆麻も雪音/雪椿に対して好意的、庇護的であったことから。
・カイコノシラミダニ 蟎/ダニは昆虫ではなく甲殻類、節足動物であり、蜘蛛(糸を作る動物)の仲間である。マダニはよく犬猫の耳を刺して血を吸う。ムカデと同じ節足動物。カイコノシラミダニは蚕の幼虫に寄生する。寄生された蚕は体液を吸われ、動きが鈍って、徐々に動けなくなり、体を伸ばした状態で死に至る。(兆麻は雪音に縛布の特訓中スミし放題であった)しかし、ダニの殺虫剤を用いると蚕にも薬害が出てしまうことがある。雪音/シルクにとって兆麻が敵になってしまった理由と考えられる。また夜トが暦器を放さないのは、いつ父様が戻ってくるかわからないからであろうが、クヌギが天蚕の飼料であることとも繋がるからである。雪音が裏切った兆麻に直接攻撃や妨害をし返さなかったのは、復讐や反撃も罪であると心得ていたからであり、薬剤が蚕にも悪影響であることと通じる。いずれ2人で仲良く夜トを追い詰めていただきたいものである。ダニは吸血する厄介者のイメージがあるが、地面にいるダニの多くは、木の葉を分解して土と栄養分に戻し、堆肥造りなどで重要な役割を果す。
 駆け出しの頃の一線も引けない釘の兆麻は、確かに、数だけは兆もいるであろうダニだったかも知れない。だが、祝となってその数は毘沙門天の手足となり、百足をオオゲジにまで押し上げたと考えられる。
桃の花の可憐なピアスなのに…違うと思いたい。毘沙門天の耳は常に痒いかもしれない。血を吸った後のダニを叩き潰すと血が噴き出るが、兆麻はよく毘沙門天でよからぬ妄想をして刺し、鼻血を出していた。いや、この説はやめておきたいくらいではあるのだが…節足動物繋がりだから…。
・冬虫夏草 虫の体に取り憑くキノコ。まるで虫の体から花が生えて咲くように見えるためこう呼ばれた。毘沙門天/ムカデの身を貫いて咲く花はまさに冬虫夏草である。また暦器/歴木から生えるのは椎茸である。椎ちゃんの存在は冬虫夏草を暗示する。
 やはり、夜トが兆麻の名を消さないのは毘沙門天の祝に戻ると主人を屠るものになってしまうからであろう。雪音と夜トもまた、雪音が完全な祝に戻ると、玉繭の2人は羽化する蚕が繭を内から引き裂くように、天の象徴でもある絹織物/機織り神/天照を引き裂くように、天を引き裂く運命をもつ者になってしまうのかもしれない。
・ゲジ ムカデよりさらに圧倒的に脚が多いものに、ゲジがある。毘沙門天の化身が百足/ムカデであることから、その百の脚を兆にまで増やすという意味で、兆麻は毘沙門天のナビでありブースターだった可能性がある。またはオオムカデ。
 またハンドカーダーなどに用いられる針布は、10cm四方の針の本数で、何ポイントと種類わけされる。通常の羊毛用ハンドカーダーなら75ポイントから108ポイント。綿花用なら120ポイントあたりの針布を使用する。ドラムカーダーは特に針布の面積が大きいので、兆くらい針がついていそうである。針布についている針が、くの字に曲がっているのも、とてもゲジらしい。
 また、節足動物は脱皮をするが、蝶や蛾とは違い、脱皮しても同じ姿を保つ(例外はフィロソーマ幼生など)。つまり、兆麻が紹巴を切っても生前を思い出しても妖化しなかったのは、自分を正しいと信じる人という化け物の姿になっていたと考えることができる。神が与えるのが人間の姿でもあるなら、人という化け物になっても刺さないのは納得できる。これはちょうど、莠器が人型であったことともタイミング的に相対する。人の形の神器など見た事がない、人の形の妖など…ということである。これなら、陸巴も堕ちることなく毘沙門天を殺そうとしたことが説明できる。道真公に障をきたしていたのなら陸巴は言の葉では名付けられていないのだから、毘沙門天を殺そうとしてまで堕ちなかった理由はやはり、人という化け物であったのかもしれない。兆麻もいつのまにか同じ穴のムジナであった可能性がある。雪音はよく泣くが、兆麻が泣いたシーンは無い。蜜を溢す椿に対して、桃の花に蜜はほぼ無い(蜂が来るのは花粉のため)。涙しない者は鬼と呼ばれる。
 桃の花言葉は「あなたの虜」「天下無敵」「気立ての良さ」「チャーミング」
夜トが兆麻を父様退治に選んだのは、椿の海の悪鬼を倒す鬼退治だから、桃太郎繋がりなの
かもしれない。
・福應寺毘沙門堂奉納養蚕信仰絵馬 かつて養蚕が盛んであった地域で、ネズミの被害が深刻になった。そこで、ネズミがムカデを嫌うとされた当時の通説に従い、ムカデの絵を描いた絵馬を作り、ムカデが毘沙門天の遣いとされたことから、絵馬を毘沙門堂に奉納した。夜トが雪音を守ろうとして、蚕の用心棒に兆麻/ゲジ、蚕影神社、とした理由。

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