青春の残り香
齢31歳。
風を纏いし学生時代からはや10年。
頭の毛は減り体毛が増えた。
ニキビはおでこじゃなく、アゴの周りにできるようになった。
もう立派なおっさん。
むけちんだ。
そんなマンモス鴨川の中にも青春って奴は残ってる。
聞いてくれ…
その青春が顔をのぞかせるときには、必ずブルースを連れてくる…
そう…例えばさ
高校時代に好きだった女の子に
子どもが出来ると聞いたとき。
そいつ(俺の中の青春)はヒョッコリ顔を出して僕をセンチにさせるのさ。
このなんとも言えない苦しさよ…
もどかしさよ…
はがゆさよ。
こんな青々とした気持ちがおっさんの中に残ってるだなんて…
少し幸せな気分になり、
そっと風が抜けていった気がしますた。