3800g超えのビッグベビーを出産した話
大きめと言われた我が子は本当に大きかった。なかなか始まらなかったお産は、促進剤が起爆剤となり、その後自分の陣痛もついて、的確な助産師さんのリードによって、なんと9時間ほどで産まれた。会陰切開はやっぱり必要だったけど、吸引分娩にも帝王切開にもならず経膣分娩!で、御の字。
高齢初産、体硬め。妊娠前に趣味で軽いランニングはしていたけど、妊娠後期はかなりの腰痛・鼠径部痛でひょこひょこ歩くのがやっとで、体力の低下も心配な状況で迎えた誘発分娩。
幸い、助産院で教えてもらって毎日していた乳頭マッサージや体操、運動の効果と内診グリグリで、「子宮口3cm、柔らかめ、赤ちゃんまあまあ降りてきている」からのスタートだった。(これが例えば子宮口クローズ、硬め、赤ちゃんまだ高い位置だったらまた違ったかも)
促進剤を初めて4-5時間ほどは、お腹ががっちり張っても痛みはなく余裕があったけど、その後徐々に痛みが増し、内臓を搾り取られるような感覚がでてきた。そして、「呼吸法を真剣にしたらやりきれる」程度から、「四つん這いにならないとしんどい」に代わり、吐き気も催すようになった。なかなか痛いけど、まだだろうな・・・と思っていると、夕方の診察で、「子宮口5cmなので、進んではきているけど時間がかかりそうだから翌日仕切り直しにしましょうか」となった。ちなみに吐き気がとまらず、診察室のゴミ箱に盛大に吐いてしまった(申し訳なさすぎ)。
促進剤の点滴を止めて陣痛の痛みから解放されるのは嬉しいような、残念なような気持ち。でも、実はこれからが本番だった。お風呂に入ってゆっくりするといいよ、と助産師さんに勧められ湯船につかっていると、陣痛が強くなってきた。既に点滴の効果は切れているから、自分の陣痛が始まったのだ。それにしても痛い。そして間隔が短い。時計をみると2分おきにきているみたい。痛みも、呼吸法では逃せられず、うめき声がもれる。同じフロアに入院している人、すみませんと思いつつも止められない。着替えもドライヤーも半端にしかできず、濡れまくった状態で必死に浴室を出る。
そこで診察してもらって7-8cm。部屋で休むはずが、LDRに再び入ることに。覚悟をきめて陣痛と向き合う。お産が進み、骨盤にめりめり入ってくる我が子。生まれようとする力はとてつもなく強かった。「赤ちゃんが今一番狭いところを通り抜けようとしているからね」と教えてもらい、そうかそうかと思いつつ、ちょっと想定外に骨盤がメリメリいってる。なんだこれは・・!と言うと、助産師さんが「赤ちゃん赤ちゃん」と答える。そうか、そうだ。君も出てこようと必死なんだ。我が子が頑張って産まれてくるから私も頑張る、そう思いながらも陣痛がくるたびにうめき声が漏れる。。かくして、呼吸法をして静かに産むイメージをしていたけれど、実際はけっこう野性的なお産になった。でも、声を出すの、気持ちよかった。
最後は、先生や助産師さんの助言に従い、持てる力を振り絞っていきんだ。野性的だけど、どこか冷静な頭で、先生と助産師さんのやり取りもクリアに聞こえる。やってやるぜという気持ち。「いきむの上手、頭が降りてきてるよ」と言われて、嬉しい。そうこうしているうちに子宮口全開から1時間で我が子誕生。頭と体を1回で出すよ!って声をかけられ、渾身のいきみをすると、でゅるっと出てきた。聞こえる元気な鳴き声。もう言葉にならない。。けど興奮してけっこうしゃべっていたような。
もうなんていうか、元気に産まれて本当にほっとしたし、皆様への感謝がこみ上げたし、ラスト1時間で夫も立ち合いできたし、とっても満足のいくお産だった。
産後、しみじみと我が子の寝顔をみながら、この子がお腹の中でうにょうにょ動いてたのね、と思うと愛しさがとまらない。
これからよろしくお願いします。