コレステロール対策は揚げ物に注意するだけで万全?

佐々木敏の栄養データはこう読む!
第1章:「揚げ物と高コレステロール血症」より

総エネルギー摂取量の5%だけ、炭水化物から各脂肪酸(飽和脂肪酸/一価不飽和脂肪酸/多価不飽和脂肪酸)に置き換えた時の血液中LDLコレステロール値変化を観察した研究によると、

飽和脂肪酸:+6.4mg/dl
一価不飽和脂肪酸:-1.2mg/dl
多価不飽和脂肪酸:-2.8mg/dl

であり、飽和脂肪酸だけがコレステロール値を上昇させることが分かった。
この結果と油脂の脂肪酸の割合を元に計算すると、パーム油(飽和脂肪酸が相対的に多い)などを除く殆どの植物油は負の値(LDLコレステロールへの影響がマイナス)となる。
すなわち、日常的に使用される揚げ物の油そのものでコレステロールは上がらないと考えてよさそうだ。

なお、動物性の脂は総じてLDLコレステロールを上昇させるが、
これは脂自体にコレステロールが含まれているからというより、飽和脂肪酸が多く不飽和脂肪酸が少ないからという理由の方が大きいようである。

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