新戦力紹介⑤
5回目の今回は松本凪生選手。
セレッソ大阪から加入した選手を紹介したい。
1.経歴
大阪で生まれ育った松本は小学生時代を喜連東FCで過ごす。
中学生に上がるとセレッソ大阪U-15に加わり、U-18を経てトップチームに昇格する。
今シーズン、栃木SCに期限付き移籍するまではセレッソ大阪でプレーを続けてきた。
プロ入り後の成績となるが、J1での出場歴は無く主にJ3でのプレーが多くなっている。
2021シーズンは栃木で27試合に出場し、飛躍のきっかけのシーズンとなった。
20歳ながら既にJリーグで83試合もの試合に出場しており、経験も積んでいる。
また、U-15日本代表に選出されて以降世代別代表の常連となっている。
U-18日本代表で臨んだコパ・デル・アトランティコでは中山陸と共にプレーもしている。
パリ五輪世代の代表選手となるが、同じポジションには松岡大起(清水エスパルス)や藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)、田中聡(湘南ベルマーレ)といったJ1で活躍している選手や期限付き移籍元のセレッソ大阪にも喜田陽と同世代の選手も台頭しているだけに2022シーズンは松本にとっても勝負の年となるだろう。
2.特徴
ボランチを主戦場としている松本。
プレーの特徴はボール奪取能力の高さにある。
こちらの図を見ていただいてもわかる通り、J2でもトップクラスのボール奪取能力を備えている。
出場時間の差もあるだけに図のようにJ2No.1とは言いきれないものの球際の強さを活かしたボール奪取は松本の最大の特徴と言える。
一方で球際の強さが災いし、イエローカードが多いのも特徴となる。
今シーズンは27試合で5枚、昨シーズンは30試合で6枚と5試合に1枚は貰うペースとなっている。
攻撃面では中長距離のパスを得意としており、大きな展開から攻撃を加速させることができる選手。
また、ミドルシュートも得意な選手である。
21節の町田戦でのゴールは週間ベストゴールにも選出された。
長い距離からの正確で威力のあるキックが武器でもあり、サイドチェンジや前線へのロングボールからチャンスを作る場面も見られそうだ。
こちらは昨シーズンのゴールシーン。
ペナルティエリア外からの強烈なミドルシュートは注目となる。
また、昨シーズンはFKからも得点を決めており、ゴール前でのFKにも期待が持てる。
味方に合わせるキックの質も高い。
流れの中ではキックの精度だけでなく、前線に飛び出し攻撃に厚みをもたらすダイナミックさも備えている。
得点に絡むことも期待ができる選手であり、先程名前を出した同世代のボランチの選手はバランスを取るタイプが多いだけに得点に絡める機会が増えると違いを作れるため、得点に関わるプレーに期待したい。
球際の強度やダイナミックさが武器となる選手だが、繊細さは足りない印象もある。
技術はある選手ではあるだけに細かい展開における正確性が備わってくると大きく飛躍する可能性を秘めている。
野津田の代わりを期待されての獲得だと思われるが、タイプ的には昨シーズンの武田将平(京都サンガFC)の方が近いイメージと言えそうだ。
山田、林田と共に若くてハードワークできる選手が増えたことで中盤の守備は強度を増すだろう。
甲府で飛躍のきっかけを掴み、世代別代表への定着やJ1での活躍に繋げて欲しい。
3.最後に
山田が移籍するなら来て欲しいなと思っていたが、残った上で来るとは思っていなかった。
世代別代表常連の選手を借りてくることは無かっただけに楽しみである。
基本的には活躍すればセレッソに戻ることが前提であるかと思うが、山田のように完全移籍する可能性もゼロではない。
栃木とのスタイルの違いに戸惑い、序盤は活躍できないかもしれないが持っているポテンシャルは一級品であり、攻守共に柱になれる可能性がある選手なだけに長い目で応援したい。
がんばれ!凪生!!
頼むぞ!
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