年始のサーキットで学ぶ、挑戦の醍醐味
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冬の空が澄み渡る朝、年末年始の休みも最終日を迎えた。今日の行き先もスパ西浦モーターパーク。お客さんが昨日のリベンジを果たしたいという一言で、私は自然と現場に足を運ぶことになった。
年始の喧騒の中、サーキットは走行車両で溢れ、クリアラップを取るのも至難の業だった。GR86に乗るお客さんにクリアラップの取り方をアドバイスしたが、なかなか思うようにはいかない様子。その焦燥感に静かに寄り添いながらも、目の前で繰り広げられる熱気に私も自然と引き込まれていく。
そんな中、遠く関東からやってきてた有名なマシンが私の目を引いた。だが、走行時間になってもタイヤは外され、ウォーマーの熱がただタイヤを包むばかり。一向に動き出さないその様子に、少し期待を裏切られた気持ちもあった。
ところが、走行終了10分前、ついにそのマシンが動き出した。その姿はまるで獲物を狙う猛禽類のようであり、混雑するコースの中でも瞬く間にクリアラップを作り出し、見事なタイムを叩き出した。その洗練されたテクニックと、無駄のないドライビングに思わず感嘆する。良いものを見られた、と心が満たされる瞬間だった。
その余韻を抱えたまま午後は会社へ。休日の会社には特有の静けさがあり、仕事をのんびり進めるには絶好の環境だ。今日はGC8インプレッサのエンジンオーバーホールに取り掛かることにした。繊細な作業を一つ一つ進めていく時間が、私にとって心を整えるひとときとなる。
明日からまたお店が再開する。今年も多くの車と向き合い、多くの作業を手がけるだろう。だがその一歩目を、この静かな時間の中で確実に刻むことができた気がした。年の始まり、良いスタートを切れたことに感謝しながら、今日の一日をそっと締めくくる。