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キャンバーアジャスターボルトの功罪:純正ボルトへの回帰

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朝一番、今日もGRヤリスのサスペンション交換の続きを進めることにした。他店で車高調を取り付けた際に、キャンバーアジャスターボルトが使われていたのを見て、少し考え込んでしまった。私の経験から言うと、このボルトはあまり勧められない。偏芯カムを使うことでボルトの径が細くなる点が、どうしても気になるのだ。もちろん、強度のあるボルトを使っていれば折れることは無いだろうが、個人的には正規の太さが安心感をもたらしてくれる。

右の純正に比べて左のアジャスタは細い

今回取り付けるハイパーマックスRは、アッパーマウントでキャンバー調整ができる仕様なので、アジャスターボルトは純正に戻すことに決めた。さらに、ストラットのストローク方向と、アジャスターボルトで寝かされたタイヤの入力方向にズレが生じることも気にかかる。こうした細かい点が、車の挙動に影響を及ぼすことを知っているからこそ、手を抜くことはできない。丁寧に作業を進め、最終的にはアライメント調整まで無事完了した。

それに加えて、オイル交換の作業も追加された。GRヤリスはエンジンオイルの他に、ミッション、デフ、トランスファと、いくつもの箇所でオイルの交換が必要だ。午後には板金屋との打ち合わせが控えていたため、オイル交換は新人に任せることにした。帰社後、作業箇所を確認してみると、問題なく進めてくれていたことが分かり、安心した。

駆動系オイルはMoty'sを使用する。

いよいよ最後の仕上げに向けて、GRヤリスの試運転に出る。エンジンをかけ、走りの感触を確かめながら、微細な調整を行っていく。サスペンションやアライメントがしっかり調整された車は、まるで一つの完成された作品のように感じる。この調整を終えたヤリスが、また力強く道路を走り抜ける姿が目に浮かび、少し誇らしい気分になる。

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