20万キロの先にあるオーナーの夢
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タービン交換車両を手に入れよう!
今日は、特別な想いが込められた愛車たちの納車が続き、少し忙しい一日だった。
まずはZN6。この車両は、エンドレスキャリパーへの交換作業を終えての納車だが、実は過去に私がエンジンのオーバーホールを担当した車だ。その際、スーパーチャージャーやサスペンションの交換も行い、細部にわたるチューニングを施してきた。サーキットを走る車ではないが、オーナーは毎週京都までの長距離移動をされるため、ただ快適に移動するだけではなく、運転そのものを楽しんでいただけるように調整を加えている。距離は20万キロを超えているが、オーナーは「この車にずっと乗り続けたい」と強く願っており、その想いに応える形で、全てのメンテナンスを任されている。長く愛車と付き合っていきたいというオーナーの姿勢には、こちらも応えたいという気持ちが湧いてくる。
次はスイフトスポーツ。この車は、日常の足としてではなく、主にサーキットでの走行を楽しむための車両だ。今回の納車ではパワーアップを図るチューニングと同時に、細かなメンテナンスも行った。このオーナーとは、サーキットやドライビングレッスンに一緒に参加する仲でもあり、ただ車を仕上げるだけではなく、ドライビングのアドバイスもさせてもらっている。同じ車好きとして、こうした交流があるのは嬉しい限りだ。
用途も走行スタイルも異なる2台ではあるが、どちらのオーナーも愛車を大切にし、共に楽しみ、長く付き合っていこうとする姿勢が共通している。このような情熱を持つオーナーと関われることが、この仕事の醍醐味だと感じる。
以前、一般的な整備工場で働いていた頃も、お客様には恵まれていた。しかし、車検や修理は多くの場合「必要に迫られて」支払われることが多く、どうしてもお客様のモチベーションが低くなることがあった。一方で、今の環境はまるで違う。ここに来るオーナーたちは、愛車を安心して長く乗るためのメンテナンスや、より楽しく速く走れるためのチューニングを目的にしている。そのため、皆前向きでモチベーションも高い。中には「車検で預けるのが楽しみ」とまで言ってくださるオーナーもいるほどだ。
こうしたポジティブな環境の中で、同じ目標を共有しながら仕事ができるのは、非常に心地よい。納車のたびに、オーナーの期待に応えられたかどうかを確認しながら、また次の作業に向けて意欲が湧いてくる。愛車に情熱を注ぐ人々のサポートができるこの仕事に、改めて誇りを感じた一日だった。