臨床獣医師の仕事
仕事内容
一般的に、患者さんが来院されてから帰るまでの大体の流れはこのようになっています。
①来院
②診察券や保険証を預かる
③簡単な稟告をとる
④カルテの準備
⑤診察する
⑥検査をする
⑦検査結果説明(治療方針決定)
⑧治療する(注射、手術など)
⑨投薬の処方をする
⑩薬を準備する
❶薬の説明をする
❷会計する
❸お見送り
人間の場合
それぞれ仕事をしている役職が分かれています。
①〜④ 受付の方 , 看護師
⑤,⑦〜⑨ 医師
⑥ 検査技師 , 看護師
⑩〜❶ 薬剤師
❷〜❸ 会計の方(受付の方)
それぞれ資格を持った心強い職種が担っていて、他にも多くの職業の方が関わっています。
動物の場合
獣医師は医師と同じ⑤ , ⑦〜⑨でしょうか?
基本はそうなのですが、他にもあります。
(これは、あくまで各病院によります)
私の場合、
前職場ではこれら"全て"でした。
現職場では"医師と同じ"です。
人間の場合と同じように分けるのであれば、
*愛玩動物看護師は長いので、AHT : Animal Health Technicianとします)
①〜④ 受付の方 , AHT , 獣医師
⑤ , ⑦〜⑨ 獣医師
⑥ AHT , 獣医師
⑩〜❶ AHT , 獣医師
❷〜❸ 受付の方 , AHT , 獣医師
となります。
獣医分野に検査技師・薬剤師の括りはありません。ですので、基本全てを獣医師と愛玩動物看護師でこなすこととなります。
こうみると、愛玩動物看護師の活躍がすごいですよね。そして負担も大きいと思います。
いつか動物に対しても、薬剤師や検査技師の資格職業ができる日が来ると環境が変わるかもしれませんね。
*2023年2月
愛玩動物看護師の国家資格化が決定し、2月19日に初の愛玩動物看護師国家試験が行われます。(今までは資格試験も免許もなかった)
診療科目
人の病院は、皮膚科・耳鼻科・歯科などなどたくさんの診療科に分かれています。
自分の症状に合わせてどこに行くべきか選択し、病院にかかります。
それができるのはひとえに
"自分のことだから"
が大きいのです。
どんな症状か(痛む、痒い、気持ち悪いなど)
どの程度のレベルか
いつから出ているか
どこに出でいるか
心当たりがあるか
それらを自ら判断できるからです。
動物の場合、自ら伝えることはできないため、
飼い主の判断に委ねられます。
飼い主の普段の観察眼が試されるところです!!!
が、
動物病院の一次診療施設(街中の動物病院)は診療科がほぼ分かれていません。
その点、どの科に行けばいいか悩むことがないため安心ですね。
それゆえに、獣医師側としてはやはり得意不得意があるため苦手な分野の診察となると困ることもある…のが正直なところです。
* 現代の傾向として、眼科専門・歯科専門・皮膚専門・腫瘍専門・心臓専門などのニ次病院(大きな病院)が少しずつできてきています。
早い段階で人間の病院に習って棲み分けができると、よりスムーズに診察を行える、受けられるようになりそうですね。