即応予備自衛官と格闘家とのキャリア両立の仕方(no.32)
プロフィール
立石 裕善さん
現職:総合格闘技ジム「ドブイタファイトスポーツジム」インストラクター兼陸上自衛隊即応予備自衛官三等陸曹
自衛隊在職時最終役職:陸上自衛隊陸士長
経歴
ーー本日は退職予定自衛官、元自衛官のキャリアを考えるインタビューにご対応いただきありがとうございます。まず、立石さんの経歴を教えていただけますか。
立石さん:横須賀の高校卒業後に、東海大学工学部に入学しましたが、自分のやりたいこととは少し違ったため中退。その後、ITの専門学校へ再入学しました。
専門学校後は、ITエンジニアとして、トヨタ系企業やドコモ関連会社で働いていましたが、専門学校の頃から始めた格闘技をもっと突き詰めたいと考えた結果、26歳の時に自衛隊へ入隊。
当時、自衛官候補生の制度が出来てから2期目で、新隊員教育を武山駐屯地と朝霞駐屯地で受けた後に、武器科へ配属されました。
武器科は、もともと車好きで、自衛隊の各種装備を担当できることに魅力を感じ志望し、弾薬を担当していました。そして、もともと格闘技をやりたいと思って入隊しましたが、職種的にあまり受け入れてもらえないと分かりました。
それでも、駐屯地で先輩を誘って練習していましたが、より格闘技を突き詰めていきたい思いから1任期、2年勤務し退職しました。
自衛隊を続けたいという気持ちも強かったため、その後、予備自衛官として勤務。今は即応予備自衛官三等陸曹として、自衛隊でも勤務しつつ、横須賀で格闘技ジムのインストラクターをしています。
ーー格闘技で食べていこうという目標だったので、格闘技中心の生活だったのでしょうか?
立石さん:そうですね。自衛隊退職後は、格闘技の練習を中心に、昼はバイトしつつ、夜は格闘技ジムに行って練習して、実力を付け試合に出るという生活を送っていました。
格闘技の可能性を感じて自衛隊から格闘家へ
ーーどれくらい試合に出られて、戦績もぜひ教えてください?
立石さん:総合格闘技(MMA)は、プロとアマチュア合わせて、15試合出て、その内、アマチュアは7試合4勝で、プロでは8試合5勝1分でした。その他、柔術、サンボやグラップリングの試合を含めると30戦以上戦ってます。
今はコロナの影響で、出られる試合が限られていますが、今後も試合は出たいと思っています。
そのため、格闘技ジムのインストラクターとして勤務しながら、指導をしつつ、自分の練習もしています。
ーー強いですね!格闘技を突き詰めたく、自衛隊入隊したとのことですが、格闘技をやるにもいろいろ道はあったと思いますが、自衛隊入隊を選んだ理由はなんでしょうか?
立石さん:入隊しようと思っていた当時は、ITエンジニアとして、PCに向かって、10時間近く仕事をする生活を送っていました。送ってみて気付いたのですが、僕にとってこのままこの仕事を一生していくのはムリだなと。
人って、仕事向き不向きで、これはずっとやり続けられない仕事ってあると思うのですが、ぼくにとってITエンジニアの仕事がそれでした。
それでも3年は勤務して、その間、柔道も習っていた為、警察へ行くことも考えたりしました。
ただ、調べていくうちに、自衛隊の格闘錬成隊に興味を持ち、入隊した後にそこに行きたいという思いで入隊しました。
ーー格闘錬成隊へは行けたのでしょうか?
立石さん:結果的には自衛隊で錬成隊にいくことはできませんでした。希望を出しましたが、後方支援部隊の配属になったこともあり、枠がほぼなかったんです。
ただ、自衛隊という仕事を経験することで、仲間や組織の一体感という雰囲気はすごく自分にあっており、格闘技をもっと突き詰めたい思いと自衛隊へ所属をしたいという気持ちの両方を達成することを考えていました。
予備自衛官と格闘家の両立
ーーそこで、予備自衛官として勤務しつつ、格闘技の道へ進まれたんですね。
立石さん:そうですね、当時は格闘技を中心の生活を考えていましたが、振り返ってみると、定職につきつつ、やってもよかったかなと思っています。もっというと自衛隊から再就職の際は、在職中に仕事を決めてからでも格闘技が出来たなとは思っています。その方が安定しますしね。
当時は、練習時間の確保が難しいかと思い、結果バイトをしながら格闘技の練習を朝晩するという生活をしていました。
今は、ご縁あって格闘技ジムのインストラクターとして、自分の練習もやりつつ、指導や会員さんのレッスン管理等を行っていますので、自分としては一番よい環境です。
予備自衛官から即応予備自衛官へ。自衛隊を辞める際は、予備自衛官になることをお勧めします!
ーー立石さんは、いまは予備自衛官から即応予備自衛官として、自衛隊へ貢献しています。仕事との両立は大変ではないですか。
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