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自衛隊から介護福祉分野の起業、会社経営と自衛隊で培ったリーダーシップ(no.33)

プロフィール
山上 剛史さん
現職:​​株式会社SOERUTE 代表取締役
   株式会社染めQテクノロジィ 川崎R&Dセンター長
   theory株式会社 代表取締役 
自衛隊在職時最終役職:航空自衛隊3等空佐

経歴

ーー本日はお忙しい中、退職予定自衛官、元自衛官のキャリアを考えるインタビューにご対応いただきありがとうございます。まず、山上さんの経歴を教えていただけますか。

山上さん:防衛大学校49期(2005年卒)です。航空自衛隊へ配属されて、幹部候補生学校を卒業したのちに、航空自衛隊の航空機整備幹部として、那覇、三沢、幹部候補生学校教官、航空幕僚監部で勤務しました。

指揮幕僚課程に合格し、その後、空幕防衛課に勤務してから、オーストラリア国防大学およびオーストラリア国立大学へ留学。市ヶ谷に戻ったところで家庭の事情により、2019年4月に自衛隊を退職。

現在は、地域を支える医療福祉サービスとして、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援、小規模多機能型居宅介護、グループホームの5つの事業を行う会社経営ほか、塗料メーカーの川崎支社長をしています。

逆境を乗り越えて高い成績を残した防衛大学校時代

ーー少し掘り下げてお伺いしますが、まず防衛大学校へ入学された背景と在職時の職務内容を教えていただけますでしょうか。

山上さん:実は最初から防衛大学校を志望していた訳ではないんです。当初は、慶應義塾大学へ行くことを考えていました。

ですが、この話をする前に、幼少期からの僕のお話をさせてください。

僕は、年商20億円そこそこある会社を経営する両親の長男として生を受けました。母は商人の子供として一人前にしたい思いが強く、物心ついた時には、街の人に物を売ることを実践させられ、子供の頃から暗算、度胸、営業トークを学びました。

地元は埼玉でしたが、「1人前になるには早くから人と共同生活すること」という教育方針の下、中学から高知県の土佐塾中学・高校に行って、6年間寮生活をしていました。

ただ、大学受験の頃に、親の会社の経営状態が悪くなっていました。そのため、慶応義塾大学を志望していましたが、次第に国立大学への進学を考えるようになりました。

そんな時に親がお世話になっていた元三国コカコーラ会長の宮田さんから、防衛大学校入学を強く勧められました。

「おれは経営者の基本は軍隊生活から学んだ」

志望大学に行けないものの、実績のある人からの推奨は入学への強い動機になりました。

あと、大学に行きながら給料ももらえるなんておもしろい学校だと感じ、入校。しかも成績優秀でトップで入学し、学生代表で入校宣誓する機会もいただきました。

ただ、第一志望が慶應義塾大学だったことから、入学当初はあまりやる気もなく、受け身的な側面があり、正直最初はだらだらとした大学生活を送っていました。

そんな時、親の会社がいよいよ倒産

帰る先が無くなってしまったことで、人生は自分で何とかしなくてはならないと心を入れ替えて、勉強、課外活動に精を出しました。防衛大学校でトップを取るつもりで、結果的に、4学年時に大隊学生長という大役もいただきました。

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幹部候補生学校を主席で卒業し、部隊配属

ーー心配だったと思いますが、切り替え早く、その後の行動に強いパワーを感じます。

山上さん:そうですね。親とも音信不通でしたが、心配していても仕方が無いと、学業そして、配属後の幹部候補生学校に努力へ振り向けていきました。その甲斐あり、航空自衛隊幹部候補生学校は、首席で卒業しました。

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