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僕の農場で働く理由と働いてみた手応え

本年もよろしくお願いします。

昨年は、僕にとっては大きな変化の年でした。
家畜の獣医師として働くのを一旦辞め、農場で働くという選択をしました。

なぜ獣医師という立場から離れて農場で働くことにしたのか。

家畜診療所にいた頃は、獣医師(専門家)の立場で農場の経営や家畜の生産性に対する提案をしてきましたが、農家さんの実態に合った提案ができたかといわれると自信がありませんでした。

専門家がクライアントに何を提案するのも自由だが、その提案が実行可能性があるのか、クライアントが前向きにその提案を受け入れるかは別問題である。
このことを理解したとき、僕は「現場を理解しなければ、その農場に合った提案はできない」という考えるようになりました。
病気の家畜の治療を頼まれる立場の獣医師では、農場の断片的な姿しか捉えきれません。
そのため、自主的に農場HACCPの審査や指導などに取り組んできました。
それでも「現場」を十分に理解するに至りませんでした。結局、「現場」を理解するために診療所時代から良くしていただいている農家さんのもとで働くことに舵を切りました。

実際に農場で働いてみて、今までの立場では気づけなかった農場の目線を理解できましたし、様々な取り組みを行ってきました。
たった数ヶ月の関わりで、農場スタッフからも前向きな評価をいただけましたし、僕自身も大変勉強になりました。

結果的に、獣医師が農場に勤めることには価値があると考えています。
しかし、獣医師側は農場に勤めて何を成し遂げたいのかを明確にしておかなければ、農場側から十分に価値を感じてもらえないかもしれませんので、そこは意識すると良いでしょう。

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