五島リトリートray【エトセトラ】
ホテルから見るインテリアを考察します。今回は、五島リトリートです。
長崎県の五島列島に2022年8月に開業した五島リトリートray。温故知新の運営するラグジュアリーリゾートホテルです。福江島は、美しい自然景観と歴史文化が魅力の島です。島内には、鬼岳と呼ばれる活火山や、堂崎天主堂などの歴史的な教会があります。リトリートのすぐ近くには鐙瀬溶岩海岸があり、自然の力強さを感じられます。まるで千住博のフラットウォーターシリーズのようです。
ホテルに足を踏み入れると、大空間のオーシャンビューフロント空間。内装設計デザインは橋本夕起夫氏。コンラッド大阪とは違い、自然と融合した空間です。館内には、岩を使用したブックエンドや花入れなどがありました。
2022年開業なので新しい施設なのですが、いい意味でアナログな設備になっています。客室キーはカードキーではなく、真鍮製のいわゆる鍵です。木製の扉も重くて、開けるのにコツがいります。室内の照明もトグルスイッチです。そして、スイッチがどの照明とリンクしている表示がないからわからない…。
インテリアは間仕切りスライドドアも木製で重厚感がある。扉前はタイルだか、室内はカーペット敷き。上質なタフテッドカーペットは波をモチーフにしたデザイン。まさに、環境とリンクしている。最近の新しいホテルでは少なくなってきたフットスローはクッションとコーディネートしてアクセントになっている。照明デザインやステンドグラス風間接照明も、アールデコっぽい。
窓装飾は木製ブラインドです。ボックス内の天井付けなので、たたみ代が大きいのでボックスも深いです。2台分にしていますが、サイズが大きいので開閉が大変でした。しかも、自動降下がないタイプ。これはキツイ。このサイズなら絶対に付けるべきです。オーシャンビューなので、木製ブラインドであっても全開が望ましいのですが、開閉が非常にしんどいのでラグジュアリーホテルなら、ここは電動にして欲しかった。しかも、露天風呂前のブラインドとガラスと距離があるので隙間が空き過ぎる。木製の間仕切りとブラインドの配置を考慮すべきだったと思いました。うーん、惜しい。。
ちなみに、ホテルの近くにあるカフェ・ブーランジェリー・パティスリーの“ile cafe”は五島産の食材をふんだんに使用した高級スイーツやホテル仕込みの焼きたてパンを食べられる本格カフェ。なんと、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星」でもデザートが採用されているそうです。コーヒータイムが終わっていたので、ケーキと焼き菓子をテイクアウトしたらおまけのペストリーをいただいてしまいました。ケーキはもちろんですが、こちらも美味しかった!