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ソウル親子留学2002年④棚からぼた餅物件現る

部屋探しが難航するなか、結婚前に働いていた会社のソウル支社へ挨拶しに出掛けた。

韓国留学を考えたきっかけのひとつ。

夫と知り合ったのもこの会社で(以前書いたのは↓忙し過ぎ夫と子供の話)

ここはエンタメ系の会社で、辞める前に関わったのが、Kポップ歌手を日本で売り出すプロジェクトだった。

だが、当時はまだ日本の受け入れ態勢整っていなくて、結果、彼らが日本でヒットすることはなかった。ちょっと早過ぎたのかも知れない。東方神起よりも先輩だ。

が、彼らは真にかっこよくて礼儀正しく優しい。日本のスタッフがみな驚いた。【後年、日本女性いや世界がこれほどK-POPに心奪われるのは自明の理であるという気がします】

そんな体験もあり、韓国語を覚えて韓国エンタメに触れたいなぁ〜などと漠然と考えていたところ、行くなら今じゃないか?
メロンが小学校へあがるまでの方が動きやすい……かも……ハズと踏み(踏むなの声多数)子連れ留学を決行した。

オフィスには、昨年、日本研修に来てた韓国人スタッフUちゃんとOちゃんがいた。我が家にも遊びにきてたのでメロンも顔見知りだ。私が物件探しに苦労してることを話すと(彼女たちは日本語万能)

Oちゃんが

「それなら、私の父がいま小さいアパート建てていて、もうすぐ完成ですけど見ますか?」

と言う。
ぬわんと新築?でも私には無理だ。

韓国のシステムは独特で、賃貸でも最初に購買価格と同等額(割合の諸説はあるが、日本の賃貸保証金とは違う)の保証金を入れる。

大家さんはそれを金利運用、利益を得るので、解約時にはほぼ全額に近い額の保証金が戻る。つまり無料に近い形で住めるが、最初の準備金が大変だ。

すると

「うちは、保証金は少なくして毎月の家賃にするみたいですよ」

と言うではないか。

え〜マジで?それなら可能性あるかも。
善は急げと見学へ。

理想通りの2LDK。あさひちゃんの部屋が狭くて心配だったが、翌日内見して貰うとリビング広いし良いですよと連絡がきた。

決まったー!!

近所にある広い市場も気に入った。外の道にまで(お婆ちゃんの)店が並ぶ。能登半島の朝市みたいでワクワク。ただし後々知ることとなるが、ここは、かなりのディープ下町(笑)だった。

アパート工事は今月中に完成とのことだが、韓国事情に慣れているあさひちゃんは

「きっと遅れます」

ニヤリと言い切った。
そして、それはめっちゃ当たっていた。

遅れに遅れる工事、こっちは気が気でない。私はコンドミニアムを出なきゃだし、あさひちゃんも今住んでる部屋を出る予定。

私たちは、まるで内装業者のごとく毎日掃除に出掛け、少しでも早く住めるよう努力した。そして水回りとガス、電気がギリギリ間に合い入居。

だがそのとき他の部屋は絶賛工事中。つまり、工事現場へ入居したわけだ。笑。

でも最大限にこの部屋だけ急いでくれて本当に助かった。Oちゃんありがとう、Oちゃんのアボジ(お父さん)ありがとう〜。人とのご縁に感謝。ありがたき棚ぼた。

続く

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