【エッセイ】コロナという奴は。

コロナウィルスが世界的大流行して3年目。
我が家にコロナウィルスがやってきた。
子供たちから私たち、同居の母へ38.0〜39.0℃の高熱と倦怠感、しつこい咳と痰をもたらした。

30代の身体には、十分過ぎるボディーブローを数発頂いた現在。
看護師として、コロナウィルスについて思ったことを書いてみよう。

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奴が我が家で存在を主張し始めたのは、今日から1週間前である。

寒気から熱発まで約5時間程を要し、高熱に苦しむ我々に鼻水と鼻詰まり、湿気を失い喉にまとわりつく痰をお披露目してみせた。
重なり合った風邪の不快症状のオンパレード。
これら症状の出現時間の速さに驚きを隠せない。

平日は夫婦共に働き、育児や家事に奮闘。
それに加えて自転車を愛する主人は体力自慢を自負していたが、そんな主人でさえ高熱で寝込み、絡みつく痰に苦しみ、咳を長引かせている。
これが高齢者や生まれて間もない乳児に起こると想像すると、恐怖で震えてしまう。

驚く所は発症時間の速さだけではない。
潜伏期間の正確さにも驚いた。
家族間ではあるが、きちんと2〜3日間の潜伏期間を設けてくれたのだ。
ウィルスとは、なんと律儀な奴なのだろう。

その甲斐もあり、子供に怪しい症状が出現した時に食料や栄養補助食品なんかも買い揃える事が出来た。
ウィルスに心なんてないのだが、真っ向勝負する前に準備期間を与えてくれた心遣い(?)に感謝している。

職場ではコロナ陽性者や、職場のスタッフの話を聞いてはいたが百聞は一見にしかずだ。
なってみないと、奴が我々の身体に与える感覚やしつこさを感じ取れない。
これは、罹患して症状が出現した人達は辛かっただろうなぁ。と私は思う。

さて、コロナ陽性を済ませてしまったため職場でのワクチン接種を考える。
あれらの症状以上ではないが副作用が付きまとうだろう。
次の戦いへの備えを考えなければならないらしい。

山中雪子

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