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うつわつくりの作業工程について vol.3~装飾~

うつわつくりの作業工程についてご紹介しています。
「土づくり」「成形」に続いて「装飾」です。前回&前々回のnoteは ↓ 

成形が完了したら、すぐに焼く・・・のではありません。
「装飾」という工程が必要になります。目指すうつわの仕上がりによって、省略する工程も出てきますが、おおまかに解説していきます。


①乾燥
成形したばかりだとまだ土は乾いていませんので、容易に形が崩れてしまいます。そこで、約10日間ほど素地を乾燥させます。乾燥が不十分だとひび割れることもあるので、こまめに様子をみながらゆっくり乾かします。

②素焼き
十分に乾燥したら、約600℃~800℃で、7~10時間ほど素焼きを行います。これは、乾燥させたうつわを水に浸しても壊れるのを防ぐため、また、うわぐすり(釉薬)の施釉を容易にするために行います。※釉薬を塗らない「焼締」の場合は、この工程を飛ばして本焼まで進みます。

③下絵付
染付や鉄絵など、装飾する場合は施釉の前に絵付けを行います。
手書きや印判、吹墨などさまざまな手法があります。
もちろん、絵付けをしないうつわは、この工程を飛ばします。

④施釉
完成したうつわの表面がつるつるしているのは、釉薬を掛けているから。
「装飾」の最後は、うわぐすり(釉薬)をかける工程です。
ひしゃくで掛けたり、うつわを釉薬に沈める「ずぶ掛け」であったり、内側と外側で掛け分けたり、2種類を重ねて掛けたり、スプレーで掛けたり。施釉にはさまざまな手法があります。
釉薬は色や質感などさまざまな種類があります。欲しい色があれば自分で調合して作ることもあります。


次回は最終回。
「本焼」をご紹介します。


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