月刊Synthwave生活 2020年7月号
このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
Synthwaveもなかなかリリース量の多いジャンルで、全部の作品は聴ききれないですが、その中から適当に目についたものをBandcampで買ってみて、結果的にレビューに書けるような文章が思いついたものについてこういう風にレビューを載せているわけですが、そういうわけなので聴いたものを全部について書いているわけではなく紹介しきれてないものも結構あります。作品は良いんだけども、自分の文章力ではレビューが書けないという。ここはひとつ小泉進次郎構文をマスターして無から言葉をひねり出せるようになりたい所です。
Zombie Hyperdrive - Imperium
Darksynthとまではいかないが、割とロック色の強いSynthwave。NewRetroWaveからの作品なので、同レーベルに割とありがちなサウンドトラック的な壮大な感じもある。
Robert Parker - Club 707
Robert Parkerの新作。非常にエネルギッシュなディスコ系Synthwave。ブリブリとしたシンセでガンガン攻めていくようなサウンド。こういうのを求める人にとってはRobert Parkerは期待を裏切らないだろう。
Paladin - The Rash Boon
なんかよく分からないが、何とも怪しげな雰囲気の出ている一枚。音色の選び方とかその辺も含めてちょっと不思議で独特なSynthwave。「Phantom」と「Phantom(Body Mix)」はその名の通り非常にボディな仕上がりで、レトロEBM好きにはたまらないサウンド。
Project Lazarus - ждите Нас Звезды!
https://vill4in.bandcamp.com/album/--6
中国は深センのVaporwave系レーベルVILL4INからリリースされたSovietwave作品で、手掛けている人はおそらくカナダ在住と思われる。何だかよく分からないが、調べた感じで得られた情報はこんな感じで、ロシア人の手によるSovietwaveではなさそうだが、音楽性も、ジャケットのデザインもタイトルも含めて完全にSovietwaveそのもの。ひたすらローファイでとても回想的な気分になるサウンドで、一日の終わりに聴くと、本当に一日が終わったという感じがする。
Manhatten - Blue Sky Girl
穏やかな感じのリラックスしたSynthwave。休日のドライブのBGMにはふさわしいのではなかろうか。俺は車持ってないけど。そんな感じで土曜日とか日曜日に聴くと、本当に一週間が終わったという感じがする。
NewRetroWave - Wave Break: High Tides (Game Soundtrack)
こちらはゲームのサントラで、Wave Breakというゲームらしい。NewRetroWaveからのリリースで、同レーベルのお馴染みの顔ぶれといえるようなアーティストが5組、それぞれ1曲ずつ提供している。それぞれが自分の作風の曲を用意しているようで、あんまり一貫性は無い。ハイライトは、Michael OakleyとOllie Wrideという多分Synthwave界を代表するAOR的ボーカリストの夢の競演による一曲「Wake Up!」で、期待を裏切らない仕上がり。
World Complete - Starpilot
直球というかあんまりひねりのない、初期のSynthwaveのような作品を毎月のようにリリースしているモスクワのレーベルRetroWaveTouchからの作品だが、この作品はちょっと陰りのある近未来的なサイバーパンク寄りの内容。まあジャケットの絵のとおり。