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Synthwave/Outrunのロゴの世界

このマガジンでは、いつもSynthwaveとかOutrunと呼ばれる、日本人から見てほぼ未知の音楽ジャンルの作品を紹介してレビューするのが主な内容なのですが、今回はこれらのジャンルに特有のアートワークについての話です。

例えばCD屋さんに行って、ヘビメタのアルバムを見つけると、「これはヘビメタだ」とすぐに認識できると思います。ヘビメタにはヘビメタ特有のロゴとかアートワークがあるので、大抵ジャケットを見ただけでそれが認識できるわけですね。

SynthwaveとかOutrunにおいても、同じようなこのジャンル特有のロゴとかアートワークがあります。

わかりやすいのは、New Retro Waveというレーベルのロゴです。

ほかにもいろんなアーティストのアルバムジャケットのアートワークを見てみましょう。

bandcampで、「Synthwave」や「Outrun」のタグを検索すると、こういうのがもっと見れるかもしれません。

あとは、Outrunのジャンル名のそもそもの由来であるセガのアウトランはこんな感じです。

何となくわかっていただけたでしょうか?

全体的に80年代っぽい感じ、金属的でギラギラした文字、筆記体やもしくはネオンライトのような文字、ワイヤーフレームの地面、ヤシの木など、こういったものがこのジャンルのアートワークの定番です。

おそらく昔のメガドライブ辺りのゲームのロゴとかをかなり意識してこういうデザインにしているんだろうと思います。そもそも子供のころにメガドラで遊んでいたような世代が今このジャンルの音楽を作っている層のようです。

こんなロゴが簡単に作れるなんて

そして、こういった80年代風(あくまでSynthwaveの解釈)なロゴが簡単に作れるという画期的なサイトが登場してしまいました。

https://m.photofunia.com/jp/effects/retro-wave

Retro Waveという名前になっていますが、明らかにこれは狙って来ています。

さっそく私もこれを使ってみました。とりあえずこのマガジンの表紙画像もこれで作ってみたのですが、他にもたくさん作って遊んでみました。

シューティングゲーム編

まったくもって個人的な趣味ですが、ここはひとつ昔のシューティングのタイトルを入れて遊んでみましょう。そもそも80年代や90年代のシューティングって、金属的なグラデーションの入ったロゴが多かったので相性はBATSUGUNのはずです。

東亜プランの代表作、究極タイガー。まあなんだかんだでシューティングっぽさはありますね。

東亜プランのドギューン。東亜プランのタイトルはパンチの効いた名前が多いですが、その中でも声に出して読みたいタイトルNo.1です。

ケイブの弾丸フィーバロン。そこそこしっくりくると思います。

アイレムの名作、海底大戦争。漢字にするとなんかフォントのせいか、ちょっとVaporwaveっぽい雰囲気が出てきます。

タイトーのダライアス外伝は、もともとこれに近い雰囲気のロゴなので、あまり違和感ないかも。

サマーカーニバル'92 烈火。背景にヤシの木があると、サマー感が出てカーニバルっぽさが増します。

烈火と同様にサマーカーニバル'92のゲームとして登場したアルザディック。ちなみに、実際のゲームのタイトルはこんな感じ

なんと後ろの三角形が奇跡的な一致を見せています。

最後は斑鳩。全然斑鳩っぽさが無くていいですね。

関西ローカル編

ちょっとシューティング編は一部のマニアにしかわからないネタで申し訳なかったです。なので次は関西ローカル編です。これも関西人以外にはほぼ理解できないかもしれませんが、それでもシューターより関西人の方が圧倒的に多いと思うのでやります。

ホテルニュー淡路。関西人はこの文字列を見ただけでCMのメロディが脳裏で再生されます。

カプセルホテル大東洋。就職直後に大阪で働き始めた頃、夜空に燦然と輝く大東洋の看板を見て、東京砂漠ならぬ大阪砂漠を実感しました。

味園ユニバース。深夜にサンテレビで流れていたCMでは、トラウマになりそうな映像とともに、「一献の杯は千年の知己にも勝る」とか「今宵の歓楽も明日への活力」などといった昭和のサラリーマンの価値観丸出しのナレーションが流れ、平成の社畜世代には一切理解できない世界があるのだと思い知らされました。

奈良健康ランド。そもそも健康ランドってあちこちにあるような気がするのに、奈良健康ランドだけ圧倒的に知名度が高いのは、やはりCMの破壊力がずば抜けて高かったからでしょう。

8710中古車センター。8710とか放出と書いて「はなてん」と読めるのは関西人だけ。なんか知らないけど、この画像は今回作った中では一番気に入っている。なんか全体的にまとまりが良いような気がする。

関西電気保安協会。これは別に関西人じゃなくても知ってるでしょう。

メトロこうべ。もう存在そのものがVaporwaveのような地下街です。ここには80年代の空気をそのまま保存したようなゲーセンがあったのですが、去年くらいに潰れてしまったようです。


結局、一部の人にしか伝わらないネタばっかりになってしまいましたが、それでもこのロゴの持つパワーとかインパクトは伝わるでしょう。なかなかギラギラした画像ばっかりで目が疲れたかもしれません。