月刊Synthwave生活 2024年9月号

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth、Chillsynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
先月くらいにリリースした私のアルバムですが、全然売れないですね。やっぱり有力者や権力者とのコネが何にもない状態でミュージシャンになるというのは無謀すぎたのでしょうか。今までこのnoteを書くにあたって結構な金額をBandcampに費やしたのでそれを取り戻す算段があったのですが。まあ曲を聴いてくれた人たちからはなかなか良い反応をもらえていますが、聴いてない人からは何の反応もありません(それはそうか)。私が言うのもなんですが、普通にBandcampで売っていてもおかしくないクオリティに仕上がってますので是非買ってください。
というわけで、今月もレビューの方に行きましょう。

Makeup and Vanity Set - Good Luck Kingfisher Three (Original Soundtrack)

MAVSの新作は映画のサントラの模様。しかしいつものことながら、サントラは聴いたものの映画は見ていないのでどんな映画なのか知らず、申し訳ない気分。なんとなくガンヘッドのサントラを思い出したが、それはジャケットの絵に引っ張られたからかもしれない。

BAKGROUND - UNTITLED

ジャケットが示すように、PS2とかの起動音を引き延ばしたようなアンビエント。Pizza HotlineもWindowsの起動音をサンプリングしていたが、こういう起動音の類は我々の世代にとっては何とも言えない心理的な効果があるように思う。アンビエントとしては、まだあんまり言語化されてないような感覚を音で表現しているような感じはある。

Eusebeia - The Golden Rule EP

ドラムンベースの要素もありの90年代的な方向性、という言い方もできると思うが、あえてそこまでジャンルを特定せずに先入観なしで聴いたほうがいいかもしれない作品。そういう意味では個性を感じる。雰囲気でいえば何とも神妙な空気を感じる。

The New Division - Synthetique - EP

なんとも2000年代のFuturePopを彷彿とさせるボーカルで、歌メロが良い感じで結構癖になるものがある。FuturePopとSynthwaveの繋がりはあるのかというと多分なさそうで、どっちかというとWitchHouseの方がFuturePopの流れにあるのではないかというのが私の見立て。FuturePopは日本に殆ど上陸しないまま終わってしまったジャンルだが、それは日本人がデペッシュモードを聴かないからかも知れない。なぜそういうのが日本人に受けないのかは私にはわからない。

Sha-Kobe - Night Dreamer

久しぶりに思いっきり正統派なSynthwaveを聴いたような気がする。しかしアーティスト名の意味が分からない。Kobeはたぶん神戸だと思うが、Shaは何だろうか。社、車、写、わからない。まあ私も人のことを言えないくらい変な名前を名乗っているが…。