月刊Synthwave生活 2023年7月号
このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth、Chillsynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
7月ですね。そろそろ暑さも本番です。とりあえずエアコンの掃除をしようと思いました。しかしエアコン洗浄スプレーというものは賛否両論があるという話があります。私のリテラシーは通天閣より高いので、まず賛否両方の情報を見てみることにしました。すると、エアコンにスプレーを使わない方が良いと書いているサイトは、なぜかほとんどエアコン清掃業者のサイトばかりだということに気づきました。この気づきは果たして陰謀論なんでしょうか?それはともかく、反スプレー派の情報を見ていると、エアコン洗浄スプレーは効果がないだけではなく、逆にカビを増やすといった主張までありました。これはこれで陰謀論っぽいコンテンツですね。陰謀論VS陰謀論の様相になってしまいました。専門知識のない一般人としては判断しかねるので、結局その主張を取り巻く構図や雰囲気や周りの空気を読んで判断するしかないんでしょうか?しかしそれでは正しい結論に達するのはほぼギャンブルになるかもしれません。
というわけで、今月もレビューの方に行きましょう。
demin - Along
Com Truiseの影響下にある作風。今風に言うとすれば、わりとCom Truiseみを感じる、と言ったところだろうか(言い直した意味なし)。Com Truiseらしさとは何だろうか?言語化するのは難しいが、ブラウン管に映し出された映像のようなギラギラしたようなザラザラしたようなそういう感じ。「Find A Place To Be」が個人的に良かった。Synthwaveとしていかにもな分かりやすさのある曲だが、それがなかなか沁みるものがある。Synthwaveの教科書があるならば載せたい一曲。
Korizon - Data Fire
めっちゃ直球のChillsynth。短い曲ばかりとは言え18曲のボリューム。とてもローファイで色あせたような質感が良く出ていて、一貫して職人的。
Axion - Still in the Fight (EP)
まあ何となくジャケットの絵を見てもらえば大体わかると思うが、本当に迷いのないストレートなOutrun。まじでこういう路線の作品がなくなったら困る。
woob - NightWAVs
なんとも不穏なレトロ電子音というか、レトロアンビエントというか。そういう意味ではベルリンスクール的な雰囲気も感じさせるが、そこからDarksynthな音にシームレスにつながっていく感じ。
Baldocaster - Fragment
いつもベルリンスクールとかコズミッシェなどといったタグを付けた作品をリリースしているBaldcaster。まあそういう方向性は好きな人はやっぱり好きなんだと思う。デジタルシンセやMIDIが登場する前の時代の電子音楽の感触と、Synthwaveとしての文脈を組み合わせて確立された作風。