私が、私に謝るタイミング
夢を見た。
クラスにイケメンの男の子がいる。私は全く興味はないんだけど私のお母さんはその人と付き合うといいという。私が渋って何も言わずにいうと、私の代わりに、その子に直接話しをつけようとする。
あんた、うちのこと付き合いなさい。さもないと・・・
みたいなかなり強めな言い方である。その子は怖気付いてその場では、はいわかりましたというけれど、どうしても納得いかない。彼には最愛の彼女がいるのだ。
私もその彼女のことは知っていた。学年1有名なカップルで、その女の子は偶然にも私と同じ名前だった。
私は次の日、その男の子に謝罪した。まずはメールで、また学校で直接にも。その子はもじもじしていて、本来なら許せないところだけどそこまで謝ってくれるなら、と言って許してくれた。私は安心した。
今回のことで彼女が怯えているから、とその子が言うので彼女にもあって直接詫びた。自分の名前を言って、謝っているのでへんな感じがした。彼女はそのほど気にしていない様子で、フランクに許してくれた。
ここからがその夢の大切なところ。謝って許してもらった後、私はなんとも言えない幸福感と安心感に包まれた。人から認められているという感じ。なんとも言えない心の温まり方。
私は、今までの人生で、人にあまり謝ってこなかった。謝ったら負け、みたいなことを考えていた幼少期。そこから思春期を迎えても、大人になってもあまり考えは変わらなかった。
喧嘩した友達とは、喧嘩したままで別れたこともあるし、怒らせた人はそのままにしておいたこともある。それは、相手の都合で、わたしにはどうすることもできない、勝手にしたらいい、という気持ちがあったのかもしれない。
それに、謝っても許してくれなかったら、なんだか損ではないか。私の周りには気の強そうな人ばかりで、謝っても、態度を変えなさそうな人が多かった。
でも今思えば、それでも謝っておけばよかった。そうすれば、相手がどう思おうと、私の心には例の安心感が生まれたに違いない。謝るのは相手のためではなく自分のためなのかも、とすら思う。
自分の心と折り合いをつける最善の方なのかもしれない。
過去の人たちにはもう会えない。それに今謝るのもおかしな話だ。それでも、今すぐ、私が謝れる人がいる。それは自分だ。自分には、他のどんな人よりも多く嫌なことを言ったり、裏切ったり、罵ったりしてきた。
夢の中でまずはメールで謝ったみたいに、まずはnoteに書いて謝ろうと思う。ごめんなさい、私。今まで辛い扱いをしてきて。あのときは、一番助けが必要だったのに無視をして。ひとりぼっちだったのにそばにいなくて。本当に、悪いことをしたね。
朝、5時に目覚めて、夜風に当たりすぎた気だるい体を持ち上げて、外を見るともう明るくなっている。今日はいつどのタイミングで、直接に謝ろうか。