そろそろロングスリーパーな自分を受け入れよう

私は、毎日、10時間眠っている。


夜から朝にかけて8時間、昼寝で2時間。
もし昼寝しない日があれば、夜ガッツリ12時間とか寝てしまうので、昼寝で稼ぐようにしている。すると10時間で済む。


私は幼い頃から、眠い子供だった。そして、そのことに罪悪感のある子供だったと思う。昼寝したりテレビ見てうとうとしていると、家族から「また寝てるの?」「なにかしたら?」と言われたりした。仕方ないと思う。誰でもそう思うのではないだろうか。そういうわけで私は、寝ていることはいけないことなんだ、と思うようになった。


しかし、普通の人から見たら、怠けている、と見えがちだけれど、大人になってもしっかり眠たい私は、自分に合っただけの長さの睡眠が必要なんだ、とようやく実感し始めている。


きっかけは、芸能人が「俺、ショートスリーパーなんだよね」と言っていたのを見たとき。そんなに短い時間で睡眠がとれるなんて、たくさん時間が余るじゃん、羨ましい、と思ったことだった。もちろん、ショートスリーパーの人たちには、その人たちなりの悩みがあって、決して、1日が長いから色々なことができて効率がいい人生を送っているというわけではないこともわかった。


私は、はて、と考えた。その逆はないものか。ショートの逆はロング。「ロングスリーパー」と検索したら、思った通りだった。


見てみると、ロングスリーパーは大体10時間程度の睡眠をする、というのが目安になっている。けれど、これ、といった特定の睡眠時間はなく、それより長い人ももちろん、当てはまる。原因は、「そういう体質だから」。もちろんストレスや過労で一時的に睡眠が長いひともいるかもしれないが、ロングスリーパーは生まれつきだったり、特に理由なく長く寝てしまうひと、ということらしかった。


そして次に最もヒットしたのが「ロングスリーパー 改善」。そう、みんな治したい。


やっぱり、自分がロングスリーパーなんて認めたくない。だって、ショートスリーパーの人の睡眠時間が5時間と仮定したら、その倍、1日に5時間も余分に寝ていることになる。それを毎日続けたら、1年で1825時間。つまり76日くらい少ない時間、起きている計算になる。それがこの先、10年も20年も続くなんて。


損だ!


とどうしても思ってしまう。


だから、私も最初は認めたくなかった。長く寝ている自分を「あ、また寝ちゃった」っと戒める日が続いた。


体質っていうけれど、具体的にどんな体質だからロングスリーパーなのか。調べてみることにした。一言で言えば、ドーパミンとセロトニンという成分の分泌量が少ない傾向にあるから。これは思い当たる。


私はうつ病を患って早10年以上だが、その原因のうちの一つは(語弊がないように言えば、あくまで、たった一つだけれど)セロトニンの不足だ、といわれたことがある。


そしてさらに調べていくと、私が患っている双極性障害というものは、セロトニンが極端に少ない場合が多く、セトロニンはドーパミンの分泌量を決めるので、ドーパミンが自然と下がる(やる気が出ない、意欲がわかない、集中できない)らしい。


そっか、私はセロトニンが不足しているんだ。


そして早速検索するのは、どうしたらその2つが増やせるか。もちろん、それでロングスリーパーもうつも完全に治るとはおもってないけれど、できるだけのことをすれば少しでも気分が良くなる気がした。


意外だったのが、人とのふれあいが大切ということ。私は、家で家族としか接していないけれど、本当は色々な人と会って、感情を動かしたほうがいい、とのこと。この場合、いいことばかりが起こるという意味ではなくて、それは人に傷つけられるかもしれないし、悔しい思いをさせられたりするかもしれない。でもとにかく、色々な感情の引き出しを引っ張ることが大事なのだとか。へえ、知らなかった。


それなら、音楽を聞いたり、映画を見たりするのもいいだろう。なるほど、10代の時に狂ったように映画を観ていたのは、引きこもっていた私の身体がセロトニンを欲していたのかも、とおもった。


noteももちろんいい影響を生んでいるに違いない。だって、色々な人と会えるし話せるし、人の記事を読んだり、自分の記事を書いたりしていると色々な感情が生まれてくるのがよくわかる。


他にも、運動、睡眠、食事(特定の食べ物)がセロトニン分泌には必要不可欠ということで、どれも十分にしているつもりでも、少し見直してみることにした。


何はともあれ、ロングスリーパーであること、寝ている自分を受け入れることが何よりも健康的な気がした。もちろん、努力はするけれど、そろそろ開き直って、ロングスリーパーを名乗って積極的に寝ることを楽しめるようになりたい。寝ている自分を情けない、とか時間の無駄だ、なんて思わずに、ロングスリーパーな自分を受け入れよう、と決意し始めている。


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