物作りで最も高揚する瞬間
「作っている過程で、どこが一番嬉しいですか?」
と尋ねられた。
あまり深く考えたことがなかったので、すっと答えが出なかった。
私の場合、簡単なデザイン画から、作業に入るので、作っている間に、イメージとの違いが出てくることもある。
そこを修正していきながら、できつつある形がイメージに近くなると
ゾクゾクする。
そしてできあがった物が、イメージ通り、或いはそれ以上だと、
その高揚感は
じわじわと喜びの気体とも液体ともいえないものが、色味を帯びて体の中を満たしていく感じだ。
そしてその第一号を身につけるのは、私。
身につけてしっくりいくものを、その後商品化していく。
こういうものが欲しいという、人のアドバイスから生まれた作品たちも多い。
そこには私の気持ちとその方の気持ちのコラボレーションが形になるので、
これまた不思議な喜びをいただける。
こちらはTessennテッセンシリーズにご自身のパールを使用されたいということで、こういう形になった。
Baccheバッケシリーズは、子育て中のお母さんが
子供に引っ張られないようなあまり大きくなくて、耳にくっつくタイプのピアスが欲しい。
と言われ、まずはピアスから誕生した。
フィレンツェにやって来て、彫金を習いだした頃には考えられなかったことが、
実現していることに気づく。
やりたいことをやってみる。
シンプルなそれの積み重ねが、形となって来ている。
その喜びも、また作品を通じて、表現していければ、
身につけられる方も、私の体験の結晶を感じてもらえるのではないかと思う。
今日も、身につける方の心が、ぴょんと小躍りするような
そんな作品を目指して、作っていこう。
それでは皆さん今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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