臨床実習を乗り切るためのTips
約1年間にわたる臨床実習が終了しつつある。
この1年、普通にしんどかった。
約1年間にわたる臨床実習を通じて得た知識や経験の中から、Tipsをまとめた。これから実習に臨む人が少しでも参考にできれば幸いだ。
持ち物
紙のメモ用紙とボールペン
メモ用紙はページがバラバラにならないタイプが使いやすい。メモを取らない態度を嫌ったりする先生もいるので持っておく。
ポケットサイズの診療マニュアル
外来見学などで確認する用に図書館などで貸し出しているものを活用した。例えば『内科ポケットマニュアル』など。タブレットや携帯で検索するのが憚られる診療科などで重宝する。
iPad 等のタブレット類
参考書を確認するときや講義の時に使用した。あと私はレポートも基本はiPadで書いた。
教材、参考にした文献
『今日の臨床サポート』『UpToDate』
とりあえず困ったらこれで検索した。
診療ガイドライン
レポート作成で治療方針とか書くのであればガイドラインを使うこと。CQとか結構面白くて勉強になる。
『病気がみえる』『イヤーノート』
基本的な知識を確認するのに最適。ただし、診療科によってはレポートでの引用が推奨されない場合もあるので注意すること。
レポート作成・症例発表
ファイル名や書式、ページ数
ファイル名等は各診療科の指示に必ず従う。レポートはダラダラと長く書いても別に加点とかなさそう。文末表現や句読点は統一する。ワードなら最後に検索→置換すると良い。
エビデンスの引用
レポートでは、自分の意見にエビデンスを持たせる。正直疾患の説明などは先生たちは求めていない。PubMedで探した文献を1~2本入れるだけで説得力が増す(気がする)。
発表方法
症例発表がある診療科ではカンファなどで、その科の発表の方法をみておく。ダラダラと発表するのを嫌がる先生は一定数いる。
事前勉強と隙間時間の使い方
事前勉強について
とりあえず以下の3点(プラス1点)は抑えておくと良い。私は興味ある診療科ではしっかり予習した。
① 解剖学
② CBTレベルの疾患の知識
③ 基本的な検査(画像、血液、血ガスなど)
④ 救急の前はPrimary SurveyとSecondary Survey
実習の隙間時間の使い方
実習で唯一後悔しているのは隙間時間の使い方だ。
正直空いた時間は、研究室に行くか、家に帰って在宅アルバイトするか寝ていた。最近はポケポケだが。
しかしその気持ちグッと堪えて、レポートや国試勉強をするのだ。学校外で勉強をしない気持ちでいるのが良いと思う。
人間関係
先生に対して
先生に対しては、基本的にリスペクトの気持ちを持つことが大切である。魚心あれば水心あり、という言葉の通り、こちらが誠意を持って接すれば、先生の指導も自然と丁寧になることが多い。ただし、どうしても苦手意識を感じる場合でも、表面的な対応で構わないので、最低限の礼儀を忘れないこと。
また、先生からの質問に答えることができると、より充実した指導が受けられる傾向があるため、事前の予習はやはり欠かせない。たとえ付け焼き刃であっても、自分なりに準備をして臨むことが重要だ。
疑問点がある場合は臆せず質問するべきだが、その際には「~について自分はこう考えたが、実際はどうか?」といった形で自分の考えを交えながら質問すると、質問の意図が伝わりやすい。
班員との協調
班員との良好な関係を築くことは、実習を円滑に進める上で非常に重要である。
正直なところ、ポリクリの成功の8割は班員ガチャによる部分も大きいと思う。私は幸運にも素晴らしいメンバーに恵まれた。彼らには本当に感謝している。
実習中は、班員同士でしっかりと合意形成を図ることが大切だ。
例えば、自分の質問が長引いて班全体の実習が延びてしまう場合もあるため、質問のタイミングや量について配慮することを心がけるべきである。互いを尊重し、チームとして協力することで、実習の質がより高まるはずだ。
その他
ちゃんと休息をとる。
口コミ等でその診療科の雰囲気を掴む。
遅刻はしない。もし遅れそうなら早めに連絡して状況を伝える。報連相だいじ。
気持ち1.2倍のテンションで自己紹介する。
各診療科の推しポイントを作る。
臨床実習は、楽をしようと思えばそれもできるが、熱心に取り組めばその時間以上の価値を得られる貴重な経験だ。
新しい発見があり、自分の興味の幅を広げるチャンスでもある。
これから実習に臨む人には、ぜひ自分らしいペースで学びながら、楽しんでほしい。
クリクラも楽しみだーーーーー!