【俳句写真もどき】(59) 一重(ひとえ)なら 実の重ね着で 冬を越し
シロヤマブキの実です。春を迎え、新芽が出て来ています。
もう少し待てば、花と実の共演となるかも知れません。
白色一重咲きであるシロヤマブキが、実を付けたまま冬を越していました。
昨年、実を付けたまま花が咲いているのを見つけて、驚きましたが、毎年、そうなのかも知れません。
シロヤマブキは、ヤマブキとは関係のない別属の種であり、日本では岡山県にのみ自生しているとか。写真は、いずれも、岡山県総合グラウンド内に植栽されているものです。
実のと蓑の掛詞は、著名な七重八重の歌に由来しています。
七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき
後拾遺和歌集 兼明親王
太田道灌の逸話に出て来る山吹は、黄色八重咲きのヤエヤマブキで、実を付けませんが、黄色一重咲きのヤマブキは、実を付けるそうです。
私は、この逸話を学んだ当時、山吹に種類があることを知らず、山吹には実が付かないものと思い込んでいました。
今年は、黄色一重咲きのヤマブキの結実を追跡してみます。