見出し画像

4-化学系エンジニアのための半導体入門〜小さいスイッチ(トランジスタ)をたくさん作ってどうするの?


最先端の技術を集約して作っている半導体チップは、小さいスイッチ(トランジスタ)をチップ上にたくさん載せているだけだという話を前回の記事で書きました。

そもそも半導体チップはコンピュータなどで使用されていますが、なぜ必要なのでしょうか?
現在のコンピュータは非常に多くのことができるためふだんはあまり意識しませんが、コンピュータとは計算機を意味しており半導体チップは計算を行うときに使用されます。

つまり、たくさんのスイッチ(トランジスタ)は計算をするときに必要なわけです。
スイッチと計算ってどういう関係??
スイッチがあっても計算なんてできないでしょ!
って感じた皆さん、ようこそデジタルの世界へ
私も最初はそう感じており、受け入れるのに時間がかかりました。
仕組みを詳しく知りたい人はAND回路、OR回路、論理回路といった言葉で調べてみてほしいのですが、簡単にはそろばんをイメージするとよいでしょう。
そろばんでは珠を上げ下げすることによって計算ができますね。それをスイッチのオンオフに切り替えていると考えれば理解しやすいでしょう。

コンピュータが作られた当初からトランジスタが使用されていたわけではありません。
昔は真空管がスイッチとして使用されており、この真空管がトランジスタに置き換えられたわけです。
部屋いっぱいにガラスの管を敷きつめられている昔のコンピュータの写真を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
そのガラスの管が真空管なのです。
真空管は発熱が大きかったり、消費電力が大きく広い場所が必要といった問題がありましたが、これをトランジスタで解決したわけです。

広い部屋いっぱいに真空管をならべた昔のコンピュータよりも私達が現在使っているスマートフォンのほうがずっと性能がいいということを考えると、真空管からトランジスタへの移行・トランジスタの発明は時代を変える出来事であるということがよくわかりますよね、、、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?