【日記を書くことについて、あるいは、日記のすヽめ vol.07】
ペンとメモ帳を肌身離さず持っている私だけど、つい書くのを後回しにしてしまうことがある。
それは、好きな人と時間と空間を共にしているとき。
その人と一緒にいると、笑う顔がみたくて面白いことを言ったり、ついつい本格的な変顔をしてしまったり、喜ぶ顔がみたくて、好きそうなものを見つけてはこっそり買ってしまったり、美味しいものを作ってあげたいな〜なんてことを思ったりする。
そうするとやっぱり一緒にいるときにペンを持ってノートに向かっている時間はもったいなく感じてしまって、時間の許す限りペラペラと永遠にお喋りをしてしまう。ノートに向き合うより、その人と向き合うことを優先してしまう。
話の内容といったら今日の授業で学んだことや、会っていない間に食べた美味しいものたちや、最近見つけた良いお店や、今度一緒に観たい映画や、最近読んだ本や言語についてなど、ありとあらゆる話。
一見全く繋がっていなさそうに思える話でも、思わぬところで繋がって、そこでまた話のネタが生まれて、いつの間にか話題が移って、、なんてことを繰り返しているとあっという間に夜が来てしまう。
たくさん書きたいことがあるから日記を書くぞー!と思っても、夜は夜で明日の準備やら締め切り間近の課題やらを思い出してバタバタするし、書きたいことがありすぎて思い出して書く時間が足りない!なんてことが起こることもたまにある。
けれど、その人と過ごす時間はとてもかけがえのないもので、少しでも正確に自分の喜怒哀楽を記しておきたい。だから私は、ところどころで写真を撮る。一緒に行ったお店の外観や食べたもの、歩いているときに見つけた可愛らしいお花や見慣れない標識とか、そんな、一緒に共有した日常的な物事を。
写真だったらiPhone片手に一瞬で撮れてしまうし、話が中断して思い出せなくなってしまうこともない。
そして1人になったときにそんな写真たちを見返す。するとその写真を撮った前後に話していた内容やら情景やらが脳裏に蘇ってきて、追体験しているみたいな気分になれる。そしてその記憶を頼りに日記に書き落とす。
そうするとあら不思議。1日の出来事なのに、3倍くらいの濃さになって記憶に残る。
だから私は今日も写真を撮るし、日記を書く。大切な人と過ごした時間を思い出すきっかけを色々なところに散りばめておく。
未来の自分の、明日を生きる糧になるように。