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【四季を生きる vol.9】

やっと晴れたー!と思ったら途端に曇り空に一転し、またどんよりなんて日々が続いている東京です。

今日も金田一春彦さんの『ことばの歳時記』を片手に四季と向き合っています。
10月18日のタイトルは「野菊」でした。小さくひっそりと控えめに咲く姿がなんとも可憐な野菊。
その野菊は多くの人の心にそっと寄り添うのか、俳人の素堂や虚子、小説家の伊藤左千夫、映画監督の木下恵介、歌手の橋幸生などの作品の中でも取り上げられてきたようです。

大輪の花をつける植物や、比較的背の高い植物などは容易に視界に入りますが、ふと目線を下げたときなどに初めて見える野菊などの花の、その可憐な姿には放っておけない美しさがあり、つい歩みを止めて見惚れてしまいます。

トップの写真は3年ほど前にギリシャ旅行をした際に訪れたオリンピアで撮影した野菊です。
足元一面に咲く野菊に心奪われ夢中で写真を撮ったことを覚えています。
壮大な自然に触れたときの記憶って、ながーいあいだ、心の奥底でキラキラ輝いて私という存在を支えてくれている根のような気がします。

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