【WoWS】クラン戦のマクロを整理する
この記事が伝えたい事
本記事では以下の①~③の情報整理段階とそれから導かれる方針を指揮官・メンバー間で共有することを推奨する。
①数と配置の把握-初動の方針
②方面勝ち負けの把握-中盤の得点稼ぎと失点防ぎの方針
③勝ち筋の把握-詰め筋の方針
はじめに
この記事は「クラン戦どうすればいいかわからないから情報上げれないし指揮官の言う通りにラジコンされてる」「クラン戦で指揮をしているが正しい指揮ができているかわからない」という方向けに、マクロの目安を提供することを目的としている。
なおこの記事におけるマクロは、「試合の勝利条件に関わる判断」とする。
勝つためには何が必要か
まずマクロについて考えるならば「クラン戦で勝つには何が必要か?」ということを考えなければならない。このアバウトな問いでは色々な意見があるだろうが、これは「WoWSにおける勝利条件とは何か?」と言い換えると簡単である。つまり
戦闘終了時により多くのポイントを保持する
自チームのポイントが1000に到達する
敵チームのポイントが0になる
敵艦艇を全滅させる
以上のうちいずれかを達成すれば勝利である(クラン戦においては「3.敵チームのポイントが0になる」はあまり考える必要はない)。
これがわかれば勝ち筋は2つに絞られる。
ポイントで勝つ
敵全滅で勝つ
敵全滅はポイントが必敗の状態であっても逆転勝利ができる強力な勝ち筋であるが、最初からこれを狙って試合を組み立てるのはナンセンスである。よって最初はポイントで勝利を目指す形に落ち着くことになる。
ポイントで勝ちたい
試合に勝つためには相手よりポイントが獲れればいいことがわかった。勝つためにポイントが欲しい。ポイントが欲しいならば必要なのは撃沈もしくはキャプを獲ることである。キャプならば3つあるのでそのうちの2つの確保を目指すことになる。
そのためにクラン戦において皆さんが既にやっているだろうことが4-3分散もしくは5-2分散といった初動の配置である。多数側と少数側*1に分かれて敵に対して有利な体力トレードをしたり、キャプを取るもしくは守ったりすることで相手よりもポイントを多く獲得するのである。
*1多数側は攻め側、少数側は守り側と表現されることも多いが、筆者としてはあまり好まない表現である。多数側が劣勢ならば少数側も攻める必要があり、守りと表現するのは実情に合ってるとは言えない。
本題:クラン戦のマクロを整理する-段階と方針-
①数と配置の把握-初動の方針
前述した通り試合はキャプを確保する方向で組み立てるが、クラン戦は相手との対話である。相手も同様に勝てるように考えているし、味方の配置への対策をされている可能性は十二分にある。そのため最初の接敵で確認した相手の動きの情報から、指揮官は取りたいキャプ・守りたいキャプを変更するのか、続行するのか判断する必要がある。
これがまず第一の段階「数と配置の把握」である。そしてその情報でどのキャプを狙うのかが決定されるため、これが初動の方針となる。
4-3分散コミュニケーション例①:
4枚側A「相手中立に5枚いるわ、そっち上げれね?」
3枚側B「おっけライン上げて敵陣に圧力かけるわ、相手が帰る感じだったら逆に中立取るからあんま下がらないで」
この場合は中立キャプも敵陣キャプも同時に圧力をかけて取れるキャプを獲るという方針である。
②方面勝ち負けの把握-中盤の得点稼ぎと失点防ぎの方針
初動の方針に従ってキャプを争奪したり、相手の外周艦艇のラインを下げさせたりと中盤のねじり合いに入ってくると、だんだんと勝てそう・厳しいということがわかってくる。味方が勝てそうならよいが厳しいときには厳しくないサイドでアクションを起こさなければ手遅れになったり無視されて厳しいサイドがさらに厳しくなることが想定される。
ここで必要となってくるのが第二の段階「方面勝ち負けの把握」である。中立サイドで負けそうなら自陣敵陣サイドでワンチャン賭けてアクションを起こした方がいいし、勝っているならば相手の船が反対にワンチャン賭けて攻めてくるのでその対応をしなければならない。
この判断で難しいのは、方面勝ち負けは流動的な点である。相手の配置転換やダメージトレードの変化、魚雷事故で容易に得点を稼ぎたいサイドと失点を防ぎたいサイドは変化する。そのため相手の動き、敵味方の体力の情報を仕入れて柔軟に切り替えることを意識しなければならない。
4-3分散コミュニケーション例②:
3枚側B「相手戦艦寄ってきたからムリだわ」
4枚側A「こっち外周のナポリ下げれる、時間もらえれば戦艦でライン上げてキャプ取れるわ。そっちで頑張る必要なくなったよ」
③勝ち筋の把握-詰め筋の方針
中盤のねじり合いをやっていると「(敵か味方)700ポイントね」「このままだと3分で負ける」というように敵か味方がキャプするしかない・キルするしかないタイムリミット、の一歩手前、まだ対処できるタイムリミットが来る。この段階まで来ると何をしなければならないのかが敵味方ともはっきりしてくる。
ここで必要となるのが第三の段階「勝ち筋の把握」である。何をすれば勝ちなのか、相手の勝ち筋を潰すにはどうするのか、複数の勝ち筋があるならばリスクが低く確実なものを選択し、詰め筋の方針を決定しなければならない。このとき、相手にワンチャンがないよう余計な行為を統制、もしくはワンチャンを掴めるようハイリスクハイリターンな行動をしなければならない。
コミュニケーション例③:
「950だから別にA捨ててもBだけで勝てるよ、相手B踏む時間ないからAで変に粘らんくてええよ」
おわりに
本記事では試合を三段階に分け、その段階の情報と方針を繋げやすいよう整理した。試合中のマクロに関するコミュニケーションが整理されれば幸いである。