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勘冴えて悔しいわって話

今日は勘が冴えてるなって日,ありますか?

自分でもいうのもなんだけど,僕は大抵の日は勘が冴えてる.当然のように良いこともあれば悪いこともある.でも勘が当たってうれしいことなんてほとんど忘れる.残るのは悔しい時だけ,そんな話をしよう.



自分への気持ちが離れてきてるな,と思うときの勘ほど当たってほしい時はない.

「ほんっと勘がいいんだから」
会うたびに一度は言われていたセリフ.そのくらいに考えてることは分かったし,お互いそれを楽しんでいた.

けどそんな時間続くわけもない.


しばらくして,久しぶりに会った君はどこか笑顔が素直じゃない.
ああ,何かあったのかなと気づく.

「え,何もないよ」という君

それだけで十分にバレバレだ.

きっと君は何か悩んでいるんだろう,横顔が変わった気がする.
悩みの種が僕であろうこともお見通し.

隠そうとしてるかな.でも,僕がそれに気づいてることもわかってるんだろうね.こうなったらこれ以上の時間は冗長だ.

君をなくしたのは僕だけ 君をなくしたのも君だけ
全部わかってたのは僕だけ 全部わかってたのも君だけさ

これだからsyrup16gは聴いておかないといけないらしい.


それからは早かった.だって,お互い分かってるから.
君は言葉にするのが苦手だし,僕はそれを理解できたから始まった関係.

突然ではあったけど,前から分かっていたかのような終わり方.
始まりから終わりはある程度想像できたけど,覚悟なんて無理かな.



そんな君がしばらくして勧めてきたのが,『勘冴えて悔しいわ』.
狙ってたよね,絶対に.この野郎.笑


そんな話を肴にして,君の嫌いだったビールを飲む上半期最後の日.なんとか納期までにいい記憶として納められた.
たぶん,君も勘が冴えて悔しかったんだろう.お互い様だ.

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