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私の人生と、見えるもの①宇宙船と青い光

考えてみると、傍から見た私の印象とは裏腹に、私は随分とドリーミーな世界に生きているようだ。

それと同時に、常に、もう1人の私が私の事を冷静に見ている。

私は亡くなった人や、幽霊のようなものは見えないんだけれど、思い返せば不思議な体験はしている。

よく振り返ってみたら、自分も不思議な体験の数々に出会っていたという人は、多いんじゃないだろうか。

少しづつ、書いていってみようと思う。



物心つくかつかないかくらいの時には、多分一度だけ、宇宙船のようなものに乗っている夢を見た。

その内部は真白く全体が発光しているかのような明るさで、かと言って眩しい訳では無い。電球のような光源みたいなものもない。

なんというか、角もなく、広くて行き止まりが分からないような乗り物。小さい時から何故か宇宙船であると認識していた。窓から宇宙がみえていたからかもしれないが。

私はその乗り物のようなものを卵型の宇宙船と言っていた。角がなく丸みのある乗り物だったからだろう。

他に人影のようなものも見えた。

すごく印象的で、親には何度か話してみたのだが、特になんの反応もなかった。


ところで、私は小さい時から、自分は周りとは馴染めず浮いていて変だと認識していて、だから、ものすごく普通の人になりたかった。

母も、まあ、個性的な人で、小学校で使う学習用具などのものは、いちいち友達と少し違うようなものを用意してくれた。

ものすごく、普通になりたい私は、それが嫌で嫌でたまらなかった。時には泣いて怒ったりしていた記憶もある。

今ではセンスの塊のような母のセレクトは好きだし、子供の時に買ってくれた裁縫セットだけは、すごく可愛くてお気に入りで、小学校で一斉に購入することが出来た大きな箱の変なデザインのやつじゃなくて良かったと思った。

だから、人の顔色を伺って目立たないようにして、変な行動をしないように生きてきた節がある。

まあ、人の顔色を伺っても伺っても、私からすると、周りの人達は、やってる事と言ってることとか、思ってることと言ってることが違いすぎて意味がわからなかったというのが正直なところではあった。


そんな状態で生きていて、特にこれ!と言った好きなものがあるようにも見えなかったらしく、心配され、バレエ教室に入れられた。先生は怖かったけれど、嫌いではなかったから続けた。

小中と、音楽は好きで、吹奏楽部だった。

母が、才能があるのかもしれないも思ったのか、私の進路は音大と決めて、モヤモヤしたまま受験することになった。

私は、バレエを辞めたくなっていたから、受験という口実ができて助かった。

一浪して私立の音大に入った。

でも、受験までの間も、音大に入りたいという気持ちはほとんどなく、途中で嫌になった。

一度だけ母に「辞めたい」と言ったら、何故かと聞かれた。正直に、「そもそも音大に行きたいと一度も言ったことがないし、この道を決めたのはお母さんでしょ。」と伝えたら、ただ激怒された。

許しては貰えなかったので、受験した。

音大に入ってからは、

私は音楽で食べていきたいんだ。

と、自分に言い聞かせていた。

思い込もうとしたけれど、できなかった。

自分にはそんな才能があるようには思えなかったし、情熱もない。それなのに先輩や先生方と上手い具合に仲良くしてコネを築いたり、その他もろもろの人間関係を構築して未来に繋げるなどということは、その時の私にはすごく難しいことで、全く考えられなかった。

やりたい事など見つからずに、私は社会に出た。

大学卒業後の数年はまた今度書いていくとして、今は端折る。


結婚して子供ができ、当時の夫のモラハラが激化していた頃だったと思う。

夫の実家に住んでいたのだが、子供を抱えて階段を降りようとした時、空中に真っ青なネオンのような輝きの光が見えた。パッと輝いて消えた。

ボーッと立ち止まって、なんだろう。今のは。と思った。次の瞬間に考えたことは、

「私は、ついに頭がおかしくなってきたのか。幻覚が見えているのかもしれない。」だった。

その後も子供を寝かしつけるのに添い寝をしている時や、何気ない行動をしている時に、何度か同じ光が見えた。

嫌な感じはしなかった。

むしろ、心強かった。なにかが見守ってくれているようで。

バカにされるだけだとは思っていたけど、恐る恐る夫に言ってみた。

「私、時々青い光が見えるんだよね。」

その時の夫は、

「お前まで変なことを言うな。しっかりしてくれよ。」と言いながら、心底バカにしたような、それでいて怖いものでも見るような、ひきつった気味の悪い顔をしていた。

私は、「お前まで」とはなんだろう?他にも変なことを言う人が家にいるのか?まあ、わかるけど。と、冷静に思った。

またある時、なにかの都合で自分たちの部屋が使えず、一時的に仏壇の置いてある部屋で眠ったことがある。

私は、当時赤ん坊であった長男にくっついて眠っていた。ふと目を覚ますと、力強い男性のものらしい手が、赤ん坊の頭に優しく添えられていた。

部屋には私と長男と夫だけだが、夫は私に背を向けて熟睡しており、夫の手ではないことは明らかだった。

でも、私はさほど不思議にも思わずそのまま再び眠った。


翌朝、性懲りもなく夫に私の目撃談を伝えてみたところ、

「それは、じいちゃんかもしれない。ゴツゴツしたデカい手だったから。」と言った。


私は、そこは信じるんだ。と思った。

しかも、自分のじいちゃんなんだ。ここに、この家の仏壇があるからか?なんでもいいけど。

少なくとも私には、じいちゃんの手には見えなかったな。とも感じた。


私は、幽霊のような存在は見えない設定のようだし、今なら思い当たる存在はいる。

その話はまた後ほど。




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