「90年代のオルタナ大好き中年が続々とはまっていく『ヤなことそっとミュート』というアイドルは何者なのか?」
「90年代のオルタナ大好き中年が続々とはまっていく『ヤなことそっとミュート』というアイドルは何者なのか?」
突然ですが、SUBPOP好き?Touch and Goは?Dischord Recordsは?日本のならディーパーズとかも好き?ZK recordsいいよね?90年代引きずってる?新しいいい曲を探していない?かわいい女の子が好き?
上記のワードに反応するような、90年代大好きオルタナおじさんおばさんが日を追うごとに増えている現場があります。アイドルの現場です。「ヤなことそっとミュート」というアイドルグループです。
80~90年代のオルタナティブな音楽のオタクだった30代~は、アイドルオタクの中に実は大量に潜んでおり、日々いい曲とかわいい女の子に貪欲な生活を送っています。そんなオタクどもの琴線のど真ん中にヒットするようないい曲を剛速球でばんばんブン投げまくっているため、ヤナミューの現場には日々人が増え続け、その熱はアイドルオタクではなかった人にまで波及し始めています。3/26渋谷WWWで行われた初のワンマンは1週間以上前にソールドアウト。4/5にはファーストアルバムが発売。いわゆる地下アイドルでは頭一つ抜けている感があります。
そんなグループの紹介をします。
もし、よくわからないオタク用語っぽいのがあったら検索してください。
アバウトヤなことそっとミュート:
コンセプトは「ヤなことだらけの日常をそっとミュートしても何も解決しないんだけど、とりあえずロックサウンドに切ないメロディーを乗せて歌ってみる事にする。」
2016年6月初ライブ。ベルハーの楽曲制作チームが手掛けているグループで、グランジやオルタナをビンビン感じるバンドの音に乗せてバキバキに、かつしなやかに歌い踊ります。バンドのカバーも多数(1st EPは全てバンドのカバー)。真っ白の振り付けに映える衣装と、楽曲と、MCのゆるさのギャップが絶妙なバランスを生み出しています。
音楽性:
上記に記したように、グランジやオルタナの香りがしつつ、90年代〜00年代初頭くらいのエモみと厚みのあるバンドの感じだったり、音は完全にバンドのそれです。
そこに力強いなでしこ、透明感のある間宮まにの歌を主軸に、奇をてらっていない素直な女の子ボーカルが乗ります。エモ濃度が高い曲やPOPPUNKっぽい曲や、シューゲイザーな曲もあり。
先日ワンマンライブで初めて披露されたアルバムのリードトラック、LilyのPVが完成度が高く、映像が綺麗、曲も聴きやすいので、まずはこの動画からご覧ください。
https://youtu.be/zlzqgeNy_Ag
2ndEP、1stアルバム収録の「ホロスコープ」にもPVがあります。
https://youtu.be/surLq_VvsaU
「Just Breathe」という曲、私は「LUNA SEAがdischordから女の子ボーカルの曲をリリースしたらこうなるのでは」みたいな曲だと思ってます
https://youtu.be/tkOsVKJoMRQ
他にも多数youtubeに動画がアップされています。
音の本気度がyoutubeですら伝わると思うのですが、運営にその道の技術屋さんがいるため、音源だけではなくライブのオケ作りも本気です。
https://twitter.com/ysm_kotetsu/status/845425395214180352
https://twitter.com/ysm_kotetsu/status/842414487122591744
現場と運営と:
そう、ヤナミュー運営は運営力が高すぎるし、出し惜しみのなさが凄い。
例えば1st,2ndEPは全曲丸ごと期間限定無料配信(現在は終了しています)、ライブをヤナミューで運営予約をしたときの特典が高速握手会や高速全員チェキ、2ショット写メ、はてはライブ音源まで配るし、運営予約をしたことがある人には限定公開の動画URLつきメルマガを不定期配信し、ライブやリリースの情報はいち早くtwitterでオタクの知りたい情報(場所/時間/対バン/特典会レギュレーション/物販販売物など)を1ツイートできれいにまとめて告知。結果、新規のオタクにもたいへん優しい仕様となっています。
(こんなまとめ画像とかあげてくれます)
新規への優しさは現場でも。物販列最後尾カード(A4のカードケースに入っている、列最後尾のオタクが掲げるアレ)には売っているもの一覧が写真付きで記載されているし、個別チェキ列の最後尾カードにはそれぞれのメンバーの名前と写真が記載されています。特に地下はレギュレーションがわかりづらい事が多いため、「よくわからないから今日はいいや」となりフェイドアウトしてしまうことがよくある(私調べ)ので、「初めてライブ見て良かったからチェキを撮ってみたいんだけど、あの気になる子はなんて名前なんだろう?チェキは幾らで撮れるんだろう?」という時にわかりやすい→オタクはチョロいのでチェキを撮ると好きになりがち→リピーターに!という、誰も損しないいい仕組みが出来上がっている。コストはあまりかからないはずなのに、意外とこれができる運営は少ないのです。(ちなみに、剥がし時間もタイマーを使用しているので不平等感がない)
いまド地上現場以外のアイドルオタクは基本的にDDなので、いかに現場に来やすく、そして定着させるかをよく考えているのだと思います。ホスピタリティ。
物販レギュレーションなど:
そんなわけで初めて行ってもわかりやすいヤナミュー物販ですが、リリース時ではない通常の個別チェキ撮影の流れをご説明しておきます。
①物販購入列に並び、チェキピックをお好みの枚数購入する。
1枚500円、1枚出しでサインなし、2枚出しでサイン+落書き入りチェキ撮影。2枚出しのほうが長く話せます。チェキピック以外のグッズ購入ではチェキは撮れませんが、1000円ごとにポイントカードにスタンプを押してもらえます(後述)。
②チェキを撮りたいメンバーの列の撮影最後尾札を探し、最後尾札を受け取り並ぶ(物販購入列とチェキ撮影列は別です)
③自分の番がくる1人~2人前になると、レギュレーションやメンバー名が書かれた最後尾札のような案内カードが前の人から回ってきます。読みつつ話す内容やポーズを考えるなど。
④メンバーにピックをサインの有無に合わせた枚数を直渡しし、撮影へ。
サイン入りだとこんな感じです。
(※密着チェキなのは女ヲタだからだと思っておいてください※)
※ポイントカードのしくみ
(メンバーそれぞれの絵柄があります。)
物販で1000円購入ごとに1ポイント貯まり、20ポイントがいっぱいになるとメンバーからTシャツにらくがきをしてもらえる(※Tシャツは別売)or1分間のメッセージ動画を撮影できたりします。特典は随時変わるようなのでオフィシャルサイト見てみてください。
現場の様子:
新宿ロフト、渋谷のライブハウスでの対バンイベントが多いです。オルタナティブなアイドルが集まる対バンが多い印象。
現在モッシュ・ダイブ・リフト等の禁止はないので、オタクも好きにやっていますが、やんちゃゾーンをフロア真ん中に据えている構成に自然となっていることが多く、端のほうにいればおとなしめの方でも大丈夫と思われます。ただ、人が飛んでくる可能性があるので静かに見たいという方は後方から見る方がいいかもしれません。WWWワンマンではステージ真下フロアがやんちゃゾーン、段の上の方は地蔵ゾーンという住み分けになっていました。
男女比は普段は9:1くらい、ワンマンでは8:2くらいになっていたので、徐々に女ヲタが増えている印象です。
ヤナミューは基本的に写真・動画の撮影が可能です。撮影禁止の際は運営からアナウンスがあります。いいカメラを持ってやんちゃゾーンに行くと大変なことになる可能性があるので、カメコの人は気を付けてください。
メンバーのとっても簡単な紹介:
間宮まに(20)twitter: @mani_YSM
・黒髪おかっぱの身長高め、ヤナミューのアイコン的ビジュアル。かわいい。
なでしこ(20)twitter: @nadeshiko_YSM
・黒髪ロングの子、歌唱の要を担っている。アイドル経験有、結構アイドルオタク。かわいい。
南一花(20)twitter: @ichika_YSM
・茶のボブの子。独特のなごませムードがある。絵がうまい。ももちが好き。かわいい。
レナ(16)twitter: @rena_YSM
・デコ出しショートの子。元3776。現役JK。静岡から通っている。かわいい。
さいごに:
最後まで読んでいただいたらもうヤナミューの現場に行きたくなったかと思います。
スケジュールは公式Twitterが1番早くわかりやすいのでフォローすることをおすすめします。
オタクの「一度行ってみて」はあんまり意味がないし伝わらないってわかっているけれど、一度行ってみての気持ちでこれを書いています。
在宅派のあなたもいいタイミングです。4/5にファーストフルアルバム「BUBBLE」が発売されます。全国流通するので、東京は遠いという地方ヲタのみなさまも手に入れやすいことになります!多分タワレコとかで売る!タワレコのレコメンドになってたから!
初のワンマンライブで先行発売されていたので既に愛聴しておりますが、これ、本当に良いので…ちなみにジャケは間宮まにの手です。
私に紹介できるのは多分ここまで。
あとは興味を持ったみなさん、各自動画検索やらツイッターフォローなどしてみてください。
追記:ネットにあるインタビューを貼っておきます。
ototoyインタビュー
http://ototoy.jp/feature/2016082107
間宮まにインタビュー
http://www.sanspo.com/smp/otacul/news/20161010/otc16101021280002-s.html
なでしこ+タニヤマヒロアキ(運営)インタビュー
https://netmover.jp/archives/2017/04/03/14744
追記2:過去音源の購入方法について
既発EP2枚の音源入手方法
1st EP「8cm EP」は1000枚限定発売だったため既に完売済みですが、ototoyでダウンロード販売を行なっています。
http://ototoy.jp/_/default/a/152607
2nd EPは2017年4月現在、現在会場の物販やタワーレコード等で販売しており(※タワーレコード等でお求めになる際は在庫問い合わせた方が良いです)、1st同様にototoyでダウンロード販売もしています。
→http://ototoy.jp/_/default/a/152607