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Linda Ronstadt : Simple Dreams

リンダ・ロンシュタットのこのアルバム『Simple Dreams(夢はひとつだけ)』は1977年の作。ソロとしてのアルバムでは9作目にあたる。日本では前々作の『Prisoner In Disguise』(哀しみのプリズナー )辺りから人気が出てきたのではなかったろうかと思うのであるが、中でもこの『Simple Dreams』に収録された『It's So Easy』(バディ・ホリーのカバー)が、当時いつでもラジオから流れていたような印象で記憶に残っている。
当時、容姿と歌声とで「歌姫」と呼ばれる女性シンガーがいたが、英国ではオリビア・ニュートン・ジョン、米国ではこのリンダ・ロンシュタットだったと思う。カーペンターズのカレン・カーペンターも魅力的な声と抜群の歌唱力で人気があったが、リンダはフォーク&カントリー〜ブルースっぽい素地を感じてまた違ったアメリカの魅力を感じたものだ。また、この頃の彼女の作品に関わったアーティストが贅沢だ。
イーグルスのドン・ヘンリー、グレン・フライ。ジャクソン・ブラウン、ウォーレン・ゼボン、J・D・サウザーなどなど。個人的にはジャクソン・ブラウンとウォーレン・ゼボンの二人がなかなかに凄いなと思ってしまう、ライ・クーダーやデビッド・リンドレイなんかの名前も上がっても不思議ではないのであるが。
カントリー、フォークをルーツに持つアメリカのロック、ポピュラーミュージック。リンダ・ロンシュタットを取り巻くアーティスト達に、その本質を見ることができるように感じるのであった。

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