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バスロマンス

前書き

推しグループ、RYUTistの全員卒業ラストライブが今週末に迫っている。
翌週末に最後の特典会があるとはいえ、一日ごとに終わりが近づいていることを意識する。

その一週間前、先週日曜~今週月曜の二日間は、推しメンこと横山実郁ちゃんの生誕ライブ2Daysだった。しかも、日曜は新潟で月曜は東京なのだという。連日のハードスケジュールでメンバーのむうたんも体調を崩してしまうし、ファンも毎週のようにどこかしらのイベントに参加してもうなにがなんだかわからない。だが、みんなの覚悟が決まったのか、ひとつひとつこなしていくライブは毎回盛り上がりがすごく、現場で会うファン仲間は最後まで悔いなく盛り上げよう、盛り上がろうという一体感がある。
私自身も、ラストライブと特典会のことを考えると金銭面でとても厳しかったのが正直なところだが、推しの最後かもしれない生誕ライブに行かないと絶対後悔すると思って、かなりの無理をして参戦することにした。

生誕ライブ一日目は11月24日(日)、まさにみくちゃんの誕生日当日だ。
当日に新幹線で岩手から新潟に向かうよりも、高速バスを乗り継いで前日入りし、宿泊した方が安上がりだったのでそのようにした。なので今回のライブは、私にとっては11月23日(土)からすでに始まっていた。
この三日間のことをいつものようにライブレポでイラストに描き起こしたいのはやまやまだが、もう残された時間がとても少ない。今回はほとんど文章になってしまうことを先に謝らせてほしい。書き残したいから。



11月23日(土)

23日(土)は朝5時半に盛岡を出発し、仙台で高速バスを乗り継いで14時過ぎに新潟に着いた。その日の宿を後述の理由により推しの地元長岡に取っていたので、夜に長岡にさえ行けばあとは予定はなかった。
とりあえず昼食を済まし、亀田のイオンにいくために新潟駅に向かう。目的はタワレコ新潟店に展示されているRYUTistの衣装展を見るためだった。新潟駅から路線バスに乗ったが、バスセンターからではなくわざわざ新潟駅に歩いた理由は、今後あと何回新潟を歩くことが出来るかわからないからだった。
路線もパッと見てもわからず、慣れない中かなり大雑把に見当を付けて乗り場を探したらなんとか見つけることが出来た。30分ほど揺られイオンに到着。衣装は春風衣装、12周年衣装、セーラー衣装の3つがタワレコ新潟店の入り口近くに展示されていて、こんなに間近で衣装の作りこみや生地の刺繍を見るのも初めてだった。が、いい大人の男が女性ものの衣装をまじまじと眺めるのも恥ずかしくなってきて、写真だけ撮って一旦は退散。その後なんやかんやあって、同じく前日入りしていたmaiさんと合流しもう一度タワレコに来た。女性に同席してもらうとこんなにも心安らかにアイドルの衣装を見られるのかと内心驚いた。花柄の刺繍の位置でこれはたぶんむうたんの衣装だねとか話したり、あとはメンバーの特別放送があるとmaiさんに聞いて店員さんにお願いし、二人で放送を聞いたりした。
新潟駅に戻ってきたらもう夜。ともちぃが言っていたブロンコさんで熱々のハンバーグを食べた(余談だがののこさんの卒業ライブの時にたっち~さんやミドリムシさんとご飯を食べた場所だ)あと、新潟駅でmaiさんとお別れして長岡行の電車に乗った。長岡までは約1時間。みくちゃんもいつもこの電車を利用しているのかなあとぼんやり考えた。
長岡駅に着いた。つい一か月前も、古町どんどんのときに泊まった町だ。そのときは「推しの住む町を見てみたい」という理由だったけど、今回は別の目的があった。それは、駅の2,3番線のホームに降りる階段の途中に、ファン有志が作成したみくちゃんのお誕生日を祝うポスターが貼られているからだった。実際に行ってみると、思ったより大きい!前回は町と推しの結びつきを見つける方が難しかったためにピンとこなかったが、このポスターを見たら「この町がみくちゃんの町なんだ!!」と思って嬉しさが込み上げてきた。何より、これを掲出するために奔走したファンの方々のことを思うと…。貼られたと知った当日の夜にみくちゃんが駆けつけたときの写真も、見ていてとても嬉しかったものだ。

宿泊先のゲストハウスにチェックインし、疲れ果ててベッドでごろごろしていると0時を回ってしまった。その瞬間、SNSのタイムラインにあふれるファンからみくちゃんへのおめでとうメッセージ。だいちさんなんかは、お祝いのためにこれまで表に出していなかったピアノ演奏の特技を動画で投稿してきて、結構悔しかった(笑)。
実は私もこの日のためにみくちゃんの絵を描いてきたのだけど、「みくちゃんに最初に見てほしい」という気持ちがあってSNSに出せないし、どうしようか悩んだ末苦肉の策で線画のタイムラプスを投稿させてもらった。


11月24日(日)

24日(日)は宿泊先をチェックアウトし、長岡駅のフードコートでコロッケそばを食べた。10時にみくのものが例のポスターの元に集合するという情報があり、行ってみると東京組が合流して10人ほどが集まっていた。みんなで入場券を買ってぞろぞろとホームへの階段を降り、ポスターを見つけると歓声が上がった。それぞれが思い思いに写真や動画を撮影したり、印刷の仕上がりをチェックする人もいた。電車から降りる乗客がいれば撮影を中断して邪魔にならないように移動し、落ち着いたらわいわいと集合写真を撮った。その場にみくちゃんはいなかったけど、ポスターに写るみくちゃんの元に集まったファン一同の姿を見て、これが愛ってことなんだと思った。

座席が空いているということで、東京組の車に乗せてもらって新潟へ。ファンの運転する車に乗ってお話しすることが夢のひとつでもあったので、これはとても嬉しかった。みんな早起きしてきたのだろう、疲れて寝ている人もいた。本当にみんなすごい。そんな中運転しているのは中でも最年少のさんたさんだった。なんて頼りになる青年だろうと思って感動した。

一時間以上かけてライブ会場の近く、古町に到着。途中サービスエリアで休憩したり本屋に寄って月刊にいがたをみんなで買ったりもした。

昼過ぎ、柳都オレンジスタジアムに行くと、すでに物販列がかなりの長さになっていた。そこでいつメンのたっち~さん、昨日もお会いしたmaiさんと合流。列に入らず立ち話していると、熱心にみくちゃんLOVEの記事を書いているむらみちゃんも加わり、開場まで4人でお茶をすることになった。
maiさんとむらみちゃんは共通のアーティストの話題でイチャイチャしていて、私とたっち~さんはガンダム00の話をした。そういえば今日回収だったメッセージカードを書いていなかったと思って、その場で急いで描いた。

RYUTist HOME LIVE みくんち@新潟

開場時間間近になり、それぞれの整理番号へ。私は60番台で、ステージ近くの椅子席には座れなかったけれど、立見席の2列目という比較的ステージが見やすい位置に陣取ることが出来た。右隣にはみくちゃんをソロ時代から応援し続けているたかみーさんがおり、なにか不思議な安心感があった。

ステージ前にはスクリーンが下りていて、いよいよ始まるというときになって、みくちゃんのソロ時代の入場曲が流れ始めた。配信でみく誕のたびにこういうことはあった気がするが、目の前で見たのは初めてだったと思う。
BGMが終わり、スクリーンが徐々に上がっていく。だんだんと見えてくるステージ中央には一人の女性が立っていて、足元から見えてくるのだがそれは白いブーツだった。
「おおっ!?」「えーっ!?」
どよめきが起こった。
自分も映像で見たことがあった、多分みくちゃんのソロ時代の衣装だ!
だけどそれは小学生~中学生のときの話で、みくちゃんの成長につれてどんどん身体に合わなくなっていた話も聞いていた。どうなっちゃうの!?

スクリーンが上がりきって衣装の全容が見えると納得だった。それはソロ時代の衣装をベースにしつつも、今のみくちゃんに合わせてリメイクされた衣装だった!短かったフリルのスカートは追加されて丈が長くなり、丸出しだった肩とデコルテの上半身は大きく変更されていた。今のみくちゃんを象徴するボブカットの左側には小さなかわいいハットが着けられていて、RYUTistとも違う、まぎれもなくアイドル・横山実郁だった!

ソロ時代の曲を一人で歌い終わると、むうたんとともちいもステージに登場。二人はひらひらのたおやかな色のおなじみの衣装を着ていて、みくちゃんの衣装に雰囲気を合わせたということだった。ライブが進んでいくと、むうたんは体調が全開ではないながらもライブ中のパフォーマンスは無理なくという感じで、控えめではあったが危なげもなく、安心して見ていられた。そういうところがちゃんとプロなんだよな~!そういう意味では翌日もそうなんだけどともちぃのパフォーマンスに今回私は精神的に助けられていて、みくちゃんがどうしても目立ってしまう中でいつもどおりの安定のパフォーマンスを見せてくれるともちぃのダンスは見ていて気持ちが助けられた。この三人の組み合わせだからこそ、今回のライブは本当に成り立っていたなと思った。

また、ライブ中の楽曲では歌割をみくちゃん中心に変更したり、RYUTistの楽曲をソロで熱唱する場面もあり、元々そうだったのかはわからないけど、いつもよりむうたんへの負担が少ないように配慮されている気がした。もちろんみくちゃんソロ熱唱はレアでありかつ激エモ。本人もSNSで書いていたが、昨年の望先生のレッスンを通してコンプレックスだった自分の歌声が好きになっていったり、その良さをファンの人にたくさん褒められたりで、「歌声を届けたい」というみくちゃんの気持ちが色濃く出ているように思いった。
「心配性」でも泣いたけど「好きだよ…」はもう号泣。
あれグループ全体から愛がぶつけられてくる曲やん?まさか推し一人からこんなに強い愛を直球で投げてくるなんて思わんやん…(´;ω;`)
「好きだよー!!!!」ってあんなに感情込めて言われてたら「俺だって好きだし!!!!!!!!!!!」ってなってもうダメ(涙ザバァ~)
ライブ中私は前しか見ていなかったけど、隣にいるたかみーさんがタオルで顔を拭っているのが見えて、それが汗なのか涙なのかわからなかったが、そのことを思うとまた泣いてしまうのだった。

ライブ全体がバンド編成だったのも特筆すべき点だった。ザ・フルーティみくバンドさんという、ソロ時代にみくちゃんのライブを支えた4人のメンバーさんが再集結。それによってグルーヴ感が出たり、それこそ歌割の変更に合わせて曲の雰囲気を大きく変えてくるなど、前に出過ぎずとも堅実に今回の生誕ライブを祝ってくれているように思った。それが一番出ていたのがアンコール前最後の曲「春風烈歌」。今年初めにライブで歌い出したときはまだメンバーの歌唱だけだったのが、回を重ねるごとにコール&レスポンスが追加されていき大合唱。自分が会場の声までちゃんと完成形を聴けたのが古町どんどん翌日のゴールデンピッグスだったのだが、今回はさらに何回も繰り返し歌い続ける大熱唱になっていって、あの一体感を越えるものはなかなか無いだろう。

アンコールの音頭を取ったのはたかみーさん。たくさんのみくちゃんオタがいる中、彼の叫びは誰もが頼りにしていた。みくちゃんコールが鳴り響き、一旦スクリーンが下ろされたものの、その奥で何かを準備しているのがわかった。

そしてアンコール一曲目、みくちゃんソロによる「フルーツコミチ」。みくソロ屈指の泣き曲なのに加え、登場したみくちゃんが抱えていたのはギター。これまでもXのスペースなどで弾き語り練習を聴かせてくれたりもしていたが、最近のインスタライブの帰宅配信では、ギターケースを抱えながら歩くみくちゃんの姿を見ていた。
みくちゃんはこの日のために、忙しい中ギターの練習をしていたそうだ。ギター演奏のためにネイルを取らなければいけないと言われて、すぐにその場で予約の電話をしたとのこと。女の子、ましてアイドルさん。爪の先までかわいくいたいはずなのに、みんなにギター演奏を見てもらうために迷いなくその選択をしたみくちゃん。頭が下がる思いだった。書いてて涙出てきた。ちなみにそのことを翌日むらみちゃんから力説されてまた泣いた。
そういうわけでみくちゃんがギターを弾き語りしながらも一生懸命歌ってくれたフルーツコミチはとてもやさしく、思い出に残った。

曲の後にケーキを持って出てきたむうたんは目を真っ赤にしてかっぴらいて涙がドバドバ流れていた。むうたんには悪いけどまんがみたいでちょっと笑ってしまったくらい。でもそれが美しいなと思った。

ライブが終わり、たかみーさんがダブルアンコールの声を上げた。近くにいた何人かも呼応したけれど、すぐに終了のアナウンスが流れ、ダブルアンコールは無いことがわかった。だけど、たかみーさんや私の左前にいたすださんはそれでもアンコールの声を上げ続けていた。しばらくそれは止まなかった、その声はバンドメンバーにも届いたらしく、あとでそのとき泣いてたということを書いてくれていた。

いろいろあったけどいま書けるみくんち@新潟の思い出はこんなところ。他にも見どころがたくさんあったので配信をもう一度見返したい。12/1まで購入・視聴できます。

特典会

特典会では、みく誕ということもあり、おめでとうの声やライブの感想を話すために、みく列がいつもよりさらに長かったように思う。私はみくちゃんに真っ先に並び、お誕生日おめでとうということと、みくちゃんの絵を見せて、みくちゃんがいてくれたからずっと絵を描き続けてこれたよ…と言いながら泣いてしまって、今思えば我ながら恥ずかしい内容しか言えてなかった。

むうたんは不調の中でもちゃんとライブをやりきり、特典会では声を出さず身振り手振りでお返事してくれた。「12.1.がんばる(ラストライブの日)」そんなことを伝えてくれた。ともちぃにはそんな3人のライブで気持ち的にとても助けられたと伝えた。本当にRYUTistがこのメンバーでよかったよ!

特典会の列に並びながらもファンの人たちといろいろ話した。印象深かったのはみくちゃんからの呼ばれ方で、だいちさんはだいちくんだったし、私はひやまなのでひーくんと呼ばれていることを言ったら、むらみちゃんからめちゃくちゃ詰め寄られてしまった。この年齢でひーくんなんて呼んでくれるひとそうそういないけれど、むらみちゃんいわく「近所の幼馴染感が出ててグギギ」とのことだった(そう言われると嬉しさも増してしまう…)。むらみちゃんも何か特別な呼び方をしてほしいけどなんて呼んでもらえばいいかわからないと言うので、「本名で呼んでもらったらどうですか?」と言ったら「フヒーッ///」みたいなことを言っていたので生粋のアイドルオタクみたいな感じで非常に良かった。
あとあれか、推しにしてほしいことはちゃんと言葉で伝えた方がいいということ。maiさんが「『12/1、頑張って来て欲しい』ってともちぃに言って欲しい。ともちぃに言われたら私、頑張れるのに」って言ってて、そのあとちゃんと伝えて言ってもらえたっていう話を聞いてなんかジーンときた。だいちくん呼びもそう。たかみーさんの好きな曲もそう。ファンのわがままだったとしても、もう伝えられる時間も限られているのだから。

ライブ後

翌日の東京ライブに備え、この日は関東に戻るぱぴよんさんの車に同乗させてもらった。SNSでは拝見したことがあるが、実際にお話しすることは初めての人というのは結構いる。しかも本名さえ知らない人に、遠距離ドライブに同乗させてもらうというのは、つくづくオタクというのは面白いと思う。

移動中の3時間、ぱぴよんさんのアイドルの話をいろいろ聞かせてもらった。NegiccoやRYUTistはもちろん、様々なアイドルを見てきた中では当然、推しの卒業もあったそうだ。たのしくお喋りしながらも、RYUTistは卒業後みんなどうなるのかな~と考えた。

その日は埼玉のホテルに宿泊。
ぱぴよんさんの大きな手を握って別れた。


11月25日(月)

25日(月)は当然会社を休んだ。午前中埼玉のホテル近くのファミレスで朝食を取り、会場の新宿へ行くとちょうど昼。昨日の新潟から夜行バスで関東へ来たらしいむらみちゃんから連絡があり、合流して夜のライブ時間までお茶をすることになった。

歌舞伎町をうろうろするのは内心怖かったが、むらみちゃんが探してきた喫茶店は雰囲気がすごく良くて、オムライスとパフェをそれぞれ注文して食べながら話した。
話の内容はほとんどみくちゃんの話か、みくちゃんオタクの話。
いっぱい話したけどもうほとんどがみくちゃんがどれだけすごいかとかそういう話で、その中で先述した、みくちゃんのネイルの話になった。ネイルをする人として、どれだけみくちゃんの決断がすごかったかをむらみちゃんは語り、それを聞いていた私は、そんなみくちゃんのことをうまく褒められずあまつさえ自分の気持ちや絵を見せようとばっかり一方的にしてしまったなと思ってボロボロ泣いてしまった。
かたやむらみちゃんは、みくちゃん推しのたかみーさんがどれだけライブで良くしてくれたか、しかもそれは結局のところみくちゃんが喜ぶからという思いでたかみーさんがやってくれているのに、むらみちゃん自身がたかみーさんにお礼を言おうとすると恥ずかしがって話を聞いてくれないんです…と言ってボロ泣き。
そんなこんなで喫茶店で推しやその周辺の良さを語りながらどちらもボロ泣きするという異様な事態となった。

~そのまま推し話で4時間経過(マジ)~

気が付いたら前物販の時間になってしまっていた!二人は涙を拭って慌てて喫茶店を出て、会場である新宿MARZへ向かった。会場には物販列がすでに出来ていて、昨日新潟で会った人たちに今日は東京で会うという不思議な気持ちになった。みんなどうなってんの?
列に並んだらうしろにたかみーさんが来て、「むらみちゃん、たかみーさん来たよ!」と言ったらむらみちゃんがたかみーさんにこれまでのお礼を言い始めた。たかみーさんは聞いていたとおり恥ずかしがって適当にはぐらかそうとするので、「たかみーさん、むらみちゃんの話をちゃんと聞いてあげてください!」と言ったらむらみちゃんはまたボロ泣きするし、その話を聞いてたかみーさんも泣き出すしで(曰く「推しのためにやってるのにそのファンに泣かされるなんておかしいだろ…(涙)」)、「あったけー!!!!」と思ってほっこりしてしまった。

だいちさん(もはや昨日のエピソードを聞いた後だとだいちくん)とも再会したし、ファンアート仲間と一方的に思っている杉山さんとも会えた。杉山さんは、昨日私がやったようにみくちゃんのファンアートを今日の特典会でみくちゃんに見せるという。昨日自分でやったはずなのに自分でグギギ…と思った(笑)

たかみーさんに教えられ、みくちゃんのお母さんやお兄さんにも挨拶することが出来た。ふつうに一ファンとして物販に並んどる!!!この方たちが推しを育ててくれたんだなと思うと本当に感謝感謝だった。もっとお話ししたかったけど私はただのファンのひとりに過ぎない、と思ってほどほどにしておいた。

開場までちょっと時間があったので、だいちくん、杉山さん、むらみちゃんとお茶することになった。土地柄勝手がわからないのでだいちくんに着いていったが、ウロウロしているそこがいわゆる「トー横」だと言われて「すげえ!!!ここがジャパニーズ最先端!!!」「バリケードある!!!フォーー!!」とむらみちゃんと盛り上がってしまった。
結局カフェを見つけて4人で一服。4人ともみくちゃんオタだったなとわかり、「これはみくちゃん被害者の会!!!!みんなみくちゃんにメロメロにされてしまった!!!」というので証拠は撮っておいた。

RYUTist HOME LIVE みくんち@東京

開場時間が迫り入場列が作られる。
自分はファンクラブ16番で、残り少ないライブの中で一番いい番号だったので、この位置で見られるのは最後だと思って列に並んだ。MARZの中に入るとほぼ2列目ということは確定で、上手1列目に熱心なみくのものが大集合していたので、そこに行くことにした。左からりかさん、さんたさん、さくさくさん。その後ろの自分の右隣りにこみつさん、そして端にあとからだいちくんとむらみちゃんが来た。

「マツリレル」は13周年ライブ柳祭りのときの出囃子で、まさかまた聞けるとは思わなかった。あのときのように3人は勢いよくアラレちゃん走りで入ってきて、円のようにくるくる回ると配置について、ライブがスタートした。
この日の3人は赤のエン衣装。肩の装飾がメンバーごとに違い、エレガントに見えた。そういえばこの日はみくちゃんだけ別衣装ということではないんだなとそのときは思った。

事前にSNSで情報があったように、この日は躍らせまくる曲が相次いだ。特に序盤の「Never let me back」は結構好きな曲だったのにほとんどライブで見た記憶が無く、あまりの格好良さに嬉しさと、続く曲にも当然期待が膨らむ一方だった。「サイコアナルシス」は存在は知っていたが、わっかーソロ曲だというのは知らなかった。みくちゃん加入後に人気投票でみくちゃんが歌ったことはあったらしいが、相当なレア曲だったと思う。聞いた古参は卒倒したのではないか。昨日の「好きだよ…」を彷彿とさせつつも妖艶な歌唱で、「みくちゃんこんな曲まで歌えんの!?!?」という驚きが大きかった。ダンサーとしてのむうたんとともちいの振り付けもとてもよく、オトナの魅力を感じる曲だった。「ノスタルジアーーーーー!!!!」

この辺でMCを挟んだかも知れない(記憶喪失)。
昨日のライブがみくんち実家編だとすれば、今日はみくんち東京一人暮らし編だ!と言っていて「おぉー!!」となった。むうたんの顔色も昨日よりだいぶよく、MCでも「今日はハスキー声仕様でお送りします。嘘です。」とお茶目を見せるくらいには余裕を感じられた。ともちぃの表情はこの日抜群に良かった。というのは、楽しいせいかみくちゃんがシリアスな曲でもずっと笑顔で、むうたんはむしろ体調から来る流し目がおだやかな川のように安らぎを感じさせたのに対し、ともちぃは曲の雰囲気に合わせた目線や表情がドキッとするくらいで、まさにRYUTistの女優が本領発揮というくらいだった。

「MIKU MARZ メドレー」ではダンスナンバーが矢継ぎ早に流れた。Short Ver.を繋いだものと言えるかもしれないが、曲と曲のつなぎは毎回結構凝っていて、正確な表現ではないかもしれない。いったい次は何が来るんだろう、ここからそう繋がるのかー!といった驚きが一曲ごとにあった。実は昨日とこの日は私はうちわをみくちゃんのものしか持っておらず、他のメンバーが見ているであろうときでもずっと「みくちゃんLOVE」のうちわにしていた。周囲もみくのものだったので、その周辺はどんな位置にいてもみくちゃんを見ていたのだと思う。それにもかかわらず、「春にゆびきり」のときはともちぃの目を、「神話」のときはむうたんの目をじっと見つめて、私はめちゃくちゃに泣いた。あれはなんだったんだろう。最後だったから寂しかったのか。エモかったから込み上げたのか。正直なところ、もうわからない。
メドレーの最後は名曲「Blue」の歌詞だったけど、明らかに振り付けとアレンジが異なっていた。そのとき、前日古参の誰かから聞いた「BlueにはRemixがあったんだよねぇ…」という何気ない一言を思い出し、これだーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!ってなった。いつものBlueが波打ち際で聴く曲だとすれば、Remixは深海に響く深くドープな感じになっていて、照明も相まってそこは光差す海の中だった。三人がステージ前面中央に向かって手を伸ばす振り付けが印象的だった。

メドレーが終わって、次のブロックへ。
三人がステージ奥を向いて照明が暗転し、「カチャッ…」という効果音が鳴った。
「Gunshotだ!!!!!!!!!これGunshotじゃない!?!?!」
私は大好きな曲が久しぶりに見られることに瞬間的に大興奮したが、続いて「カチャッ…ターン…」みたいな音が何回も鳴ってなかなか始まらない。おかしいな…?と思っていると、ステージ下手から、獅子舞みたいなのが出てきた!
「えっ????」「何っ!?!?!?!?」会場がざわめく中、それが熊の毛皮だとわかった。毛皮はそのままステージ上手に移動し、その影から悠然とコッパーさんが出現!奇しくも前日、maiさんと話す中で「コッパーさんがなんなのか最初わからなかったよね~」という会話をしたばかりだったので、もう笑わざるを得なかった。北海道西興部村からやってきたコッパーさんが「カチャッ」という音に合わせてライフルのようなものを構える素振りをし、「ターン」という音に合わせて撃つと、その音が猟銃なのだとわかった。そこから曲が始まると会場は完全にダンスフロアーになって、私は嬉しさに気持ち悪いほどニコニコしてしまったように思う。この曲は本当に最近披露が少なく、今年の新曲だったはずなのにと肩を落とすことが多かった。なので、ここで聴けたことは本当に嬉しかった。コッパーさんは3人に混じってダンスを披露し、シリアスな曲なのにずっとコッパーさんに見入ってしまったのが面白かった。最後はコッパーさんが切腹して倒れる振り付け(???)をして、久々の「君の胸に、Gunshot」は幕を閉じた。
あとはもう、コッパーさんといえば!の「哲学するのだ」でフロアが湧いて、オイオイ全力で叫んだ記憶しかない。会場をぶち上げたコッパーさん(?)は満足げに帰っていった。
そのあとのMCで「みんながざわついていたのでヨッシャ!って思ったよね」とみくちゃんが言っていた気がする。

最後のブロックになりました、えー!!!からの曲のイントロを聴いて、前にいたさんたさんがガクーッとうなだれるのがわかった。「さよならのプリエール」。曲は知らなかったけど、さんたさんがこんなに感じ入るのは、彼がRYUTistを知るきっかけになったハコイリムスメの曲なんだろうなということは容易に想像できた。歌を聴いているとゆるやかなテンポで、旅立ちの曲のように感じられた。みくちゃんもいいひとにいつか出会うのだろうか、いや知らんけどめっちゃ泣いた(もう投げやり)。
最後にアルバム(エン)より「逃避行」。この選曲は割と本当にびっくりした。今日はダンスフロアじゃなかったのか、こんなに穏やかな終わり方になるなんて…。「逃避行」は派手な曲、華やかな曲ではなかったけれど、包み込むような温かさのある曲だ。アンコールがあるとはいえ、本当にこのセットリストは天才的だったんじゃないかと思った。

メンバーがステージからはけて、この日のアンコールの音頭を取ったのはさんたさんだった!かつみ!!!君ってやつは!!!!!!!
みくのもの最前線のアンコールに少しでも力になれればと思って、私もアンコールは精一杯叫んだ。昨日だって頑張って叫んだけど、ちょっとはみくちゃんの耳に届いていたかな。

戻って来たのは、ともちぃとむうたんだけだった。
みくちゃんは?
二人はこの日のグッズを持っていて、なんとなくみくちゃん待ちの間に二人でグッズ紹介をするんだろうなとわかった。
ともちぃが「これがSサイズのロンTで…」というと観客から「えー??」「XL??XL??」という声が聞こえ、むうたんが「このやりとり飽きた!」と突っ込んだがともちぃは冷静に「まあまあ…最後までやらせてよ」と言った。この漫才が満更でもなかったんだなということがわかり面白かった。

グッズ紹介が終わってもなかなかみくちゃんが出てこない。
間を繋がなければならなかった二人は、昨日のライブ後に急にラストの実感が湧いてきて泣いたと言った。むうたんがまずXに書いてたし、ともちぃが「まさにそのとき私も泣いてた」という。そうかぁ…と思った。

もちろん思い出したのは、ののこさんのことだった。
あの人は最後まで実感がわかないって言って、卒業ライブのダブルアンコールでやっと実感が湧いて泣いてたっけ。
別に泣いて欲しいわけじゃない、ただメンバーがどういう心境でラストを迎えるのかということは結構気になっていた。

やっとみくちゃんが登場すると、昨日のお誕生日衣装になっていた。
頭のハットがうまくつけられなくて苦心したらしい。結局プラプラしていたので「取っちゃおう」ということになり、むうたんとともちぃが一生懸命ピンを外しているシーンは、お姉さんだな~と思ってほっこりした。
そのまま外したハットを上手の機材の上に置くと、それは手を伸ばせば届きそうな位置だったので、むうたんがちょうど私やみくのもの集団のあたりに向かって「取らないでよね!」と言った。するとみくちゃんが「大丈夫だよ、信頼できるみくのものたちだからね!」とフォローしてくれて、ウォォォーーーー!!!!!ってなった。

どこのタイミングで話したか覚えてないのでここで書いておく。
今回の2DAYSライブのための練習時間が6時間しか取れず、しかもむうたんはうち3時間しかなかったのに、ここまでやりきってくれて本当にすごいというMCがあった。むうたんは「履歴書に書こうかな」と言って笑った。
書ける書ける!
「ただしRYUTistの曲に限りますってね」
3人は笑っていた。

アンコール一曲目の「オレンジコットン」は古参の方でも聞いたことが無い人もいたみたいで、西興部村との絆を歌った歌だという。コッパーさんも出てきて、ステージ上のみんなはオレンジのハンカチーフを手にもって振り回していた。サビでは正拳突きをしまくるアグレッシブな振り付けで、初めてだったけどフリコピもしやすく結構盛り上がることが出来た。これ西興部の小学校の給食時間に流れてるってマ???
二曲目目は「WOOT!」で、もうここまで来たら盛り上がるしかない!という爆発力があった。たかみーさんが始めたメンバーの名前呼びがどんどん広まって、会場全体でコールが高まってもう楽しいのなんの。「逃避行」の余韻がある終わり方もいいけど、やっぱりこれだよなー!!と思えて本当に良かった。

こうしてあとはステージ上から写真を撮って、挨拶もそこそこに終了。残すはラストライブだね!みたいなことを言ってたかどうかも定かではない…。今回はメンバーがステージからはけたら早々にステージ幕が引かれてしまい、ダブルアンコールの一声目すら許してくれなかったのも笑った。

特典会

それもそのはず、もう時間は21時近くなっていたのだ。
特典会の準備をしている中で、再会したむらみちゃんはいい位置で見られたライブの良さに号泣していた。でも新幹線の時間が…と言っていて、彼女はみくちゃんの特典券3枚のうち2枚を私に、1枚をりかさん経由でたっち~さんに預けて先に帰ってしまったのだった。かくいう私も22時に会場を出たら高速バスにギリギリ間に合わないだろうなと思っていて、結局むうたん、ともちぃ1枚ずつ、みくちゃん1枚+むらみちゃんの2枚ということで、みくちゃんのときに3枚一気出しすることになった。
みくちゃんに最初に並んで「2枚はむらみちゃんで!」と最初に忘れず言うのが精いっぱいで、あとはライブが良かったとかみくのものは本当にいい人ばっかりみたいなことを伝えたような気がする。「みくのものでうちわ持ってるのはひーくんだけだからね!」と言われた言葉を宝物のように思った。
ともちぃは本当に君がいてくれて良かったって昨日と似たようなことを言ってしまった。春にゆびきりで目が合って泣いちゃった、ともちぃのダンスと表情は今回抜群に良かったと伝えると、「昔を思い出して頑張ったよ」とはにかんでくれた。
むうたんはこの日はお喋りもできるようになっていて、みくちゃんうちわだったけどちゃんとむうたんを見てたよ!と言ったら「なんか見られてるなと思ったw」と言われた。「NOわんぱく3号だもん!」と言ったら「そういえばNOわんぱくから一人わんぱくになったよ!あ!ダメだからね!」と言われたので、何のことかと思ったのだけど、多分私がわんぱく入りを狙っていると思われたのかもしれない。そんなわけあるかー!私は君からもらったNOわんぱくを誇りに思っているんだぞ!

時間的には30分くらいの出来事だった。いまからバスタ新宿に行けば十分間に合いそう。だけどみんなとの別れが惜しい…。
ともさんとむうたんの無事を確かめ合い、遅れてくると言っていたたっち~が無事ライブを見られたことを確認し、さんたさんのアンコールの音頭がよかったのことを褒めてグータッチした。だいちくん、杉山さん、のぐちさん、他にもいろんな人にあいさつをして会場を後にするときに、他のファンの方からも声をかけられた。「あの、みくちゃん絵描いた人ですか?」「柴田さんとのときに結婚式から駆け付けた人?」「絵、見ました!絵を描き続けようと思ったエピソードがよかたっす!」たくさんの人に知ってもらっていたことが嬉しくもむず痒くもあり。ありがとう!また来週のラストライブで!と言ってその場を後にした。

途中コンビニで買ったパンを頬張り、トイレで汗だらけの服を着替え、夜行バスに飛び乗ると、バスは岩手に向かって発車した。朝着いたら家に帰ってシャワーを浴びて、そうしたらまた仕事の日々が始まるな…。

バスロマンス

最後に声をかけてくれた人の中で、「昨日と今日参加して夜行で帰るんすか!?オタクの鑑ですね」と言ってくれた人がいたが、自分では全然そうは思ってなかった。
自分はファンの一人にすぎないし、たくさんの人がたくさんの愛情を持っている現場だ。それぞれに愛情表現の仕方が違うだけで、誰が一番とかない。
だけど、この三日間の周りの人たちの奔走や努力、相手を想って流す涙、全部が全部愛おしくて、夜行バスの暗い車内でめちゃくちゃ涙が出て止まらなかった。
あなたを好きでいてよかったな。
あなたと出会えてよかったな。
そんな歌があったよなと思いながら、ゆっくりと目を閉じた。

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