番猫
友達と遊んだ。
友達は一人暮らしで、アパートの敷地には駐輪場しかなくて、遊びに行く時は少し離れたパーキングに停めている。少し離れたというのは徒歩4分くらいである。
今日もいつものようにそこに止め、荷物を出して友達の家に向かおうとすると、向かいの古びたビルの入口で猫がにゃーにゃーいっていた。
やっぱ動物は癒しだねぇ、なんて思いながら呑気にその猫をストーリーに収めた。
だいぶにゃーにゃーいっている。普通鳴いても2.3回程度なのに、その猫は私が車から降りた時点で4.5回は鳴いていた。
少し不気味さまで覚えながら猫を置いて友達の家に向かった。
雑談とかゲームとかして遊んで、ふとした瞬間に妙な違和感を感じた。
違和感の正体は、パーキングのお金払ったっけということで、というのもそのパーキングは先払い式で、停めてお金を払って、出てきたレシートをフロントに置いておけば24時間停められるというシステムで、しないけど、
無賃駐車することも可能ではある。
違和感が不安に変わりすぐパーキングへ向かう。
警察とかは呼ばれていない。良かった。
すぐにお金を払う。あー、軽犯罪者になるところだった。
と思っていると、
あれ?そーいえば、猫、、、
あの猫、異常に鳴いてたな。
あ!お金払ってないよって言ってたんか、、
でも、猫は言葉を持たないから必死ににゃーにゃーいってたのか、、
こんなことってあるんだ、、
伝えたいのに伝えられない不甲斐ない猫。
人は伝える術があるのに躊躇している人もいる。
後悔しないように自分の行動、特にお金関係はキッチリやろうと誓うまる子であった。
チキン南蛮定食をたべます。