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日本列島、ココがスゴい!壮大な生命循環システムと自然の恵み

地球上の小さな島国、日本。
ここに住む私たちは、とても大きな自然の恩恵を受けています。今回は、世界に誇る自然環境と、日本で獲れる「食」の素晴らしさをお伝えします!


壮大な生命循環システムを有する日本

日本近海では、栄養分を豊富に含んだ海流が巡っています。
冷たい海流がシベリア付近の海底火山の影響で温められ、くじら、まぐろ、かつお、サケなどの回遊魚が大きく育ちます。

<海流の流れ>

成長した魚たちは日本の川を登り、山の頂上で産卵します。産卵を終えた魚は、ふたたび森の動植物の栄養となります。

水と栄養の豊かな循環が生命を支えている

栄養分は重力に従い、山から海に降ります。山に蓄積された微生物などの栄養分は土壌に染み込み、川や地下水となって海へと運ばれます。下流になるほど多くの栄養分が集まり、海底まで流れ込みます。

山や海、川に恵まれた日本には、生命を支える栄養を豊かに循環する仕組みが備わっているのです。

地理・地学で見る日本の恵み5選

1.水がどこでも手に入る

川が網目状に存在する日本では、ほとんどの土地で水と食が手に入り、農作物を育て生活することができます。

2.食の種類が世界一

とんぼや蛍は清流で産卵します。清流は、菌・微生物など栄養成分が豊富。
日本には400種類以上の川魚が生息し、世界の「通し回遊魚」(※)160種類のうち、100種類以上が日本の川に戻るのです。

※通し回遊魚:川と海を行き来する魚

3.森林が育つ山の緑

日本の山は土壌の栄養価が高く、草木がよく育ちます。海外では、岩石や鉱物に覆われた山々も見られます。

4.栄養成分の自然循環

清流のふもとには、桑の木がよく育ちます。
日本は養蚕が栄え、1900年頃には世界一の生糸輸出国であったといいます。正常な食物連鎖による養分の循環は、人間の衣食住の維持をもたらします。

5.文化や精神を育む四季

四季折々の色彩は、日本人の美意識を高めてきました。
着物は3300もの染色で季節を表現します。和食料理には、旬の食材を五感で味わう尊さ、一年をともに生きる喜びといった楽しみがあります。

山を無作為に切り崩したソーラーパネルの設置やダムの建設、過剰な人工肥料や農薬によって、川や土の微生物が育たなくなると、自然資源は失われてしまいます。
年月を経て子どもたちが大人になった将来も、自然の恵みの恩恵に預かり食糧が生産されるよう、美しく豊かな環境を残していきたいですね。