嘆く夏の夜
一難去って、また一難。
パリオリンピックの話題が毎日ニュースで流れているが、私にはどこか遠くで行われている祭りを見ている気分だ。
実際に遠くの国で行われているのだから、あながち間違いではないか。
父の手術がようやく終わって、ほっとしたのも束の間。
今度は祖母の腰が限界を迎え、電話越しにか細い声で痛い痛いと聞こえる。
入院はもう少し先の予定になっていたが、すぐにでも入院させたほうがいいかもしれない、とひやひや。
そのほうがいいのはわかっているが、今でさえあっぷあっぷなのに、これ以上は抱えられない。よりによって今週は身動きが取れないくらい、仕事も入ってしまった。お盆をあけるために仕方がなかったのだけど、もう少し余裕を持たせるべきだったと反省。
母からは嘆きのLINEが送られてくるが、本当は私も嘆きたい。
しかし今はそれどころではない。
伯父は債務問題に一応向き合う気はあるものの、肝心なところは人任せというか、どこか他人事のような気がして、その態度も気になる。
これは多重債務者の傾向なのか分からないが、とにかく自分には関係ないというスタンスをとりがちなのだ。いやいや、今あなたの借金の話をしていますよ、と強めに説明したってどこ吹く風だ。
なんだろうこの伝わらなさ。
逆に考えると、その性格だからこそお金をあちこちから借りたり、自転車操業になったりしても焦らないのだろう。
肝が据わっているというかなんというか。
私なら督促状が一枚でも来ようものなら、その日は立ち直れないくらい落ち込むし、なんとかその状況を打開しようと必死になると思う。
きっとこれも、持って生まれた性格の違いなのだろう。
責めても仕方がないので、ひとまず信用情報の書類が届くまで待機。
この待機の時間がとにかく長い。
その間にも、その後の動きを考えて水面下で準備もしているので、頭の中がパンクしそうだ。全くもってこの状況、どうかしている。
そよ風の先生から、ゆっくり休んでねと言われたことを思い出して寝ることだけは忘れないようにしなければ。
この暑さもあいまって、このまま溶けてしまいたい。
抗生剤を飲み終わったら、たらふくビールを飲んでやるんだから。