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私の仕事場
皆さんは、作家さんとかライターさんなんですかね。私は、エロ小説家になりたいと思って老境に入った者ですが、普段は家で仕事をしています。コロナで大変なのは皆さんと一緒です。本来は会社でやるべきものなんですが、モノづくり系なのでリモートと言うわけにいかず、古来よりある「内職」になっています。
これが仕事場の様子です。手前のが工具顕微鏡というもので10~40倍の低倍率で研磨加工やガラス部品の切断などを覗きながら作業します。また検査もこれでやります。
「何を作っているか」って?精密機械や実験で扱われる工具の一種です。世界でも私の会社しか作っていないと自負しています。もちろん特許権も取得していますよ。
顕微鏡用のLEDランプはUSB充電式でどこにでも挟んで使えるので重宝します。また、ハズキルーペもありますでしょう?ルーペ類は「コの字」やニコンのルーペなどたくさん使います。私が老眼なので仕方がないのです。青い柄のニッパーは「フジヤ」のプラスチックニッパーでプロなら必ず選ぶ品です。切れ味、鋭いです。
パソコンは二台使ってますが、一つは会社支給品で、もう一つは自分のです。すべてレノボのThinkPadです。会社との連絡と、最初は嬉しがってリモート会議なんぞをやってましたが、夏以降まったくやってませんね。めんどくさいし。電話とメールで足りるし。
ただ図面を描くのでCAD用に一台使ってます。化学屋なのでCADの使い方も低レベルですよ。美人の「師匠」がいて教わりながら使ってます。中学入試から幾何学の「お題」をいただいて、まず精密に問題図を描かされます。ところがこれを描くには、問題を解かねば描けないんですよ。今更ですが。もうプライドもズタズタにされました。「こんなんも、わからんのかい」と目で言われます。ずいぶん前の思い出ですがね。師匠は、その昔、専門学校でCADを習得されたそうです。
時計を見ながら、在宅勤務表に作業時間をつけていきます。zippoは何に使うのか?
アルコールランプでお湯を沸かし、検査実験をするためです。私は化学者ですから、接着剤や重合実験をここでやることがあります。家庭用ホットプレートを流用して、スライダックをつないで、熱電対温度計を差し込んで、ウレタンの重合をやったり、アクリルの重合をやります。昔取った杵柄ですわ。
これ、アマゾンで買った中華スライダック。アンメーター付きでなかなかよろしい。こういうアナログな電気器具が無くなったねぇ。私はアマチュア無線家なのでね、いろいろできるのよ。その辺の、おばはんとは違うのよ。母は門真で松下(現パナソニック)の下請けの孫請けの内職で半田ごてを握ってたのよ。その隣で幼い私は遊んでたわけ。ハンダの匂いを嗅ぐと思い出すわ。
これは、趣味でラズベリーパイを使ってるんだ。私の大学時代はパンチカードでコンピュータを使ってたんだぜ。隔世の感があるわね。個人用のは「マイコン」って言うてましたね。当時のワンボードマイコンは機械語とハンドアッセンブリでね、わけわかんねぇ時代でしたよ。あのとき私が履修したのはFORTRAN言語だった、一応単位はもらったな。ラズパイはね、Pythonとかいう言語を使います。コンパイラ式なんでFORTRANと同じですね。逐次翻訳(インタープリタ)ではなく、いったんプログラムを書き上げてから、一括して機械語翻訳するのがコンパイラです。
仕事の話に戻します。
指先がガサガサになるんですよ。ピンバイスに上の小さい部品を差し込んで、パイプですからね、穴が開いてんですよ。しかし切断機で切りっぱなしですからカエリが立っていたり、穴が塞がっている場合があります。そこで待ち針やキリ(ドリルの刃)でカエリを取り、外縁はダイヤモンドやすりで面取りをして工具顕微鏡で確認して次工程に進みます。
これがダイヤモンドやすりによる面取りです。
こういう粘着式のピックアップツールも使います。挟むピンセットでは、飛ばしてしまうのでやっかいなんですよ。
必ず寸法を確認しますが、ノギスに挟ませるときに、さっきの粘着式ピックアップツールが役立つのね。これ考えた人は偉いと思う。ガンプラとか作っている人はぜひお試しあれ。(シバタッチっていう名前だった)
まあ、こんな細かい仕事をやってます。夫の介護をしながらね。これで住民税非課税世帯なんですよ。もちろん今まで見せた機材は、ほとんど会社支給品なので、ご安心を。私が「これが作業に必要」と社長に言えば稟議(りんぎ)が通るシステムなのよ。信頼されているんだろうね。今のところ。