2022LATEまでのボーカルセオリー
2022EARLYまでのボーカルセオリー
という事で前回まとめておりました。
拙記事において、ミックスボイスの獲得と安定を目指しての内容ということで主に以下のようなことを伝えておりました
あくび発声
あくびのような動作の利用
吸気発声
ところが、このセオリーを実践したものの、ボーカルの統一感を得られていませんでした。
フレーズごとの必要キーには確かにたどり着けるのに、全体を通すと歌声としてのまとまりに欠けるという症状に悩まされます。
また、一元的な支えによるミックスボイスの獲得はしたものの、非常に脆弱で再現性や表現性に乏しいものでした。
そして、いわゆる歌の上手いと言われている人々のような《鳴らす》《転がす》ようなボーカルとは程遠いのでした。
そんなわけでそれを解決するまではと非公開でおりました。
実はそれら諸々が解決したのはこの記事を書くひと月ほど前。
22年12月半ばで、22LATEなんてターム感がまるでないんですが()
ひとまず、言語化できる部分は全部書き尽くすつもりでnoteに向かっております。いずれ図説など付けようと思います。
で、結論から言うと
【お腹のエネルギーの使い方を間違えていた】
その上で
【エッジにエネルギーをぶつける組み立て方を間違えていた】
ということは確実でしょう。
歌うというモーションを点でしか捉えておらず、繋がりに欠けたものだったと言わざるを得ない
特に、後者。
エッジを意識しすぎて、ずっとミドルボイステンションだったのですごい苦しいし、喉痛め気味になってました。
もちろんそれまでに比べれば断然高いし強く出せるんだけど、言い換えればそれだけっていうか。表現性の乏しさよと。
ではここから、そういった悪い状態から抜け出すまでの記憶を箇条書きで並べます、こういった記憶は消えてしまうのが早いので、やや冗長に見えると思いますが備忘録として残します
胸郭を張ると、強い音にしか誘導できてない気がしてくる
なので一旦セオリー無視して、脱力してからの発声を練習
《鳴らす》ような音を探してひたすら声出し
力を抜いて、喉奥で丸めた何かにエネルギーを集中させた瞬間、すごくいい感じの、上手い人っぽい鳴り方をした
いい音で鳴ったらそれを再現するための反復練習開始
喉全体を、喉奥に引き込むようすると再現性が高まる…
しかしこれだと高い音へのアプローチが難しい、なんでだ…??
たまたま見てた解剖学の動画と、オオイシマサヨシさんの動画からヒントを得る
解剖学からはいわゆる、下顎から喉にかけてをどう動かせばCTやTAにテンションがかかるのかをイメージ
そうすることでいわゆる軟口蓋への響きを導けるようだ
オオイシマサヨシさんの動画で頸へのテンションのかけ方、口の開け方をなんとなく掴みとれた
ああなるほど、頸全体にテンションをかけることでピッチを操作してるんだろうな
それらは確かにあくびのような動作ではあるし、頸も若干のスライド感もあるんだが、何かが違う…
どちらかというと、下顎側をより喉奥に引き寄せている
その際、胸郭を張る、或いはエネルギーを貯めて発声に臨むのだが、初手では3~4割程度のエネルギーにしてた
その際、私は志村けんであるとか、いわゆる変声のカテゴリの状態になっている、しかし「お腹のエネルギーだけ」でコントロール可能な状態である
大事なのはそのエネルギーを、直線的に閉じた声唇にではなく、「円形にすぼめた声唇」をイメージし、そこに「吹き込む」ようにあてられることに思え、以降それを練習する
段々、歌が上手い人っぽい音が増えていく、だがサビ、強く高い音、ビブラートなどの表現にたどり着けない
どうも聴いた感じ「うわずって失敗」(東本先生いうところのハイラリンクス)って感触だったので、下に引っ張るイメージで歌う練習を繰り返す
声を出すポジションを、いわゆる胸に落とす、腹で歌うというイメージで下げる練習をしていると、偶然、腰まわりで貯めたエネルギーと、胸郭あたりで貯めたエネルギーが繋がった感触を得る
多分、今までエッジを詰めすぎていたようだ
しかも直線的なイメージで開閉をしようとしていたから、いわゆるセパレートで、切り替えしてるような、統一感のないボーカルになっていたんだと理解
違う、そうじゃない()
この表現が物理現象を正しく表しているか分からないが「低い音も高い音も同時に鳴らしている」んだ
下顎側を寄せて詰めると低いチェストっぽくて、エッジ感でてるな…
上顎側を寄せると高めのネイザル感だよね…
というか、二つのバランスを両立させることでいわゆる「芯のある」という表現が成り立ってるんじゃないのか?
高いキーにおいてはどれだけこの上顎側の音を喉奥、もとい頸椎側に引っ張れるかが重要になっている感覚がある
それはとても狭くて細い空気の通り道なんだけれど、胸郭あたりだけでも、腰まわりと連動させても音が出せなきゃいけない
逆に言うとそれが連動さえしてれば、確実に狙った音が再現できる、つまり表現ができるんじゃないのか?
結局のところ、ボーカルの統一感あるいは説得力とはイコール『お腹のエネルギーまで使って鳴らした声』と言い換えることができるし
繋がらない、線が細いといったボーカルの悩み事は『お腹のエネルギーまで使った時きちんと鳴らせること』で解決できるといえる
…以上のような内容で、ひたすら1か月ほど練習を繰り返しておりましたら、EARLYで不首尾に終わった部分を、革命的に全て解消できておりました。
ただこれを人に伝えるにはあまりにも冗長なので、大まかにまとめてみます
まとめ
【0】あくびの口を作ったら喉を自分の喉奥に向かって引っ張っていく
その際、前歯がややむき出される感覚で引く、下顎側を前に突き出す形にすると軟口蓋側への音の誘導がなされるが、その辺は個人の好みや曲に合わせて塩梅すべきところかと考える。
前歯がむき出しになるってことで、やや口角を広げ気味に「い」あるいは「E」の音を出す口の形で喉奥へ引っ張っていくことをお勧めする。
慣れてくるとあまり意識せずにいいポジションに導けるようになるけど、慣れないうちは形を決めて繰り返すといいと思った。
また、下顎側を突き出していくと、エネルギーは自然と脳天側に導かれ、あたかも「後ろに向かって声を出す」という言葉に近い状態だと思った。
【1】胸郭あたりにエネルギーをちょっと貯めてエッジに息を吹きあてる
この際、完璧にきれいな音が出なくても大丈夫で、どちらかといえば必要なピッチ感で《鳴っている》事が重要。かつ、この時全く苦しさや詰まり感がなければ正しい状態といえる
不思議な話かもしれないけど、大げさに言うと、口の形は「い」「E」なんだけど、喉奥では「う」「U」の音を出そうとする状態が正しいと感じてるんだ。これも慣れてくると意識しないようになってくる部分だろうと思うけど。
ピッチ感と一口で言っても難しいですよね。
私は男声女声取り交ぜて歌うから特に「その曲を歌いきるに十分で、きれいな音」を意識してポジションを変更しているのですが。 それを一つの説得力あるボーカルとして維持するのがすごく難しくて、歌い損ねてばかりでした。
それがこのセオリーを会得してから、特に音がすっぽぬけるような歌い損ねをしなくなった。裏声にも若干の芯を混ぜつつ出せるのでサビまでの処理が抜群に楽になっている。
【2】歌う曲に合わせてピッチを合わせる、まずは最高音が出せるか上顎側を寄せてチューニング
感覚としては、1まででざっくりエネルギーの当て感を確認しつつ、頸椎側に徐々に引っ張っていく感じです。
間違いなく言えるのはここで詰まっている時は、力みすぎってこと。
この時、楽に最高音を鳴らせていないと、結局はそのパートにたどり着くまでに歌い損ねる可能性が高い。
【3】最終的にそれが腰まわりのエネルギーも連動して発声できるかチューニング
特に最高音とサビが重なるようなところできちんと、あくまで楽に鳴らせているかが重要。正直、エッジとか考えなくていいから、地声のまんまでも、声を鳴らすことができさえすれば勝利確定といえる。
逆に、これができないとこのセオリーを決定的に完遂できない、それくらい重要。
感覚的には、胸郭あたりに小さな風船があって、それを腰回りの筋肉を使って包み込むように、上に向かって押し出すような作業です。
実際、腰を後ろに引っ張るようにしてブレスすることで上方向に腹圧を加えています。
以上、ひとまずの言語化でした
自分で読んだ限りでも「なにを言ってんだこいつ」って思うんで、きっと皆さまにとっても同様だろうと思いますが()
今度は図説だけでなく動画サンプルも作って2022LATE版として改めて訂を加えたいと考えておりまして。
後日この記事を追記していく予定にしております
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