VNL2024プレビュー~Road to Paris~
こんにちは!ぱんだ(@vball_panda)です。
本当にお久しぶりです。。。前回の更新がOQTの直前だったのですが、この間いろいろありましたね(←Vリーグの振り返り雑すぎ)
最近は仕事も忙しく、なかなか代表の情報も追い切れていなかったのですが、
なんとなんと!今週からVNLが開幕します!!はやすぎ!!!
というわけで、どんな大会になりそうなのか?ぶっちゃけ日本はオリンピックに出場できそうなのか?(結局これ)ざっと書いてみようと思います。
1.VNLの概要
まず、今年のVNL(Volleyball Nations Leagueの略です)がどんな大会なのか?どういうスケジュールなのか?についてざっくり見ていきましょう。
まず概要ですが、この辺は毎年VNLを放映されているTBSさんがわかりやすいまとめを作ってくださっているのでばんばん引用していきます。(特集とかもしてくれてありがとう…!!!)
予選ラウンド:3週間かけてほぼ総当たり(3チームだけ当たらない)のリーグ戦12試合を戦う
1週ごとに女子→男子→女子….て感じ
ファイナルラウンド:上位7チーム+開催国(タイ)によるトーナメント
そして最も重要な点ですが、女子日本代表はまだオリンピックの出場権を獲得していません!!
なので、VNL予選ラウンドの成績ですべてが決まります。詳しいことはあとで。。。
次にスケジュール。
TBSさんのやつ貼ってもよかったんですが、正式な試合開始時間とTV放送時間がまとまっているものがなかったので作りました。
予選ラウンドだけで1ヶ月、いちばん大変なのは選手に決まってますが見るほうもなかなかハードです(笑)
この1ヶ月、仕事や体調とは相談しながら全力で駆け抜けていきましょう!!
2.オリンピック出場権争いの状況
ここまでグダグダ書いてきましたが、皆さんがいちばん気になってるのは
『日本はオリンピック出れそうなのか・・・??』
結局ここだと思います。
先に私の中での結論をお伝えすると
『90%出れる!はず!!』
って感じです。←ちょっと不安もある
そもそも、オリンピックへの切符はあと何枠残っているのか?
大前提として、五輪のバレーボール競技の出場国は『12』です。
そのうち、
①開催国(フランス)
②2023年9月のOQTで出場権を得た6ヵ国
は決まっているので、この時点で残り『5』です。
残りの5枠については、今回のVNL予選ラウンド終了時の世界ランキングで決定するのですが、実は1つはもう決まってます。
③アフリカ大陸枠(ケニア)
アフリカ勢はVNLに出場しないので、確定扱いでいいでしょう。
あれ、そしたら残り4つじゃん…!!
今日本の世界ランキングは何位!?
12枠あって9位なら余裕じゃん~~って思いきや、12位より下の国が既に2つ決まっているので(フランス、ケニア)、、
ここで、もう一度全体の世界ランキングを見てみましょう。
上にイタリアと中国がいて(つよい)、もう後ろに2つ落ちたらアウトやん!!!ってことで、、
けっこう崖っぷちです。。。
そして左の方に書いてある「ポイント」。勝ったら増えて負けたら減る(強い国に勝つほどたくさんもらえる)というやつなのですが、
⑨日本 305.09
⑩オランダ 287.94(-17.15pt)
⑪カナダ 265.66(-39.43pt)
五輪出場圏外のカナダとは約40pt差あります。
これはぶっちゃけいけるのか?いけへんのか??
ここで2023年のVNLを振り返ってみましょう。
昨年、日本の成績は『7勝5敗』(ファイナルラウンド除く)。
アメリカやトルコに勝ったり、ドイツやオランダに負けたりしたけど、全体的にはまずまず…くらいの成績でした。
この期間の累計ポイントが、『-7.13』!!勝ち越してるのにマイナス!!
ドイツとオランダに負けたのがめちゃくちゃ痛かったんですね……この2試合だけで20ptマイナスになってます。
じゃあ逆に、調子よかったらどれくらい上がるの?
昨年大躍進した国といえばなんといってもポーランドですよね。昨年のVNLは3位、勢いそのままにOQTで出場権を獲得しました。
そんなポーランドですが、2023年のVNL開始時点では世界ランキングは10位(252pt)。ちなみに日本は6位でした。
そして気になる成績は『10勝2敗』(ファイナル除く)。予選ラウンドはなんと1位通過です。
先ほど元が低い方がポイントがたくさんもらえると書きましたが、10位だったポーランドがこんなに勝ちまくったらどうなるのか。
12試合での累計ポイントは、驚愕の『59.14』!!
こんな急浮上はそうそうないでしょう。
じゃあ日本と出場権を争う3か国、オランダ・カナダ・ドイツの昨年の成績はどんな感じだったのか?
ここはまとめていきます。
・オランダ ⑫243pt → 5勝7敗 +16.18pt
・カナダ ⑭210pt → 6勝6敗 +29.77pt
・ドイツ ⑬219pt → 7勝5敗 +30.94pt
…え、結構やばくない?
昨年のまずまずな日本と好調なドイツの成績を比較すると、ポイント差にしておよそ38pt縮まった計算になります。
日本のアドバンテージは……39.43pt。
今年は日本のスタート順位が昨年より下で、ライバルが上なのでここまで激しく変動しないとは思いますが、1つ間違えると普通にやばいのがお分かりいただけたと思います。
3.VNLのスケジュールを踏まえて
ここまでで、日本の状況が非常にきびし~いことがお分かりいただけたと思いますが、じゃあぶっちゃけどの試合が大事なん??
もちろん全部!!と言いたいところですが、12試合あるので山があれば谷もある、生きるか死ぬかみたいな大事な試合もあれば、最悪負けても…という試合もあります。
なので、試合ごとのテンション、重要度を見ていきましょう。
各試合の重要度はこちらです。
S:ドイツ、ドミニカ共和国、カナダ
A:ポーランド、ブラジル、中国、セルビア
B:トルコ、アメリカ
C:ブルガリア、フランス、韓国
下から見ていくと、
まずCグループの3つは、ここ最近日本が負けてるのを見たことがないので大丈夫だと思います。
世界ランク的にもかなり下の国なので、この3ヵ国に足元をすくわれるようだとかなり厳しいと言わざるを得ません。
Bグループですが、もちろんこの2ヵ国は世界ランク上位なので、勝てればポイントがめちゃくちゃ入ります。
勢いをつける意味でも初戦のトルコにはぜひ勝ちたい!!というところですが、今回トルコは自国開催で普通にガチメン。
さらに、日本のスケジュール的に初戦から3戦目のドイツ戦までが超ハードなので、何が何でも勝ちに行く必要はないのかなと思います。
アメリカにしても、最終戦なのでもう大勢が決まってしまっているだろうというのが正直なところです。「アメリカに勝たないと五輪が…」という状況になっていないことを祈るしかないです。
Aグループには、日本より世界ランクが上のチームの中でも比較的順位が近く、ワンチャン勝てるんじゃね?の4か国を選びました。
特に中国は直接五輪出場権を争うチームなのでぜひ勝ちたいです。(上で触れませんでしたが、中国より上位になれば大陸枠で他の順位に関係なく五輪が決まります)
あとは近年必ず大事なところで当たる因縁の相手ブラジルも、相性自体は悪くなさそうなので、頑張って勝ちたいところです。
ポーランドは幸い(?)昨年対戦しなかったのでよくわかりません。一昨年は勝ったはず。
あとはセルビア。ここは五輪出場を決めているだけあって完全に2軍で来ましたね。順位はだいぶ上ですが正直勝ちたい。A+でいいかもしれません。
最後に命運を握っているSグループ。
ドミニカ共和国は東京五輪で日本の予選敗退を決めた因縁の相手。ですが最近は負けていないはずです。一番勝てそうな上位チームなのでここは絶対取りたいです。
ドイツ、カナダは上でもさんざん書いたのでもう説明はいらないでしょう。
ここに勝つか負けるかで五輪が決まるといっても過言ではないです。
ちなみにドイツには昨年のVNLで敗れており、カナダとは昨年対戦がありませんでした。
最後に
ここまで若干悲観的なテンションでお送りしてきましたが、
大丈夫!!!日本は強い!!!!!
昨年のOQTで五輪を決められなかったのは日本のエラーではないです。
単純に運が悪かった。
OQTの抽選会をやった時には日本より順位が下だったトルコが昨年急躍進し、そのあおりをまともに食らってしまった感が強いです。
OQTの日本は近年で一番強かったと思います。
バルガス擁する最強トルコから1セットは取ったし、ブラジルもフルセットまで追い詰めた。
もちろん数字だけでなく、やってるバレーの内容も私が今まで見た中で一番良かったと思います。
それでも、ライバルの状況や1つのボタンの掛け違えによって、崖っぷちまで追い込まれてしまうのが出場枠12という狭き門の五輪のこわさです。
だからこそ、この1ヶ月間は全力で、昼も夜も関係なく、日本代表を応援したいと思います。
頑張れ!ニッポン!!!!