仮想通貨の隆盛とITバブルの関係
2017年末、ビットコインは驚異の200万円超という価格にまで登り、その後約1年間かけて、価格は40万円ほどまで下落ます。
価格の下落幅は5分の1。わずか、1年でこれほどまでに価格を下げることになりました。
しかし、2017年当初はまだビットコインの価格は6万円ほど。そう考えると、2年間で価格は7倍になったと言うことができます。多くの人はバブルと言われた、2018年の夏からの参入であったため、資産を失うこととなりましたが。
仮想通貨の未来はこれで終わってしまうのでしょうか?
しかし、新しい技術というのは、時に革命を導き私たちの生活を一変させる力があります。
当時のITバブルがそうだったように。
今回は、仮想通貨のバブルとITバブルの関係性を読み解き、これからの仮想通貨市場がどうなっていくのか予想していきます。
ITバブルとは
ITバブルは1990年代から、2000年にかけて、アメリカを中心としたIT企業によってもたらされました。
1995年にWindows95が誕生し、爆発的にインターネットが普及しました。当時のマイクロソフトの時価総額は、なんと60兆円を超え、創業者ビルゲイツが世界的な大富豪になりました。
その結果誰もが、ビルゲイツのような大富豪になることを夢に見て、ITビジネスに参入することになり、IT企業関連株は、驚異の上昇を見せました。
その結果、GDPが年間4%の上昇、失業率の低下、賃金の増加などがもたらされました。
アメリカだけでなく、日本のIT企業の株式も注目されました。光通信、ソフトバンク、NTTドコモ、Yahoo! JAPAN、楽天など、今有名になっている企業は、このITバブルによって名をあげました。
光通信は一株24万円という高値をつけ、一躍時の人となりました。しかし、その後3ヶ月で株価はわずか8000円となりました。
ITバブルは2000年に入ると雲行きが怪しくなってきます。1990年代に急速にパソコンが普及したおかげで、市場のパソコンが飽和状態になり、あまり売れなくなりました。
その結果、市場にストップがかかり株価を見直すひとたちが現れ始めました。さらに、巨額な資金調達を達成していたITベンチャーたちへの赤字という状態に警戒感が広がっていきました。
その後、もののみごとにITバブルは崩壊し、経済が大混乱しました。大手と言われる企業は、なんとかこのバブルを生き残ることができましたが、多くのベンチャー企業は赤字を抱えていたため、生き残ることができずに、倒産していきます。
しかし、その後多くの大手企業がながい時間をかけて株価を回復し、IT企業が世界の株価ランキングでもマイクロソフト、アップル、Facebookなどが独占しています。
それでは、仮想通貨のバブルとはこれから迎える絶頂に向けた準備であるのでしょうか?
仮想通貨バブル
仮想通貨は2017年の末に最高価格を迎え、年明けの2018年1月から急激な価格の減少を見せます。その始まり、コインチェックを襲った580億円のハッキング事件、各国の仮想通貨に対する規制などが原因と言われています。
下落率は70%を超え、一時のバブルによってそして崩壊を迎えたITバブルと似たような感じです。
多くの投資家が失意の中で資産を手放し撤退をすることになりました。ですが、本当に仮想通貨の隆盛はここで終わりなのでしょうか?
いいえ、仮想通貨は終わりではなく。これから正当に評価される土壌が整ったと判断する方がいいでしょう。仮想通貨vcのパートナーである、ルー カーナー氏は、あらゆる偉大な技術の発見は短期的に見れば、過大評価される傾向にあり、長期的に見れば過少評価されると指摘しています。
そして、仮想通貨もその優れた技術の一つであり、2017年には過大評価されているということになります。つまり、これから、ようやく仮想通貨が適正な価格で見られることになってくるということです。
バブルの終わりは新しい、技術の発展でもあるのです。花が咲くのはもう少し長いかもしれませんが、長い目で見ていけば、大きく価格が上昇しているかもしれませんね、IT企業のように。
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