【VAULT OF ARCHVES vol.1】古着市場の世界的な盛り上がりとアーカイブ人気高まり

1999年からモードの魅力に取り憑かれ、プロパ・中古含め数え切れないほどのブランドの服に袖を通してきたVAULT OF ARCHIVES（以下VOA）のオーナーが思いを語ります。

世界の古着市場の広がり

この1,2年、世界における古着の市場はどんどん成長している。リセールサイトを運営するアメリカのThredUpの2024年報告書によると、2023年の世界全体の古着の売上高は前年比18％増の1970億ドル（約30兆円）と過去最高額を記録しているようです。
同報告書では、消費者の半数以上が過去1年間に中古品を購入したことがあり、Z世代とミレニアル世代ではその割合が65％と高く、38％の消費者が「高級ブランドを買うために中古品を購入している」と答えています。

https://cf-assets-tup.thredup.com/resale_report/2024/ThredUp_2024_Resale%20Report.pdf

日本でも、リユースショップが実店舗に加え、ECサイトも運営していたり、メルカリなどCtoC（個人間販売）プラットフォーマーが増え、若者はスマートフォン一つで中古品を購入できる手軽さを実感しているようです。

古着の世界売上高は、2025年までに世界のファッション市場全体の10％を占め、2028年までには3500億ドル（約54兆円）規模に達すると予測されており、その成長のスピードは、ファッション市場全体の3倍の速さ！
確かに、上記のリユースショップやプラットフォーマーに限らず、古着屋を目にする機会が増えたような気もします（あくまで個人的な感覚）

その背景には、フランスがファストファッションに罰則を設ける法律を制定したりと、これまでの服の生産・廃棄サイクルから脱し、服を大事にしよう＝環境にも優しくしようという世界的な価値観の変化も影響しているかもしれません。

デザイナーズブランドのアーカイブとは

話は少し変わって、デザイナーズブランドの古着（アーカイブ）の話です。
私がモードの世界に足を踏み入れる前、90年代から既にデザイナーズ古着を取り使っているお店はいくつもありました。
特に当時の最前線である渋谷や原宿には歩いていると結構看板を目にした記憶があります。
当時は国内DCブランドや、COMME des GARCONS、Yohji Yamamotoメインのお店が多かった気がします。

その後、メンズにおいてはアントワープ/ベルギー系（マルジェラ、ドリス、アン、ラフなどなど）、エディ・スリマン（ディオール、サンローラン、セリーヌ）、デムナ・ヴァザリア（ヴェトモン、バレンシアガ）、アレッサンドロ・ミケーレ（グッチ）などヨーロッパブランドがだいぶ購入しやすくなったこともあり（値段ではなく手段として）、デザイナーズリユースショップにも多く並ぶようになりました。
この手のブランドたちの服は、シーズン性・コレクション性が強く、1年に春夏・秋冬と大きく2回切り替わるたびに雰囲気が変わるため、飽きてしまうユーザーも多く、また新しいものを購入するために売りに出すというサイクルになっています。
私も99年以降、買っては売り、また買ってを繰り返しながら、少しずつ愛着の湧いた服が残っていっています（前回挙げたマルジェラのライダースなど）

ただ、デザイナーズブランドの服もある意味アートと同じで、当時はそこまで人気が高くなかったり、評価されていなかった（というか知られていなかったが正しいかも）けれど、何かの拍子に急に再注目されて価値が上がったりします。
また、私のように2000年前後はまだお金の無い学生で、欲しくても購入できなかった服のことを忘れられない人にとっては、アーカイブとして再会できることはこの上ない喜びだったりします。

近年、デザイナーズブランドのアーカイブ専門のお店も増えてきており、特にMartin Margiela（現Maison Margiela）、Raf Simonsあたりは当時の定価の数倍になっていたりと注目度が増しています。

過去の服に詳しい人求めています

VOAの軸となるドリスがとにかく大好きな方はもちろんのこと、モードが好きでドリスをもっと知りたいという方、是非お話しましょう！
また、今後ドリス以外のデザイナーズブランドの服とも多く関わっていくことになるため、このあたりのブランドには詳しいよ！という方とも是非お話したいです。

https://www.instagram.com/vault_of_archives/

今後ともVAULT OF ARCHIVESを宜しくお願い致します！